再開≪砕灰≫
この世界に
産まれたばかりの
無垢なる仔羊
その白き体は
荒波に呑まれ
汚れていく
穢れを浄化せし
聖女は傍観者
善も悪も司る
黒く染まりし体は
彼女が祓う
仔羊の体は灰色となる
無垢なる子に戻るには
甘き言葉を否定せよ
己を殺して
手に入れた
傍観者の甘言は
心地好い
己を殺すか
傍観者を殺すか
聖女は殺せない
いかなる手段を
用いても
やり直そうと
言うのなら
己を否定し受容する
決意と覚悟を
持ち給え
いつかまた会おう
優しい優しい
聖女なる君に
人類に捧げた
天使の譲葉
プロローグでありエピローグであり始まりであり終わりであり出会いであり別れである、それがこの詩。
乗り越えるのは、読者次第です。