舞台裏:ないらちゃんのその他液体
重度の人間不信への荒療治のため、わざとないらちゃんを怒らせた聖母フルフィル様。
しかし、初手で放った大技で魔力の大半を使い切り、恵まれた体格と底なしの魔力で暴れるないらちゃんに容赦なくボッコボッコにされ敗走。
「ドコ行ったクソBBA! ケロイド顔とBBAの汚物生脚を精密に描いて新聞に投稿してやるぞゴルァァァァ!」
本気で顔面ケロイドの肖像画を作ろうとするないらちゃんは、足止めのため脚を集中攻撃。
対して、幻術で囮を見せつつ、風魔法応用のホバー走法で崩壊する魔王城の中を巧みに逃げ回り、地下室へと飛び込んだフルフィル様。
「壊れた脚でウロチョロ逃げ回りやがって! 両腕両脚焼き切ってダルマにしてから顔面をじっくり焼いてやるぁぁぁぁ!」
地上階では、瓦礫にした魔王城の上でないらちゃんが暴言と炎を吐きながら暴れている。
顔に傷を付けたら逆上するのは想定内だったが、両脚の骨を折るのは明らかにやりすぎである。
しかし、百戦錬磨のフルフィル様は裂傷多数と全身打撲と大火傷と両脚骨折ぐらいでは動じない。
術者探知の魔法でないらちゃんの居場所を追跡しながら、息を潜めて時を待つ。
ないらちゃんの気配が自分の直上に来た瞬間。
拳を振り上げ、風魔法の応用でロケット弾のように自身を発射。
残りの魔力を拳に込めた渾身の一撃で、地下室の天井をぶち破り地上階へ。
ないらちゃんの足元の地面が割れて、フルフィル様の拳が飛び出す。
【淑女奥義 ロケット推進急所狙い尻叩き】
「ヒギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
フルフィル様の拳がスカートの中の急所に真下から突き刺さる。
産道を貫く衝撃に膀胱を暴行され、その他液体を噴き出しながらないらちゃんは吹っ飛んだ。
そして、泣いた。
…………
「でかいだけにイイ産道してるわねぇ。骨盤底筋群の柔軟性も抜群だし5人は余裕で産めるわ。産婆をするのが楽しみよ。知ってる? 胎盤で食べられるのよ」
「でかいって言うなし! ソコ狙うなんてアリエナイでしょ! 産めない身体になったらどーしてくれるか!」
足腰立たなくなってうつ伏せで倒れるないらちゃん。
そのでかいお尻の上に容赦なく腰掛けるずぶ濡れのフルフィル様。
手には剥ぎ取ったパンツ(うさぎのバックプリント)を掴んでいる。
誰も見ていないが、どちらが勝者かは明らかだった。
「私をBBA呼ばわりするからよ。それにしても、でかいだけあって派手にぶっかけてくれたわねぇ。まぁ、母親ってのはぶっかけられるのに慣れてるものだけど」
「でかいって言うなぁぁぁ! 先に喧嘩売ったのはそっちだしぃぃ!」
あんまりな扱いをされたショックで【台本】が抜けたないらちゃん。
素の口調での猛抗議を聞き流し、手に持ったパンツを嗅ぐフルフィル様。
「出たばかりなのに臭いがキツイわねぇ。酸味もあるし。食生活が肉食に偏ってない? バランスよく食べてしっかり身体作っておかないと、でかくても産後に苦労するわよ」
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
乙女の尊厳を内蔵から破壊され、ないらちゃんは号泣した。
「ゴメンナサイ。ワタシが全面的に悪かったデス……。モウシワケアリマセン。子持ち様ナメてました。許してください。もう無条件降伏デス……。ユルシテクダサイ。ゴメンナサイ。ゴメンナサイ。だから私にでかいって言わないで……」
人を信じることができないから、恐怖で心を支配するために覚えた役者芸。
それが全く通用しない異次元の存在に遭遇し、幼い心は恐怖で塗り潰された。
「覚えておきなさい。女は子供よりも恐ろしいのよ」
恐れは憧れに裏返り価値観が焼き直された。
淑女になれば、私にもできる。
塗り潰されていた心に希望が満ち溢れた。
「お師匠様。私に淑女の心得を教えてください」
「分かってくれたようね。貴女なら世界一のイイ女になれるわよ」
ないらちゃんは決意した。
淑女として、産道と骨盤底筋群を武器に世界を支配しよう。
5人産んで、次代魔王と4つの国の王にする。
誰にも反対させない。誰にもでかいと言わせない。
ないらちゃんの異世界人生に大きな目標ができた。
●オマケ解説●
排泄物からの健康観察は赤子育児の日常です。
結局、オカンというのが最恐の存在であると。
子無しが子持ちに勝てるわけないんですね。
男共を恐怖で黙らせる最凶のないらちゃんも例外ではないのです。




