蝉が鳴いた。
掲載日:2025/11/11
季節外れの蝉が鳴いた よじ登ったあとがあった
その脱け殻はいつまでもあった たったひとつだけが
わざと飾られていた そんな気がした 綺麗な壁にあった
もう涼しくなった すこし肌寒くなった それなのにあった
それはまるで 高価なアンティークのようだった
ずっとそのままになっていた 蝉の脱け殻を見掛けた
このまま 見続けられるのか ちょっと不安だった
あしたも あさっても 明明後日も あるのかどうか
ただ そこには いつも たぶん 蝉が鳴いていたんだ




