新学期の始まりと新生活のはじまり
冬休みが終わり、ついに始業式の日がやってきた。
体育館に集まる生徒たちのざわめきの中、私はふと胸が高鳴るのを感じていた。
「早くママに会いたいなぁ……」
そう心の中でつぶやきながら、隣にいたみうや天たちと話していると、自然と笑顔がこぼれた。
「カナ、関西のお土産持ってきたんだって?」
みうが興味津々に尋ねる。
「うん!放課後、みんなに渡すから楽しみにしててね」
「わあ、嬉しい!ありがとう!」
教室に戻ると、放課後が待ち遠しくて仕方なかった。
放課後、私はお土産を手に教室を出た。
まず、美羽には八つ橋を渡す。
「ありがとう、カナ!おいしそう!」
天にはチョコクッキーと鹿せんべい。
「鹿せんべいなんて珍しいね、ありがとう!」
その他の友人たちには、温めて食べられるたこ焼きを配る。
「こんなのあるんだ、嬉しい!」
みんなの喜ぶ顔を見て、私の心も温かくなった。
「みんな、喜んでくれてよかった」
そう思いながら家に帰ると、新しい生活の現実がじわりと胸に迫ってきた。
「そういえば、今週末には引越し……荷物の整理しなきゃ」
この家を離れるのは寂しいけれど、売るわけじゃないから、また戻ってくることもできる。
涙がこぼれそうになるのをぐっとこらえ、私は決意を新たにした。
「さあ、準備しよう」
新たな生活への期待と不安を胸に、私はママの家へ引っ越すための準備を静かに始めたのだった。




