今年も息子の命日がきた
通勤路には小学校があって、毎日校門の前を通る度に思う。
生きていればランドセルを背負っている年齢だな。
元気に駆けていく小学生に息子の姿を重ねようとしたけれど、生まれる前に死んだ息子が小学生になった姿なんて、妄想でも脳裏に浮かばない。
私のお腹から出てきた後一度だけ対面した息子の姿ももうとっくに思い出せなくなっていて、あの時感情的に泣き叫んでばかりで遺体に触れなかった後悔だけは今も残り続けている。
例年通り最悪な気分で過ごした命日の夜、しばらく連絡を取っていなかった父からメッセージが届いた。
菊の花に合掌した。
追い討ちをかけられているようで死にたくなった。