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真っ赤な吸血少女は好きな人を傷つけたくてたまらない  作者: M・A・J・O
第二章 吸血少女は愛されたい

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第55話 あれをしたい!?

 あたしたちは遊園地デートをするために出かけている。

 ……のだが、現地についてから中々渚に離してもらえなかった。


「……あの、渚……そろそろ……」

「えー? 花恋ちゃんは私から離れたいの?」

「いや、別に……そういうわけでは……」


 渚が拗ねたように唇を尖らせて、上からあたしを見つめてくる。

 なんだかその顔が可愛いくて、思わずドキッとしてしまった。

 しかし渚がなにを考えているのかよくわからない。

 彼女はあたしの身体をぎゅっと抱きしめて放そうとしないのだ。


「……花恋ちゃん」

「ん?」

「ごめん、遊園地楽しもっか」

「え、うん」


 ようやく放してくれたと思ったら、今度は手を繋がれてしまった。

 恋人繋ぎで握られて、あたしは戸惑いながら彼女の顔をちらりと見上げる。

 するとそこには嬉しそうな笑顔を浮かべる渚がいた。

 なんか……今日の渚はいつもより積極的だ。

 それが嬉しいような、ちょっと不気味なような……

 ま、嬉しいからいっか。


「ねぇ、渚! あっちのお店行こ! 可愛いの売ってるよ!」

「うん、いいよ。じゃあ行こっか」


 渚と一緒にお店をまわり始めると、彼女がニコニコしながら話しかけてきた。


「このカチューシャどう? 可愛くない?」

「おー、可愛い! ねぇねぇ、お揃いで買お!」


 そう言って二人で園のマスコットキャラのカチューシャを購入した。

 そしてそれをつけて鏡の前で見てみると、二人とも思った以上に似合っている。

 特に渚なんてめちゃくちゃ美少女なので、余計に目立っていた。


「へぇ~! やっぱりカップルさんですかぁ!? お熱いですね!」


 そんな声が聞こえてきて振り返ると、そこには店員さんらしき人がこちらを見てニヤニヤしていた。

 あたしたちはお互いの顔を見合わせると、なんとなく気恥ずかしくなり視線を外す。


「ふふっ、照れなくて良いんですよぉ? はい、これサービスです!」


 そう言うと店員さんはあたしたちにチュロスを手渡してきた。

 受け取るかどうか迷ったけど、毒ではないだろうしもらうことにした。

 それを受け取ってお礼を言うと、再び渚と園内を歩き出す。


「花恋ちゃん、チュロス美味しいね」

「うん、甘くてサクサクしてて美味しい」


 甘いお菓子を食べながら歩いていると、さっきのことが頭から離れなくなった。

 カップルに見えるんだ……

 あたしは嬉しくてチラッと隣にいる渚を見る。

 彼女もあたしと同じように感じてくれていたらいいなと思いつつ、その横顔に見惚れた。


「ねぇ、花恋ちゃん」

「えっ、な、なに!?」


 一瞬見惚れていたことに気づかれたのかと思って、身体が飛び上がる。

 しかし渚は特に気にした様子もなく口を開いた。


「この近くにホテルあるらしいんだけどさ、そこに泊まらない?」

「え……えっ!?」


 まさかの発言にあたしは動揺する。

 今から……その……あれをするということだろうか……

 急展開すぎてついていけない。

 というかまだ昼間だし、そんなことしたらせっかくのデートが台無しになってしまう。

 でも……もし……もしもそういうことになったら……あたしはどうすれば……


「あ、あれ、どうしたの……? もしかして嫌だった?」

「えっ!? いや、そういうことじゃないけど……その、心の準備が……」

「心の準備? なんのこと?」


 きょとんとした表情で首を傾げる渚に、あたしはハッとする。

 ……しまった! 勝手に勘違いしてしまった!

 渚のことだから、きっとそのまま泊まろうという意味で言ったのだろう。

 あたしは顔を真っ赤にして俯いた。


「……ごめん、なんでもない」


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