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epilogue

~エピローグ~


みんな退屈そうな顔をして実は毎日を楽しんでいるのだろう。

私ほどつまらない毎日を送っている人はいないとエルは思う。

14歳の誕生日をおととい迎えたエルは「友達」達からおめでとうを言われたが、その目の奥に光がないことを理解した。ただのうわべだけの友達だからである。いつからこうなったのか、最初からなのか覚えていない。

好きなものも特になく、楽しい事も見つからない。面白いことも全く起きない。


唯一の話し相手だった祖母は昨日に亡くなってしまった。突然死だったらしい。


祖母はいつも太陽のにおいがした。温かくて心地よくて大好きだった。

彼女の部屋はたくさんの本で囲まれていた。祖母が若かりし頃は、女は本など読むな家事さえ出来ればいいと言われていた時代。

なぜこんなに古い本があるのか。不思議に思い、小学生の頃一度祖母にエルは聞いたことがある。彼女は一度驚いた顔でエルを見た後小さく下を向き微笑んだ。「エル、大切なことは人生でたった一人でいい。たった一人の友を見つけることだよ。」あんな切なそうな祖母の笑った顔をそれまでも、それからも見ることはなかった。


学校に母から電話があり病院に駆け付けた時には、既に亡くなった後だった。

病室に悲哀の冷たい空気が流れる中、エルは祖母の手を握り、「ありがとう。私にはまだたった一人の友は見つけられないわ」と心の中で呼びかけた。


葬儀も終わり、両親からあるものを渡された。祖母から「エルへ」と書かれた手紙だった。

中には「宝島 ロビンソン・クルーソー 若草物語 赤毛のアン 思い出のマーニー」とだけ書かれていた。「なにこれ。これだけしか書いてないの?」母はそういったが、エルには心臓を動かす大きな出来事が待っていることを確信した。


〝おばあちゃんの部屋だ”


エルはすぐに駆け出した。


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