糖質カット。
私が糖質カットを始めたのは今から二年ほど前になる。体重妊婦時代の臨月並みになっていたピーク時だった。体重は20代のプラス15キロ、体脂肪はプラス10%。代謝の落ち始めた30代中盤から体重が増え始め、増えた体重は戻らなくなり、気づいたらそこまで太ってしまっていた。若いころは気合だけで減っていた体重は戻るどころかどんどん増加していたのだ。体型はまさに中年太りのオバサン体型。アゴは二重アゴで頬は下膨れ。髪はバサバサで、ストレートパーマや縮毛矯正をしてもスルンとした状態にはならなくなっていた。
健康オタクの友人である薫子が糖質カットを始めたが、「また何か始めたな。」という程度で興味はなかったのだが、この時期、先述のように髪が急に傷みだし、彼女に相談したところ、糖質カットをすすめられたのだ。
糖質カットは髪や肌にも良いということで踏み切った。体重や体型については期待していなかった。髪が良くなれば、という思いからのスタートだった。
ある日突然、糖質を一切カットするというのは精神的にも身体的にも良くないので、慣らしで朝だけ炭水化物を食べないようにし、この慣らし期間はスイーツもそれまで通り食べてOK。慣れてきたら昼も夜も食べないようにするというやり方だ。そして何より忘れてはならないのが、脂質とタンパク質の摂取だ。これを怠ると失敗する。頭がぼーっとしてしまうこともある。この時点で「何を食べれば良いわけ?」と思われる方が多いと思う。今でも常食としているのだが、ゆで卵、チーズ、ナッツ。そして自作のココナッツオイルのチョコレート。これらを手軽につまめるようにしておくと良い。そしてずいぶん前の章で書いたが、ローストビーフやペッパーポークだ。自分で作ればコストも安いし、無添加だ。市販のものは何かと調味料に砂糖や水あめなどが使用されているので、自家製が安全だ。飲み物にも気をつける。まず、ジュース類は飲まない。かつてはコーラが大好きで冷蔵庫に常備していたが、一切飲まなくなった。酒類はビールは糖質があるので控える。かといって糖質ゼロの発泡酒などは人口甘味料が含まれているのでこちらもおすすめしない。ジンやラム酒などを無糖の炭酸で割って飲む程度が良い。これを機に酒店で糖質のないものを探してみるのも楽しい。
慣れてきたと感じた一ヶ月後から、いよいよ本格的に開始をした。炭水化物だけでなく、芋類なども避ける。スイーツも徐々に食べないようにする。お菓子に関してはチョコレートは自分でココナッツオイルとハチミツとココアで作る。最初は寂しかったが、この寂しさこそが糖質への依存なのだ。コンビニに行くと、あらゆる物に「糖」と書いた紙が貼られているように感じた。それまで大好きだったチョコレート類もスナック菓子もスイーツも「糖」の紙がバシバシと。寂しいといえば寂しいが、自作のチョコレートを食べられる分、かなり満足できるようになった。
この慣らしを終えた頃から体重の記録を始めたのだが、この時点ですでにマイナス2キロ。そこからはみるみる体重も体脂肪も減少していった。本格的に始めて1ヶ月後のこと。ジーパンが緩くなったと同時に裾が刷りきれてきたので買い換えようと店で試着したところ、2サイズダウン!そして、試着室のすぐ近くに置いてあったスキニーパンツに一目惚れし、こちらも試着したところ、スルリと入った。もちろんお買い上げをした。この私がスキニーパンツをはくなんて、この先ないと思っていたのだから、このチャンスを逃せるはずがない。
糖質カットをしていくと徐々に味覚にも変化が現れる。これまで普通においしいと思っていたお菓子類はとても甘く感じる。とはいっても食べたいときは少量なら休憩ということで食べてみても良いだろう。




