ソフトクレイ~日向の本業~
腕の腫れとおさらばしてからずいぶん経った気がする。腕の腫れの感覚をすっかり忘れてしまったくらいだ。指の腫れもだいぶマシになっているようだ。しかし、手首はまだ腫れている。曲げ伸ばし鋭いつっかえる感じがする。
しかし、もう手持ちぶさたで、カラオケも飽きてしまった今日この頃。そんなわけで本業のソフトクレイの制作を徐々に再開している。ソフトクレイの講師と作家をしている私にとって、この度の手の症状はライフラインを絶たれたに等しいので、なおさら堪えている。さすがにこの症状では製作どころではないので、オーダーもお断りして、この半年ほどは、クレイを触るのはレッスンの時だけにしていたのだ。気持ちが元気になって体調に少し自信がついてきたのだと思う。もう再開してからは手がますますウズウズしている。
再開にあたって、いざ作業用のデスクを見ると、しっかりホコリが積もっていて、まず整頓、清掃から始まった。細かいパーツが入っているケースが行方不明になっていたり、毎日のようにクレイに触れていたときにはありえなかった状態だ。
ソフトクレイというと、ピンとこない方が多いと思うが、よく見かけるミニチュアのスイーツなどのストラップやマグネットも作る。メインは花。ソフトクレイで作った花はプリザーブドフラワーに間違われることもある。この花でアレンジメントやブーケやリース、コサージュなどを組み立てて作品が出来上がる。
自作のブーケを身内のウェディングにプレゼントする人もいる。私からはプレゼントをしたことはないが、プレゼント用のブーケのオーダーを受けたこともある。
また、去年の今頃は翔の高校受験のときは「置くとパス」ということで、小さなタコの置物を作ったりもした。プレッシャーを感じている翔の目につかないように小さなものにして、自身のデスクの片隅にひっそりと置いていた。
そして今の時期だと、ツリーや雪だるまを作り、小さなフレームやボックスを使ってクリスマス用の飾りものを作る。同時にお正月のものとして、しめ飾りや干支も製作する。
しかし無理は禁物である。長時間の作業はまた手のひび割れを生むので、ほどほどでがまん。それでも何も作らなかった時期よりはずっと楽しいし、気分もいい。
毎年、秋には展示即売会を開催して、そこでクリスマスやお正月の作品を出品するのだが、今年はさすがに中止したが、それでも干支を購入したいというリクエストがあり、干支を先日も納品することができた。脱ステロイドの道のりは長いが、ここまで回復したことには感謝である。




