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気づいたら。

気づいたら、体調はずいぶん変化していた。

苦手な上に高価なサプリメントを飲み、エッセンシャルオイルもカプセルに入れて飲み、気づいたら、4ヶ月ほど経っていた。今は立ちくらみをすることも、急に体がしんどくなって動けなくなることもなくなっていた。

あの頃、本当に栄養が不足していたのだろう。

そして患部が痒くて掻いてしまっても、以前のように血まみれになることはなくなり、寝起きの指先は、爪の中にかさぶたの残骸はあるものの、乾いた血がついていることはなくなっていた。タオルケット代わりに使っているバスタオルが汚れることもなくなっていた。かさぶたの範囲も狭まって来ている。

また、腕にチクチクとした痛みを感じるようになった。鍼灸師の先生が言うには、これは皮膚が回復してきていて、感覚が戻りつつあるために起こる痛みらしい。

抗生物質で荒れた胃腸が荒れて、急にお腹の調子が悪くなったり、口の回りが荒れたりしたが、それらも落ち着いて来ている。

抗生物質は怖いが、今回は必要だったのだと思うことにした。薬の服用による揺り返しがまたいつか現れることを思うと不安だが、なんとか回復してきたことはありがたい。

しかし、この先の変化に対する期待と不安は拭えない。痒みがあると、また患部の範囲が広がるのではないかと思ってしまう。正直なところ、なるようになるしかないのだが。脱ステロイドをしているのだから、体としては良くならないはずかない。もし症状が重くなったとしても、それは通過点に過ぎないのだ。

頭では分かっていても、痒みや掻き壊しの不安で眠れない夜を過ごすことは実にストレスなのでご勘弁願いたいし、浸出液が垂れ続けたり、それによってあちこち汚してしまうことや、手が腫れて箸も使えないなどということも、早く過去のことになって欲しい。

大丈夫、大丈夫。大丈夫、な、はず。


今日も腕を掻きながら自分に言い聞かせる。


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