無理しない。
「無理なこや嫌なことは、ワガママなくらいNO!と主張していい」
これが薫子のアドバイスの結論だった。
例えば私の場合、子供達が何かあるとすぐに私に車を出してほしいと言ってくることがどうにも嫌なのだ。それは人に使われるのが嫌いな私にとっては大きなストレスである。子供達にしてみれば「甘えたい」「自分の言うことを聞いてほしい」というだけで、私をこき使ってやろうなどとは考えていないだろう。しかし、車を出すということは、自分にやりたいことがあっても、それをやる時間を潰さなくてはいけない。
場合によっては乗せていくだけではなく、付き添わないといけないので、行きたくなくてもその場所へ行き、歩きたくなくても一緒に歩くということになる。
車ぐらい出してやれば良いのでは?という気持ちもないではない。それに子供の言うことを聞いてやれば、喜ぶことはわかっているが特に調子が悪い現在、ハンドルを切るだけで腕に痛みが走るので、尚更つらいのだ。
だから私は子供達に言った。「運転がしんどいから塾の送迎以外はしばらく車を出すのは勘弁してね。」と。「車、出して。」は減ったとはいえ皆無ではないが、多少の理解はしてくれているようだ。
その他、実家からの頼みごとに関しても理不尽な用事は引き受けないことにした。
それまでは引き受けていたので後ろめたい気はするが、無理して引き受けてストレスに感じることは引き受けないことにしたのだ。
こうして書いている間にも腕が痒くなる。嫌なことはあまり考えないようにしてね、というアドバイスを思い出す。




