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一章~終~
その場の空気が一気に静止した。
理解できず狼狽える人達。
「ええ、以上を持って今回の事は終了しました。詳細は各々の手元のデータを読み、後日、提出してください。なお、それらを呑まなくても咎めることはありません」
言い終わると反論を赦さないように出ていった。
そして。
皆が僕に詰めよって質問を浴びせてきた。
それには、
「正直、こんな事に時間を割くのは嫌なだけで、だから始まる前に交渉して君たちに対する全てを無かったことにしてもらっただけです。あ、特別に何人かには追記して書いてもらいましたけど」
手で読むように促して僕は椅子に座り直した。
「あ、さっきも言ってましたけど、これに強制力はありませんから、拒否したからどうするとかは無いですよ。」
更に促す。
時間にして対して経っていないけど、皆が其々の答えを出した。
それから僕は本当に自分の部屋へと帰ることが出来た。
一章〈完〉