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Heart of 6 〜黒と試練〜  作者: 十ノ口八幸
序章
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序章〜世界情勢1〜

投稿第二弾。

大きな丸い物に幾つかの丸い光が付き、少年を照らしている。首を動かそうと思えど固定されているのか、動かすことがどうしてもできない。

そういえばどうしてこうなったのだろう。と、少年は思い出してみる。

何かの音が一定間隔で心地よく響き、次第に少年の瞼が閉じられていく。



西暦2564年3月末日。世界管理研究施設・管理番号108番。通称、桜鈴島(おうりんとう)に、ある目的で来たんだ。

三百年近く前に起きた未曾有の大災害。それはこの星全てを巻き込んだ大災害。主要都市全てが壊滅。全世界人口の七割が死亡し、行政や交通機関の消滅。これまで地続きだった場所も分断され孤立。医療品や負傷者の搬送も出来ず、死者数が増加。それにともない処理しきれない遺体が散乱、山のように積まれた。(今では負死山と蔑称され、その言葉は禁句指定され、今、使用できるのは一部の人だけです。)負臭が漂い、感染や伝染がさらに増加、死者も増え続ける一方。何の手だてもなく見ている事しかできない歯痒さが人民の苛立ちを助長し、暴動が各地で頻発。抑えることも出来ずその後十数年は暴力が支配する世界だったのだとか。

そしてその後、世界各国のお偉いさんの生き残りと云うのかな、そんな人達が立ち上がって瞬く間にインフラを整え、新たな政府機関。世界府庁なるものが発足しました。それからはものすごい速さで世界中が建て直されていきました。


その世界府庁が取り組んだ1つの策が世界中に空いた大きな穴。これは、あの大災害の時にできた穴で、世界の九割近くが海に成り、今後人が増加した時に土地問題が発生することに苦慮した当時の人が、だったら、この場所に人工の島を作ろうと言ったのが始まりなんです。

その案は幾度か破棄されたのですが、結局、今後の事を考えて採用されたんです。

そして、最初に作られたのが、旧米中央に建造され十年の歳月を費やし完成しました。云ってしまえば第1号ですね。通称、ローゼン・フーバ。

当時は今のように管理とかは制定されていなくて、番号も後につけたのだとか。

では何故、この場所が第1号なのか。それは、当時の資料が物語っていたからに他なりません。その資料の信憑性は信頼できるものであり尚且つ当時の情勢を鑑みれば容易に推測できるからです。

これは捏造だとか論議されたようですが、当時はこの様なことで時間を浪費している場合ではなく最終的にこの時の技術情報の全開示で決着したとか。

まあ、完成当時、あの広大さを十年で完成させたことには幾分か槍玉に上がったと言います。

それでも最終的には経済が潤滑に回って、国としての機能を回復したのです。

そして、これを生かして次々に人工島が世界各地で建造されました。この時の利益の大部分が世界救済に廻されたのです。

その後百年と経たない間に世界各地、大小様々な人工島が建造。現在では、百二十以上に上り、用途も各地で千差万別。

でも、ここから少し問題が発生。世界規模で何かがあって今では極一部の限られた人だけが入島できる。夢の島と云われていて、天国そのものだとも噂されています。

でも、実際の内容が世界規模で秘匿され、探った人や組織とかも全部なにがしかの理由を付けて解体、拘束、監禁等。徹底して隠され続けてきました。

それは遡ること数年前に全世界に暴露され、公になったのです。実は世界に散らばる人工島には不可解な子供達が生まれ始めました。それはよく聞く話で、自然の力を自在に使用できる子供達が増え始め、これを研究するためにあらゆる分野の学者が集められました。もちろんその家族を含めて。(本音は、この島に隔離して利益を得ようとの見方もあります。これは憶測ですが)

なぜ、家族までかと言うと、体の良い人質でした。それでも中には自ら赴いた人もいたようですが。

公には転属扱いとかになっていて不審がる周囲はほぼ皆無だともあります。

その研究の快あってか。あらゆる分野が一気に発展しました。

今では体の上下が分かれたり、中身が無くなっても、死後数日であっても、又、病気や感染症さらに伝染病になっても完治かほぼ完治することができるようになり、人間の寿命は数倍に跳ね上がりました。

これによる幾つかの弊害が発見されました。在り来たりですが。その一つが人口密度の急激な増加。死亡率より出生率が上回り、人工島が一時追い付かない事態に陥りかけましたが、奇策を幾つか用いて解決しました。

そうして様々な問題と解決を幾度も繰り返し、幾つかの闘争が起こり終結させ、現在に至ります。

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