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1話 2/?
「いや、気のせいだった」
俺は眠たいから、自室に戻ろうとした
テクテクテク
「・・・」
背中に姉貴の視線を感じる
なにか。俺の足音がおかしいのか
「やっぱ足音かわいい!!!!」ムギュー
「!?」
俺の背中から腕を回して来て口をふさいだ
なにで?
そりゃあもう。腕ですよ
右腕で俺の口に当ててきてふさいだ
「…」
俺は精一杯の白い視線を姉貴に送った
だが、気付いてくれない
まぁ、俺前向いてるしな
「瑞樹ー 蓮捕まえたよー」
姉貴が二階に向かって、叫ぶ
俺はその名前を聞いて焦る
「んー!!!!!!!!んー!!!!」
バタバタ両手両足を駆使して暴れまくる
俺の日頃クールな性格なんて関係ない
アイツに捕まるぐらいならっ
「おぉー 冷音ー さんきゅー」
俺の視界に、ショートカットをガシガシしてる女性が見えた
その瞬間俺の体が動かなくなった
「…瑞樹。 服」
姉貴が俺の硬直状態に気付いて注意した
「ん? あぁーね」
また、モソモソと二階に上がっていった