Work13 恋心なんて、溝に捨てちまったよ。3時限目-社会-の時間にな……!
一応注なんですが、この学園の3年生が今やってることは高校の勉強、とのことですが、彼らはまだ高等部、まぁ高校のほうに行っていないので
社会は地歴や公民ではなく社会のままです。
高校になると、社会っていう名前じゃなくなりますからね。
いやまぁ、フラグじゃなかった。
結論から言うと、な。
とりあえず、一人になりたいというのでアレッサを残し、ギャラリー席から下に降りた。
既に次の試合、社会が開始されていた。
この試合より、風紀委員も生徒会もフルパワーで挑むことになる。
知識問題がほとんどである社会はさておき、国語や外語は単純に学力や読解力のレベルで競うことになる。
なので必然的に、成績が良い奴がやることになる。
ちなみに、トップ同士は総合科目というテストをやることになる。
これは九教科中、実技四教科を抜いた五教科の総合問題、ということだ。
さて、風紀委員側の社会の選手だが、もう残りメンバーは何やらせてもいいので適当に決めた結果、咲苗になった。
相手側は学年で9位、という何とも微妙な数字の普通な役員『ベルベット・ヴェネディクト』である。
正直、もう相手側に勝ち目は無いような気がする。
もうこちらに残っているのはそれぞれの学年でTOP3に入っている奴らだけ。
生徒会は主水戦で圧倒的な点差をつけておくべきだった。
人選ミスもいいところだ。生徒会副会長の佐倉なら、かなり多数の言語を使いこなせる。
事実、今回のテストで出ている言語(記号)の中で使えないのはヒエログリフとモールス符号くらいだろう。
何故コイツを選ばなかったのか、全くの謎。
「………良寛。お前もなんか引っかかるって顔してるな。俺もだ。」
「あぁ……やはり、雲水も引っかかっていたか……」
「今日の晩飯はなんだろうか………」
ガクリ。
「気になる……今日は凜が当番なんだよ……凜はなぜか得体のしれない、でも味は一級品の物を作れるんだ……
たとえるなら見た目はドブの塊でも、味は芸術品の域を超えているんだ……絵は骨董品は本当に意味が分からないからな……
それに似ている……スリルと共にやってくる幸せは忘れられんのだ……」
心底どうでもいい。
「もうさ、社会とかさ、余裕じゃね?つか俺の出番まだかよ。こんなザコ共の試合見てもつまんねぇよ。」
まぁ、アンタにすりゃそうかもしれんけど……
咲苗は……どうかな……
顔が何か恐いんだけど。
「あ」
会長が突然声を漏らす。
そしてその直後、顔から異様なほどの汗が噴き出始めた。
「ヤバい………シャーペンの芯、返し忘れてた………」
え?
え?
ええええええええぇえええええええええええええええええええ!?
そう言えばさっきから咲苗がシャーペンをカチカチしまくってんだけど!
何やってんだこのバ会長は!
「ま、まぁいいさ。俺が総合問題であの女会長をぶち殺せば何ら問題ない。」
「でもさ、会長筆箱は?」
「あ」