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アラフォーおっさんのSF無双記~最強コロニーとロボットをもらったので自分と美少女クローンだけの楽園を築く~  作者: 白銀天城


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ロボットバトルを見てみよう

 シリウスアリーナの試合会場までやってきた。街も人が多かったが、ここはさらに多いな。はぐれないように気をつけよう。


「ちょうど試合が始まるみたいです。シングル5位と18位の試合らしいですよ」


「上位陣か。面白そうだな」


 会場は熱気に包まれている。人混みを避けるため、俺達は結構高い席を買った。この投資が無駄じゃないことを祈ろう。今回の試合はどシンプルなコロシアムでのバトルらしい。見逃す心配がなくていいな。


「ノイジー、こっそり解説よろしくね~」


「了解。フェイスマスクの通信機能から、周囲に聞こえないように解説いたします」


 お前マジで便利だな。そして両機入場。まずは赤い闘牛のような機体だ。


「18位、グレートホーン。頭部は2本のヒートホーン。右腕にガトリング。左腕にトゲ付き鉄球を装備。ボディと足は重装甲タイプですね。本来はミサイルや高火力のビーム兵器の乱射も可能ですが、相手に合わせたのでしょう」


 そして次に現れたのが、銀色で細身の剣士だ。装甲から騎士っぽさがある。こっちは1本角だ。


「ランク5位、オーロラビジョン。オーロラテック社の専属パイロットが乗る専用機です。パーツはもちろん市販品ですが」


「あいつのせいで装備変えたんだよな? そんなに変には見えないぞ」


「左腕についているビームライフルと、右腕の剣が武器かしら?」


 そして試合が始まると、オーロラビジョンの頭部が輝き出し、ボディから薄い光の膜が出る。


「頭部パーツは特殊な信号を発して、ミサイルを撹乱させます。ボディは熱エネルギーの壁を張ることで、ビームを湾曲させたり軽減する仕組みです」


「なーるほど、そりゃ相性が悪いな」


「けれど、それでは装備を変えた相手だけ有利ではないかしら?」


「そうでもありませんよ」


 グレートホーンがホバー移動しながらガトリングを撃ち続ける。銀の騎士は軽やかな動きで回避しながら距離を詰める。そしてオーロラビジョンの頭部が輝き、電撃が放出された。同時に機体が光って揺らめき、その姿がぶれていく。


「電撃と蜃気楼のような状態で敵を欺けます。分身と言った方が適切でしょうか」


「ほほう、ちゃんと対策があるんだな」


 オーロラビジョンの腕に取り付けられているのは、シンプルなビームライフルだ。真っすぐ飛んで相手を狙う。だがグレートホーンのホバー移動が意外と速い。ガトリングの弾が牽制となり、狙い撃つには時間が足りない。そしてついに鉄球が撃ち出された。


「おお~、すっ飛んでいきますねえ。あれ面白いかも」


 鎖付きの鉄球はジェット噴射によって敵を追い詰める。猛スピードで突っ込んでいくトゲ鉄球は、なかなかにインパクトがあるな。


「うまいこと避けちゃいるが、当たればでかそうだな」


「結構速いですよあれ。逃げ続けるのしんどそう」


 鉄球がジェット噴射と鎖のおかげで自由に飛び回る。だがオーロラビジョンの機動力により、ひらりひらりとかわされていく。そのうちビームライフルでガトリングを破壊され、重装甲にも傷がつく。


「じわじわ追い詰めるねえ。そういうタイプなのか?」


「私には、何かを品定めするような動きに感じます」


 ここにきてオーロラビジョンの動きが止まり、敵に向けて直線に駆け抜ける。当然鉄球が迎え撃つわけだが、なんとトゲ鉄球を一刀両断。そのまま高速で肉薄して、グレートホーンの角を切り落とす。頭部が半分欠けてしまっても動ける状態だが、その重厚なボディすら切り裂かれ、コクピットが飛び出した。負けの合図だ。大歓声が巻き起こる。


「終わってみれば終始優勢だったな」


「5位は凄いってことですねえ~」


 勝利した男にインタビューが行われている。長身で金髪の青年だ。美形というよりは人のよさそうな優しいタイプだな。発言も真面目っぽさが出ている。


「楽しかったですね」


「見応えがありましたわ。けれどできれば戦場で会いたくありません」


「うむ、ああいうのは面倒だ。さて、休憩がてら会場でも散策するか」


 次の試合はまだ先だ。砂漠フィールドらしく、モニターで見ることになりそうだし、どうせなら会場限定のものが見たい。


「グッズ見ましょ。売店で売ってるかもしれませんよ」


「なるほど、面白そうだ。行くぞ」


 売店はその数も多く、並ぶ人も多い。並びに時間をかけたくはないので、ディスプレイの品物だけ覗いてみる。


「さっきの騎士と牛もありますね。おもちゃも売っていますよ」


「フレーム統一しているから、各パーツだけ新商品にすりゃ売れるんだな」


 こんなところでもバトルフレームの有用性を見せてくる。ちょっとおもちゃ欲しい。部屋に飾ろうかな。


「コラボ商品とか、スポンサーの宣伝もありますね~。なんか面白いものないかな」


「こう人が多くちゃ見れるかどうか……どうせなら貴重なもんが見たいが」


「そんなオーナーに朗報です。胸ポケットのカードを使えば、この施設のどこにでも入れます。偽造した身分証もありますので、覚えて使ってください」


「いいぞノイジー。お前らちょっとすみっこいくぞ。設定の確認だ」


「ふふっ、裏見学ですね。楽しそうですわ」


 俺たちは新規参入の新進気鋭なパーツ会社の設定らしい。当然身分証の顔は偽物だが、今の顔と合わせてある。早速関係者以外立ち入れない場所でカードキーを使う。いかにも関係者ですけど? みたいな顔をしていく俺たち。ちょっと楽しい。


「選手とか会えますかね~? 楽しみ楽しみ~」


「はしゃぎすぎて身バレしないでね」


「わかってるって」


 選手控室の前には、当然だが護衛がいるな。堂々と入るわけにもいかないか。というか選手を知らんという問題が発覚。


「今端末で調べてたんですけど、上位はどこもガードが厳しいみたいですねえ。企業コンペも兼ねてるからかな?」


「なら会うのは難しそうね。どうしますか? 探検するのも楽しいと言えば楽しいですが」


「イベント起きないとつまらんな。ノイジー、モニターしてんだろ? 面白そうな場所に案内してくれ」


「了解。まっすぐに扉を2個超えてください。オーナー好みのイベントがあります」


 そんな感じで進んでいくと、5位の人が銃を突きつけられている現場に遭遇した。


「おやあ?」


「なるほど、確かにイベントが起きましたわ」


「お前らどこから入ってきた」


 知らん黒服の連中が銃を向けてくる。結構距離があるし、バリアも張れるから無意味だが、せっかくのイベントだ。少し遊ぶか。


「普通にそこの扉からだよ」


「わたしたちは無関係なんで、お気になさらずどーぞ」


「ふざけるなよ。ゆっくりとこっちに来い」


「無関係だと言ったでしょう。私に命令することは許しません」


 複数の男がこちらに銃を向けている。なんかイライラしているっぽいな。


「この銃が見えないのか?」


「ならこの銃も見えるよな?」


 当然武器くらい持ってきている。いつものビームガンを向けてみた。


「彼らは無関係だ。オレがついていけばいいんだろう?」


「ダメだ。現場を見られた以上、死んでもらう」


「こっちのセリフだボケ」


 追尾モードで数発発射。クズの頭を3個吹っ飛ばす。


「なっ!? クソ、撃て! 殺せ!!」


 反撃してくるが、俺たちはバリアで守られる。あとは適当に撃てば終わる。


「は~い無駄な抵抗はしないでね~」


「貴様ら舐めやがって! ぶっ殺してやる!」


「あらあら、下品で下劣ね。生きている価値もないわ」


「この男がどうなってもいいのか!」


「構わん。他人ごときなんざ勝手に死ねよ」


 でもって皆殺しにした。5位は無事だ。運のいいやつ。いやこの状況がもう不運なのかもしれないな。


「もう大丈夫だよ5位の人」


「ありがとうございます! 助けていただいて……なんとお礼を言ったらいいか」


「なら俺たちのことは誰にも言うな。こいつらが勝手に殺し合ったことにしろ」


「警備が来る前に去りますので、適当にごまかしておいてくださいね」


 俺たちまで取り調べなんてされてたまるか。とっとと逃げるのだ。


「まってください! オレも連れて行ってください!」


「断る。他人を助けたくない」


「えっ、でもさっきは……」


「こちらにも銃が向いたから迎撃しただけです。私たちはそういうものだと思ってください」


 わざわざ人間ごときを助けてたまるか。そいつらだけ助かるのは不公平だろ。俺は助かったことがないんだから、こいつらも助かってはいけない。そこは変わらずいこうね。


「実はこの人たちはオレのガードだったんです。なのに突然銃を向けてきて、一緒に来いと。とにかくここから脱出するまで誰を信用していいのか……」


「いや知らんて」


「わたしたちを信じちゃうのもどうかと思うよ?」


「オーナー、追加が来そうです。今来た道を戻りましょう」


 これ以上の騒ぎはごめんだ。目立つ前に退散しよう。


「おい5位」


「おい5位!? もうちょい呼び方あるでしょう!?」


「勝手にどこへでも行け。じゃあな」


 こうして3人で来た道を戻っていく。なんか5位がついてきてるけど、どっかで振り切れるといいなあ。

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