エピソード2.日常の終わり
〜放課後〜
学校を出て駅に辿り着き先頭車両が着くホームに立つ三人
サキ「いよいよだね、他に人がいなくて良か
った、人前であんなこと言うの流石に
恥ずいし」
ギャル子「確かに」
ナナ「この時間帯は人は多いはずなのに…ね」
三人は例の言葉を言う
三人「影取り様、影取り様、遊びましょ」
三人「…」
そう言うと、待っていましたと言わんばかり
に、駅のアナウンスが鳴り、電車がホームに
着く
電車の扉が開く、三人は電車に乗り込む
三人「!!!」
三人は驚いた、それもそのはず、三人が乗り
込んだ車両には人が一人も乗っていなかっ
た、それは、まるで三人がやってくるのを待
っていたかのように
ナナ「偶然だよね?…」
ギャル子「偶然に決まってるでしょ、ほらっ
早く座って最後の呪文?言うよ!」
サキ(何か…嫌な予感がする、けど…行かなき
ゃ…?)
ナナ「サキ?どうしたの?」
サキ「…え!あっ、うんうん、なんでもないよ」
サキ(私…何で行かなきゃって?思ったんだろ?)
三人は席に座って、緊張感が高まる中最後の工程を行う
三人「私はここだよ…さぁ遊びましょ」
三人「…」
三人は全ての工程を終え、次の駅に辿り着いたが何も起こら
なかった
ギャル子「やっぱり、ただの噂だよ」
ナナ「う〜ん、ま、やっぱりただの都市伝説
だよね〜」
サキ「ふぅ〜、そ!そうだよね、ただの都市
伝説だよっ、噂だよっ!」
ギャル子「サキ喜び過ぎ、どんだけびびって
たの〜笑」
サキ「び、びびってないしっ!」
三人「ははは笑」
三人は都市伝説がただの噂話だと分かったからか、緊張感が
ほぐれ安心感からか電車内で寝てしまった
駅のアナウンス「…次は、ワ、か…影なシ…ら…影無村…電
車にお乗りの方は…お…降り、オリテくだ
さい」
ギャル子「ん…やばい寝ちまった、今何駅
だ?とりあえず二人とも起き
ろ!」
サキ「ほゎ〜、おはよう、おやすみ..zzzZZ」
ギャル子「起きろっ!!!」
サキ「おっおはようございます!!!」
サキは驚きながら飛び起きた
ナナ「ん〜何〜?あっ寝ちゃってたのか〜」
ギャル子「ん?ちょっと待て、この車両って
こんな田舎に停まったっか?それ
にここって終電か?次の駅に向か
う様子ないな」
ナナ「ね?ここどこ?と、とりあえず、降り
ようよ」
サキ「お、降りるの?」
ギャル子「ま!どっちにしろ降りなきゃ、帰
りの電車に乗れないからな」
サキ「え〜なんかこの駅、不気味だよ〜」
三人は不安感を抱きつつ、電車から降りた
駅のホームは、古くボロボロになっており、雑草も生え散ら
かっている状態であった。置いてある物も、木のベンチのみ
で、自販機などは無く、それどころか電灯などの明かりの一
つも無い。人の気配も無いかわりに、異様で不気味な雰囲気
があった。
ギャル子「何もないし、…駅のホームが一つ
しか無いじゃねーか、どういうことだ?」
ナナ「と、とりあえず、駅員さんを探そう
よ、それで帰りの電車を聞こう」
サキ(な、なんだろう?ここ、どこかで見た
ことあるような気が…)
少し遠くから、悲鳴が聞こえた
ナナ「キャアァァッ」
サキ「ナ、ナナ!?」