4話「終焉の警鐘」
終を呼ぶ鐘の音は唐突に世界を包み込む。
~十一日目~
7:00 レヴァリィ世界
アセティア大国・森林地帯
アローラたち一行がアロガンティア大国の森林地帯で休息をとっている数刻前、
レヴァリィ世界に入ることに成功したアドルフとリアムはアセティア大国の森林地帯にいた。
そこで見たものは…
「うあぁぁぁ…!!…なんで…!!…どうしてぇ…!!!…うあぁぁああ…!!」
「クソッ…遅かった…!」
そこには笑みを浮かべたまま目を閉じたエヴァがいた。
リアムは泣きながらエヴァを抱きしめる。
その後ろで血を流すほど強く自身の拳を握るアドルフ。
「やだ…やだよぉ…!!エヴァさん…!!」
「ん?…”この世界”に来たのは流浪人はこの子だけじゃ…」
するとウォルターが姿を現した。
アロガンティア大国の西部都市で繰り広げた戦いの後、ウォルターはジェシカ王女の指示でリヴィディン大国の同盟国であるアセティア大国にこれまでの状況を伝えに向かっていたのだ。
彼の秘宝、断絶の籠があれば彼が遠方での移動は適していたためだ。
ウォルターの存在に気が付くとリアムは自身の能力でウォルターに近づき、胸倉をつかむ。
「お前か!!お前がエヴァさんを…!!」
「待ってください、リアム。」
激しく怒るリアムを制止するアドルフ。
アドルフはリアムを自身の胸に抱き寄せながらウォルターに問う。
「死神、今あなたは…”この世界”…と言いましたね…?
どこからそれを…?」
それを聞いたウォルターは目でエヴァの方を見つめる。
「そうですか…。」
「アドルフさん…」
「リアム、彼は味方です。少なくともエヴァは彼を信じた。」
アドルフはウォルターの発言からエヴァがウォルターにレヴァリィ世界と現実世界のことを伝えていたことを理解した。
信頼していない人間にエヴァがそんな情報を伝えようとはしない。
エヴァがレヴァリィ世界にいる間に二人には信頼関係があったことをアドルフは感じ取った。
「理解が速くて助かるよ~…流浪人。」
「だが、まだ彼女が亡くなった理由を聞いていない。」
アドルフはウォルターにエヴァがなぜこのような状態になったのかの経緯を尋ねた。
それを聞いたリアムは少し安堵した表情でエヴァの身体に寄り添う。
「じゃ、エヴァさんは幸せに逝ったんだね…。」
「僕ができる最大の敬意を与えたつもりさ~…」
「でも…このままにしておけないよ…ちゃんと埋葬しなきゃ…エヴァさんみたいなすっごく綺麗な場所で…」
リアムはアドルフとともにエヴァの遺体をアセティア大国の自然豊かな美しい場所に埋葬することを決める。
~十一日目~
12:00 レヴァリィ世界
アロガンティア大国・平原地帯
「少し、止まってくれ。」
ルークがアローラたちに指示する。
「これは…」
「あぁ。うちの大国の兵じゃない、もっと大規模な軍によるものだ。」
「クヴィディタス大国か。」
ルークはジョージ王のいる王都に向かってクヴィディタス帝国軍が進行していると予測した。
それにスードが口を開く。
「だが、どうしてアロガンティア大国の王都に…?」
「もしかしてアイヨたちのこと助けてくれるのかなー?」
「そ、それは…いくら何でも都合が良すぎだよ…」
アイヨの発言にレタが苦笑いを浮かべる。
だが、そんな中でアローラとルークの二人は深刻そうな表情を浮かべていた。
「まさか…!」
「まずいな…」
アローラはすぐに同行する皆に伝える。
「今から二班に分かれて行動する!」
「アローラさん?」
「そういうことか…」
ロイフがアローラの発言で全てを理解する。
アローラはクヴィディタス帝国軍がアロガンティア大国に大軍を率いて進行してきているということは、それと同様の事態に他の大国も起きていると考えた。
そう、インビディア大国にもクヴィディタス帝国軍が迫ってきていると…!!
「私がインビディア大国に行きます!」
サフィーナが自らインビディア大国に向かうことを決める。
それを聞いたスードとロイフたち第二部隊の者たちも同行することを決め、六人はインビディア大国へと向かった。
残る五人は…
「俺たちは…王都へ向かうぞ。」
「行こう…アイヨ…!」
レタはアローラと同じ表情で王都へ向かう。
だが、そんなアローラたちの様子を遠方で見つめるカラスの姿があった。
~十一日目~
12:00 レヴァリィ世界
クヴィディタス大国・国境付近
「三人…いや五人か。」
目を閉じ意識を集中させるヴィルヘルム。
彼の背後には大規模な兵がすでにアロガンティア大国の国境に踏み入れんとしていた。
「大佐はインビディア大国へ、各地の兵には俺が合図をする。」
ヴィルヘルムは周囲にカラスなどの鳥を飛ばす。
そこに一人の人物がヴィルヘルムに向かう。
「将軍、お前は俺とアロガンティア大国へ向かうぞ。」
「…総督、一体今までどこに…」
ヴィルヘルムに向かってきたのはヴィクトールだ。
現実世界からウィルフォードの指示でレヴァリィ世界に帰還したのだ。
「そんなことはどうでもいい、お前の力が必要だ。」
「承知、しました。」
ヴィクトールが兵を率いてアロガンティア大国へと入る。
それぞれの勢力が行動を起こし始めた。
レヴァリィ世界に入ることに成功したアドルフとリアムはウォルターと協力しリヴィディン大国の同盟国へ次なる戦いの警鐘を、
レタ、アイヨ、アローラ、レオンハルト、ルークの五人はアロガンティア大国の王都へ向かいジョージ王との対決を、
スードとサフィーナ、そして聖騎士団第二部隊のメンバーはインビディア大国へ向かい、ジョセフ王と民の守護を、
そしてヴィクトールとヴィルヘルムが率いるクヴィディタス帝国軍の軍勢は依然とアロガンティア大国へ侵攻、他の兵は各国の侵攻計画を開始した。
7大国決戦が終結して僅か6日で新たな争いを人は生んだ。
戦いの傷は癒えぬまま戦士は次の戦いに備える。
大地は荒れ、海には戦の血が混じり汚れている。
終焉の時は近い。
それでもなお、人は争いを止めることはない。
なんのために?
奪うために、奪われぬために、抗い続けるが人の運命
争いに生き、人を殺め、人に殺められる、
それが人類史に刻まれた記なのだ。
これから起こる世界の終焉、
その前日に起きたレヴァリィ世界での記録は誰にも語られることはないだろう。
~十三日目~
18:30 レヴァリィ世界
インビディア大国・都市内部
「日が沈んだ、みんな準備を。」
サフィーナが日が沈んだことを確認すると自身が率いる第三部隊の者たちに指示する。
数日前、アローラと別れたスードやサフィーナ達はなんとかクヴィディタス帝国軍よりも1日早くインビディア大国に帰還することができたのだ。
だが、敵は依然とこちらに迫っている。
聖騎士団はジョセフ王に事態を伝え、サフィーナ率いる第三部隊は王都の隣町でクヴィディタス帝国軍を待ち構える。
すでに街の住民は王都に避難させている。
王都の城壁周辺にはインビディア大国の兵とスードたちが戦いの準備をしている頃だろう。
第三部隊の任務は敵兵の注意を引いて、狙いを王都だけに集中させないこと。
7大国決戦におけるリヴィディン大国のときも、アロガンティア大国西部都市での戦いでも防衛線を引くばかりで攻めに出ることが難しかった。
数で圧倒するクヴィディタス大国に防衛線はいつまでも維持できない。
これまでの戦いの欠点から聖騎士団は今後は攻めに出ることを決めたのだ。
「私たちはここでクヴィディタス帝国軍を食い止める。
スードくんやロイフさん達の準備が整うまでね。」
「数ではあちらが勝っていても地の利はこちらに傾いている。」
「えぇ、こっちは量より質よ!」
メンバーのペレチュアとアイクが気合を引き締める。
サフィーナは街の各配置に仲間をつかせる。
「(この街は王都に次ぐ規模の都市、敵兵に気付かれる前に身を隠し少しずつ数を減らしていけば…)」
街の入り口は大きく分けて2つ。
北側にサフィーナとダイル、ミミを配置、西側にペレチュアとアイクを配置した。
静寂と化した街に足音だけが響く。
クヴィディタス帝国軍の軍勢が街に入ってきたのだ。
ゆっくりと武器を構える第三部隊の者たち。
静かに、そして慎重に。
「今だ…!」
サフィーナは矢を敵兵に放つ。
明かりの消えた街に降り注ぐ弓矢。
「どこからだ…!」
「大佐!敵が攻撃を…!」
「聖騎士団か。」
攻撃を繰り出す者たちが聖騎士団であるとすぐに見抜いたのはディートヘルム中佐だ。
ディートヘルムはすぐに部下に指示を下す。
その頃、サフィーナと同時刻に攻撃を開始したペレチュアとアイクのいる西側では…
「いいね、ペレチュア!」
「そっちは問題ないか、アイク」
「もちろん…!」
ペレチュアとアイクは剣を使用して近接戦闘を主体として敵を倒していく。
一人倒しては民家に隠れ、敵の死角から攻撃を行うことで翻弄されるクヴィディタス帝国軍。
だが、
「!?…アイク…!」
異変にいち早く気が付いたペレチュアがアイクを思い切り突き放す。
突如、街を覆う外壁が破壊される。
「あれは…」
それを街の北側で見つめるダイル。
「隊長…!西側が…!」
「ペレチュア、アイク…!…うっ…!?」
ミミとサフィーナが街の西側にいるペレチュアとアイクの安否を気に掛けるが、その隙にサフィーナを拘束するクヴィディタス帝国軍の兵。
「よし、そのまま動きを封じてろ。」
「隊長!!」
「!!」
すると上空から巨大な2級テロスがサフィーナに向かって落下した。
外壁の崩壊によって街に砂埃が舞う。
「うっ…ペレチュア…」
外壁が破壊された衝撃で地面に倒れていたアイクが起き上がる。
あたりにはクヴィディタス帝国軍の死体や瓦礫が散らばっていた。
「こんなことって…(仲間ごと…)」
あたりの惨状に言葉を失うアイクの背後に迫りくるテロス。
「!!」
アイクに迫るテロスが切り裂かれる。
「はぁ…はぁ…無事か…アイク…」
「ペレチュア…!」
アイクを救ったペレチュアはすでに瀕死の重傷だった。
自分を庇ったことで外壁の破壊に巻き込まれたのだ。
「今すぐミミに…」
「ダメだ…おそらく北側でも…状況は…同じことになっているだろう…
俺たちが来ては隊長たちが…」
ペレチュアがアイクの行動を止める。
あたりにはテロスが二人を囲んでいた。
街の北側でミミに自身の傷を治してもらっているサフィーナとダイル。
サフィーナはテロスの攻撃を間一髪で躱したものの、テロスが落下した衝撃で負傷していた。
「くそっ…テロスがなぜ…!」
「あのテロスたち…」
「あぁ、野生でも調教されたテロスでもないね…まるで戦術を理解しているかのような動きだよ。」
自身の傷がある程度回復するとサフィーナは立ち上がる。
「スードくんたちに…みんなに伝えないと…」
「!!」
サフィーナの発言にダイルとミミが驚愕する。
「隊長、本気ですか…!?」
「そ、そうですよ…!!ここは増援が来るまで身を隠しておいた方が…」
この街に来る前にサフィーナはスードやロイフたちに何か状況が変わった際は、街の教会にある鐘を鳴らすように伝えていた。
サフィーナはこの状況をスードたちに伝えるべきだと考えたのだ。
通常のテロスによる襲撃ならまだしも、戦術を理解したテロスの大群とクヴィディタス帝国軍の軍勢が相手となれば、いとも簡単にインビディア大国に奇襲をかけることも可能だろう。
「二人とも…正直言って私はこの場から生きて帰れないと思っているんだ。
でも命を散らすのは私だけでいい、二人は…」
「何を言ってるんですか隊長。」
「う、うち達も…!…聖騎士団の一員なんですよ…!」
ダイルとミミが立ち上がる。
「二人とも…」
「今頃ペレチュアとアイクも自分の使命を果たそうとしているはずです。
俺たちは五人揃って第三部隊なんです。」
剣を抜くダイル。
それを見たサフィーナは少し視線をずらしてほほ笑む。
「ありがとう…みんな。」
「街の外壁を兵で固め、テロスは街の中心に配置しろ。」
「はっ!」
ディートヘルムの指示によって兵やテロスが行動に移す。
「さて、もう逃げ場はないぞ…聖騎士団。」
するとディートヘルムに目掛けて矢が飛んでくる。
その矢を周囲のテロスが身代わりとなる。
「なるほど…今度は遠距離からの攻撃か。」
「と思うだろうな…!」
「!!」
ディートヘルムの背後に現れたのはダイルだ。
ダイルの攻撃を防ぐディートヘルム。
「テロス達よ!」
テロスがダイルを襲おうとするも、その攻撃をサフィーナが矢の雨を降らせ防いでいく。
「行ってください!隊長!」
ダイルの合図でサフィーナが教会へ目指す。
「(教会…?…何が目的だ…?……まさか…!!)」
ディートヘルムはダイルの攻撃を躱すとサフィーナのもとへ走り出す。
「(バレたか…!だが…)行かせるか!!」
ダイルは剣をディートヘルムに向けて投げる。
しかし、その攻撃はテロスによって防がれてしまう。
「テロス達よ!聖騎士団を教会へと向かわせるな!!」
ディートヘルムは教会の屋上に鐘があることを見て、サフィーナ達が仲間にこの状況を伝えようとしていると考えた。
「させんぞ…!」
「(数が多すぎる…!)」
サフィーナは教会へと走り続けるが、次々とテロスが攻撃を仕掛けてくる。
上手く躱しながら弓矢で正確な攻撃を繰り出していくサフィーナ。
サフィーナの前に他のテロスよりも巨大なテロスが立ちふさがる。
「!!(これは…)」
弓を放つサフィーナだが、テロスにはその巨体ゆえに矢が全く通用せず、テロスの攻撃がサフィーナに向かう。
「させるか…!!!」
「ダイル…!」
テロスの腕に剣を突き刺すダイル。
その姿はすでに全身の甲冑が再生が追い付かないほど傷つき、ダイル自身も頭から血を流している。
サフィーナはダイルの足止めを無駄にしないために足を止めることなく教会へ向かう。
テロスの群れはサフィーナを追跡する。
テロスの攻撃を受けるサフィーナだが、反撃に転じるよりも教会へ向かうことを優先する。
背後でテロスに食いつくされるダイル。
それを察したサフィーナは涙を静かに流しながら走り続ける。
仲間の想いを無駄にしないために。
テロスの攻撃を潜り抜け、教会の屋上に鐘に狙いを定めるサフィーナ。
「させん!!」
「うっ…!」
ディートヘルムがサフィーナの背中を斬りつける。
バランスを崩したサフィーナは矢を上空に放つ。
「惜しかったな、お前たちの狙いはやはりあの鐘だったようだな。」
「はぁ……はぁ……」
背中から血を流すサフィーナ。
先ほどのテロスの攻撃も相まってすでに膝を床について意識朦朧するサフィーナ。
「聖騎士団、最期に言い残すことはあるか?」
ディートヘルムがサフィーナの首に剣を向けて言い放つ。
「任務……完了…!!」
「なに…!?」
すると教会の鐘が鳴り響く。
それを聞いたディートヘルムが教会を見上げる。
そこには…
ミミが鐘を鳴らす姿があった…!!
「くそっ…!!(やられた…!)」
~十三日目~
20:00 レヴァリィ世界
インビディア大国・王都内部
「これは…」
「教会の鐘だ…!…みんな行くぞ!」
ロイフとスードが隣町から鳴り響く鐘の音を聞いて馬を走らせる。
「(サフィーナちゃん…あとは…任せてくれ…!!)」
スードはサフィーナたちが隣町に向かう直前に話したことを思い出す。
もし、街の鐘が鳴り響いたらそれは私たち第三部隊が命を平和に捧げたって思って。
サフィーナちゃんそれは一体…
もしもの話って言ったでしょ!
…スードくん。私たちは聖騎士団、この命を以って平和を守り続けるって決めた者たちでしょ?
「(あぁ、その通りだ…平和を見届けるまでやり抜こう…!)」
馬の手綱を強く握るスード。
~十三日目~
20:00 レヴァリィ世界
インビディア大国・都市内部
「…ここまでだな…」
「私たち…頑張ったよね…」
テロスの死骸に囲まれながら抱き合う二人の影。
それはペレチュアとアイクだ。
ペレチュアは腹に大きな穴が開き、アイクはすでに両腕が使い物にならなくなっていた。
アイクを自身のもとに抱き寄せ、最期の一時を噛み締める二人。
「私ね、実は……」
アイクはペレチュアに自身の容姿について、想いについて伝える。
小さい頃からみんなに気味悪がられた。
心と身体と違いに理解を示してくれたのは聖騎士団だけだった。
でも、
それでも伝えるのが怖かった、
ペレチュアに離れてほしくなかった、
だから今まで言えなかった。
ペレチュアを想う気持ちに。
「ふん…俺がそんなことを聞いてお前を手放すとでも思ったのか…?」
「ペレチュア…」
「生まれた時から俺は盲目だ。容姿など関係ない…俺はアイクそのものを愛したんだ。」
それを聞いたアイクは涙を流す。
「アイク…?」
ペレチュアはアイクの顔を触る。
聴覚の優れているペレチュアはアイクの心音が聞こえなくなったことで理解した。
「…一人にはさせないさ…」
その頃、鐘の音を聞いたサフィーナは安堵した表情を浮かべる。
ディートヘルムは振り向きサフィーナに再び剣を向ける。
「まんまとしてやられたが…この軍勢を覆せるとは思えんな…」
「でも…その軍勢…テロスは…あなたの…命令で…」
「(まさか…!)…テロス達!!」
サフィーナの諦めていない表情を見たディートヘルムは周囲のテロスに指示を出すが、その時上空から矢がディートヘルムの肩に突き刺さる。
「これはっ…!!(先ほどの誤射した矢か…!)」
それはサフィーナが鐘を鳴らすために放とうとした矢だった…!
サフィーナはあのとき、バランスを崩しつつも上空に矢を放ち時間差で真下に落下するように調整していたのだ…!!
サフィーナが折れた矢をディートヘルムの首に目掛けて突き刺す。
「くっ…そ…」
ディートヘルムの首をひねり、息の根を止めるサフィーナ。
だが、ディートヘルムが下した最後の命令を実行すべく周囲のテロスがサフィーナに向かっていく。
「(あとは頼んだよ…聖騎士団!!)」
数分後、街に駆け付けたスード率いる第四部隊、そして第二部隊によってインビディア大国に進行するクヴィディタス帝国軍と交戦。
ディートヘルム亡き状態により、兵やテロスの統率機能が失われたことで、軍勢を打ち倒すことに成功したスードたちは第三部隊のメンバーであるミミの救出に成功。
しかし、そこで犠牲となった第三部隊の者たちの遺体はテロスによって見る影もないほど悲惨な光景だった。
だが、サフィーナたち第三部隊の決死の行動がなければ、今頃ディートヘルム大佐率いる戦術を理解し行動が可能なテロスによって聖騎士団だけでなくインビディア大国自体もクヴィディタス大国のものとなっていただろう。
スードたちは命をかけて大国を守った第三部隊に敬意を表した。
~十四日目~
8:00 レヴァリィ世界
アロガンティア大国・平原地帯
「よし、行くぞみんな!」
翌日、平原地帯をかける馬の影が5つ。
アローラが先頭に出て全速力で平原を駆ける。
目の前にはアロガンティア大国の王都が…
すると突如、馬が足を止め錯乱し始める。
「おいおい、落ち着くんだ!」
「アローラ!」
レオンハルトが指さした先を見るアローラ。
「なんだ…これは…」
上空を見上げると空に亀裂が走っていた。
~十四日目~
8:00 現実世界
セントラルエリア
「なんだ…これは…」
ビルの屋上から空が割れた光景を見上げるヘーロス。
天地に鳴り響く亀裂音、
それは神の足音となり、
この地に、
この空に、
終焉をもたらす。
読んでいただきありがとうございました。
前回までは現実世界での話が続いていましたが、今回は同時刻にレヴァリィ世界で起きていた話になります。
自分で設定したせいでもありますが、本作では世界線が複数あって困惑しますね(笑)
さぁそんな複雑な物語にさらなる混沌が…
次回5話をお楽しみに!




