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ハイド  作者: じょじょ
ハイド 第3章 ~7大国決戦~

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25話「夢と現実」

夢を追えば、現実が突きつけられる。


現実を見れば、夢に辿り着く。


その狭間に位置せし世界は混沌に抗う。

~五日目~


18:30 グラ大国



竜型の特級テロスが放った火炎弾によって、跡形もなくグラ大国の王都は滅亡した。


そんな何もかも残らず消え去った更地となった王都を見つめる一人の男がいた。



「嘘だ…」



その男は自身の手に所持していた貪欲の華ピーナフラワー]]を落とす。


男の正体はつい数時間ほど前に隣国のアセティア大国でジリアン王を殺害し彼の所持する秘宝、[[rb:貪欲の華 > ピーナフラワー]]を奪った。



その目的を知る者は誰もいない。



ただウリエルは独自の目的のために動いていたことは確かだった。


ウリエルはアロガンティア特務機関の証である仮面を手で覆うように握る。



静かに仮面に亀裂が入る。






~五日目~


18:30 クヴィディタス大国・古城跡



「また邪魔か。」



そう言うとヴィルヘルムはリアムとアンドリューに向けて大量の2級テロスを放つ。



「こいつ…!!(テロスを召喚でもできんのか!?)」



アンドリューがヴィルヘルムの能力に驚く中、リアムはすでにヴォルフガングとの戦いで負傷しているアンドリューを気にし、自らが先頭に出る。



「アンドリューさん!僕が前に出るよ!」



リアムは自身の能力を使い、目の前の2級テロスを正面から突破し、ヴィルヘルムに直接攻撃を仕掛ける。



「待て!リアム!」



リアムの攻撃がヴィルヘルムに届く寸前でヴィルヘルムは自身の目の前に盾として3級テロスを放つ。



「!?」



リアムの攻撃が3級テロスに直撃するも、リアムの勢いが止まる。


その瞬間に3級テロスごとヴィルヘルムの強烈な蹴りがリアムの顔に直撃する。


吹き飛ばされるリアムをアンドリューが受け止める。



「むやみに突っ込んでも俺らで勝てる相手じゃねんだぞ!」


「ご、ごめんなさい…」



アンドリューは受け止めたリアムの様子を見て驚く。


その姿はたった一発ヴィルヘルムの蹴りが直撃しただけで、リアムの歯を折るほどの威力だったからだ。


アンドリューは改めて将軍の実力を身に染みて感じる。



「くっ!!(どうすれば…)」



その頃、上空では龍型の特級テロスに向かって青い雷光と宙に浮かぶヘーロスの姿があった。



「おい、邪魔だ”雷帝”」


「はぁ?お前が邪魔なんだろ!」



ヘーロスを出し抜いてヴァレンティーンがリアムに匹敵するほどの速さで特級テロスに接近し、攻撃を繰り出す。



「ちっ!硬ぇ!」



しかし、分厚い鱗を身に纏う特級テロスには有効打にならず、ヴァレンティーンに向けて特級テロスが火炎弾を放つ。


それをヘーロスが空間を歪めて攻撃を逸らす。



「まずは鱗を剥がす。協力しろヴァレンティーン。」


「俺に指図してんじゃねぇ!」



二人は今度は同時に動き出す。


特級テロスの尾による攻撃をヘーロスが空間に衝撃を与えることで跳ねのける。


その隙にヴァレンティーンが雷の光弾を放ち、特級テロスを囲むように配置する。



「貴様ノ攻撃ハ我ニ通用シナイゾ!!」


「言ってろ、カスが。」



するとヴァレンティーンが周囲の雷の光弾を操作し、特級テロスに集めていく。



「てめぇが上空に作った”コレ”、活用させてもらうわ…!」



そう言い、ヴァレンティーンが手を振り下ろすと同時に上空の雨雲から巨大な落雷が特級テロスに降りかかる!!


その攻撃を受け、全身の鱗にヒビが生じ始める特級テロス。


しかし、特級テロスもヴァレンティーンに向けて先ほどよりもさらに大きな火炎弾を放とうとする。


しかし、ヘーロスが特級テロスの口周辺の空間を空ける。


その空間の穴に下顎が飲み込まれる特級テロス。



「亜空に消えろ。」



空間の穴を閉じるヘーロス。

それにより、特級テロスの下顎が引きちぎれる。



「グオォォォォォ!!!」



激しい身体の損傷に苦しむ特級テロス。


そこに拳に強力な雷を纏いながら特級テロスの身体を滑走するヴァレンティーン。


その拳はヒビの入った特級テロスの鱗に直撃し、鱗を粉々に破壊する。


特級テロスの肉体があらわとなり、ヴァレンティーンは特級テロスを見上げながら中指を立てる。



「次はあの世で寝るんだな!」



ヴァレンティーンの目線の先にはヘーロスが特級テロスを見下ろしていた。


ヘーロスは自身の手の内から”虚殲”を放つ。


その大きさは殲越十二戦士と対峙した際に放った時よりも出力は劣るものの、それでも他の者が喰らえば一溜まりもない程の威力を誇る。

そんな絶大な攻撃が特級テロスの身体に命中する。



「バ…馬鹿ナ…!!」



鱗が剥がれた箇所にヘーロスの放った”虚殲”が直撃し、特級テロスの身体に大きな穴ができる。


そのまま再び地上に落ちる特級テロス。


下あごをがれ、全身の鱗も粉々、腹には大きな穴が開いた状態だ。


立ち上がることもままらない特級テロスはヘーロスとヴァレンティーンを睨みつける。



「コンナ…人間ガ存在…シテイタトハ…」



その声を聞き、ヴァレンティーンが特級テロスの方へ向かう。



「うるせぇな、寝てろって言ったはずだが?」



ヴァレンティーンが手から雷の槍を作り出す。

すると、ヘーロスがヴァレンティーンに向かってこう言う。



「後は任せたぞ、ヴァレンティーン。」


「ちょ、おい!?」



そう言い残してヘーロスが突如姿を消したと思えば、いつの間にか負傷したアドルフと入れ替わっていた。






~五日目~


18:30 クヴィディタス大国・古城跡



高濃度なエネルギーを全身から放出してアドルフに襲い掛かるヴィクトール。


彼はクヴィディタス大国の兵、クヴィディタス帝国軍最高の地位に位置する人物だ。


その実力は三人の将軍の中でも最も戦闘能力が高いとされるヴァレンティーンをも超える実力者。


事実上、クヴィディタス大国に所属する人物で最も脅威な者だと言えるだろう。



「(エネルギー量、出力ともに一人の人間が保持していいレベルじゃない…!)」



アドルフは周囲の物質や空間と自身を入れ替えることで何とかヴィクトールの攻撃を避けていくが、自分の攻撃では有効打にならないということを理解できていた。


全身から放出されるエネルギーは強力な盾となり、アドルフの鋼線による攻撃や肉弾戦が通用しないのだ。

さらにそのエネルギーにものを言わせたあまりにも強力なエネルギー波、一撃でもまともに喰らえば致命傷は避けられないだろう。


現にヴィクトールはクヴィディタス大国内でリベルがジャック王をテロス化させたことで起こった騒動で1級テロスと化したジャック王を自身の能力で一撃で葬った。


アドルフはヴィクトールの攻撃を避けながら有効打となる策を練っていた。



「ちょこまかとよく逃げるな、お前。」


「…。」



アドルフやつは考えている。


俺のエネルギー発生源は一体どこなのかと。


いくら強力なエネルギーといえども肉体に保持できる限界はあるはず。


そのエネルギーを枯渇させるまで、動き続ける…!!


と思っているのだろう…




「!?」



アドルフの足元の地面が広範囲に渡って破壊される。



「そんなことは現実的じゃないということもわかっているはずだが?」



ヴィクトールは自身の放ったエネルギーの形状を変えて、地面を伝うよう広範囲に展開した。


それによりアドルフは足元の崩壊に巻き込まれる。


すぐに態勢を整えるべく鋼線を周囲に張るアドルフ。



「愚かな。」



態勢を整えようと試みるアドルフに向かってヴィクトールが強烈な攻撃を行う。



「くっ…!!」



片腕でなんとか防いだアドルフだったが、腕がメキメキと軋むのを実感しながらかなりの距離を吹き飛ばされる。


咄嗟に鋼線を足に巻き付け、上手く操作することで背後の瓦礫を細切れにしてクッション代わりにし、さらに片手には短刀を地面に刺したことで勢いを殺す。


なんとか吐血程度で済むアドルフ。



「本来なら、これで虫の息になるのだがな。」


「…(腕が動かない…)」



何とか立ち上がるアドルフの前にヴィクトールがトドメを指そうと試みる。



「まずは一人目。」


「交代です…ヘーロス。」



するとアドルフの姿が消え、代わりにヘーロスが姿を現わす。


アドルフが自身の能力でヘーロスと入れ替わったのだ。



「なに!?」



アドルフに向けたヴィクトールの攻撃はヘーロスに向かっている。


ヴィクトールは第一次リヴィディン大国侵攻にてヴァレンティーンからヘーロスの能力を知らされていた。


故に自身の攻撃がヘーロスに通じないことも理解できている。




だが、すでに攻撃は止めることはできない…!




「お返しだ。」



ヴィクトールの攻撃はヘーロスの能力によって逸れ、代わりにヘーロスの攻撃を受けてしまう。


自身に纏ったエネルギーによって空間の打撃は軽減するも、それでもカウンターによる反撃を喰らったことでヴィクトールは数メートル吹き飛ばされる。



「くそ…!…あの流浪人め…(俺がトドメを指すタイミングを待っていたのか…!)」


「次だ、立て。」



ヴィクトールの目の前には自身を見下ろすヘーロスが立っていた。






~五日目~


18:50 クヴィディタス大国・古城跡



「クックッ…いいぞ、女!!」


「(なんなの…こいつ…!)」



エヴァがグリーンに猛攻を仕掛ける。


グリーンはエヴァの猛攻によって徐々に押され始めるも、依然となぜか余裕の笑みを見せている。


その様子を不審に思い始めるエヴァ。



「(こいつはパラフィシカーじゃない…雷の情報を保持した神秘の欠片を剣に装備させてるだけ…)」



だが、エヴァはアドルフが先ほど言っていた発言が気になっていた。






身体はそうですが”別の何か”が憑依している状態です、かなり危険な人物ですよ。






エヴァは自身の能力でクリストファーの肉体の情報を得ている。

しかし、今目の前にいる人物の中身はまるで別人。

その者の情報はエヴァの瞳には映らない…


しかし、そうであったとしてもグリーンの素性が不明な以上、こちらの予想を超える何かしらの情報を持っているに違いない…


そうエヴァは睨み、グリーンの手の内を明かすべく、続けて猛攻を仕掛けていく。



「焦りが見えるな…女。」


「エヴァよ。」



攻防において優勢なのはエヴァの方。


それでもエヴァは自分が勝っているとは思えなかった。


それを見透かしたようにグリーンはエヴァを見つめる。



「気になるか?俺様がなぜここまで余裕でいられるのかを。」



するとグリーンの周囲に変化が起きる。


周りの壊れた古城の瓦礫が次々と新たな城の物に変わっていく。



「これは!?(心魂の憧憬シールの力!?)」


「まずは、舞台を整えるとしようか。」



エヴァとグリーンの周りだけでなく、ヘーロスやヴィクトール、特級テロスとヴァレンティーンなど古城跡で戦う者たちの周囲にも変化が起こり始める。



「させない!」



しかし、エヴァはグリーンに向かい、攻撃を仕掛ける。


グリーンもエヴァの攻撃に対応するも、やはり先ほどのアドルフとの戦闘で身体の疲労は蓄積していく一方だ。



「(やはり、この身体ではここまでが限界か…)」



エヴァの蹴りがグリーンの顔に直撃し壁に打ち付けられる。



「エ、エヴァさん!」



ハイドがエヴァのもとに駆け付ける。


すでに重傷を負っていても何か役に立つはずだと考え、ハイドはエヴァのもとに向かった。




すると突如、ハイドたちの横にリベルが姿を現わす。



「お前は…」


「な…!?…なんで…!!……まだ…いるんだよ…!!!!」



リベルはハイドを苦しめた結果、アドルフによって片腕を切断され、もう片方の手も粉々に踏みつけられ、さらには腹にも陥没するほど重傷を負っていた。

それでも最後の力を振り絞り、自身の能力で1時間以上先の未来に飛んだ。



しかし、その未来の先にはいまだ古城跡にて戦いを続ける者たちがいた…



リベルは1時間先の未来に飛べば、ハイドやその仲間たちとも出くわすことはないであろうと踏んで、現在に姿を現した。


だが、見事にリベルの読みは外れたのだ。



「ハイドくん…?」


「エヴァさん…あいつを……あいつだけは…!!…殺させてください!!!」



ハイドがこれまでにないほどの怒りの眼差しでリベルを見つめる。


それ見たグリーンは不敵な笑みを浮かべる。



「役者は揃ったな…」



グリーンは自身の持つ雷の情報を持った神秘の欠片が装備された剣をハイドに向けて投げつける。



「危ない!」



エヴァはハイドを自身のもとに引き寄せ、剣を蹴り上げる。


しかし、剣に装備されていた神秘の欠片はあらかじめ壊れかけており、エヴァが蹴り上げたことで内部の情報が暴発してしまう。



「(まずい!!)」



エヴァとハイドの周囲に雷が発生する。


倒れたまま這いつくばるリベルのもとに歩み寄るグリーン。



「あ…あんたは…」


「ここで話している時間はない。」



そう言ってグリーンは懐から内在せし指輪エンシャイエンを取り出す。

古城内部が破壊される前にアダムが使用した後、グリーンは特級テロスの攻撃で古城内部が壊される前にくすねていたのだ。


グリーンは瀕死で抵抗もできないリベルに内在せし指輪エンシャイエンをはめる。


するとアダムの時と同様にリベルも徐々に姿を消す。



「待て!!」



エヴァがハイドを連れてグリーンのもとにやってくる。


ハイドはリベルが内在せし指輪エンシャイエンを身に着けたことで姿を消した場面を見ていた。



「お前…何をした!!」


「貴様に答えている時間はない…ハイド。」


「!?…なんで俺の名前を…」



それを聞いたグリーンは内在せし指輪エンシャイエンを拾い上げながら笑みを浮かべた。



「クックッ…やはり覚えていないのか!…貴様はあの頃の…」



エヴァが先ほど投げつけられた剣でグリーンの胸を突き刺す。



「ぐっ!!」


「これ以上、私たちの仲間に危害を及ぼすのはやめて!」



しかし、グリーンは胸を剣で射抜かれながらも自身の手をエヴァに見せる。


その手には内在せし指輪エンシャイエンを指にはめていたのだ…


するとグリーンが静かに目を閉じる。


その場に倒れるグリーン。



「!?」


「消えない…」



アダムやリベルと同様にグリーンは内在せし指輪エンシャイエンを身に着けた。


しかし、二人と異なりグリーンはまるで眠ったかのように目を閉じただけで、姿は消えていなかった。


その様子にハイドとエヴァは驚きを隠せないでいた。



「エヴァ!ハイドくん!」



ハイド達のもとに駆けよるアドルフ。


その背後にはアンドリューとリアムもいた。



「みんな…」



龍型の特級テロスを倒したヴァレンティーンはアンドリューとリアムと交戦中のヴィルヘルムを止め、すぐに流浪人の仲間はハイドたちのもとに急行していたのだ。



そしてその頃…



「はぁ…はぁ…」


「次は左目をいただくぞ。」



右目を抉られ、さらに瀕死の重傷を負っているヴィクトールとその様子を冷酷に見つめるヘーロス。


だが、ヴィクトールはヘーロスにむけて意味深な発言をする。



「さすがだ、ヘーロス・ベルモンテ……”レヴァリィ世界”ではまさしく神に匹敵しうる実力…!!」


「なんだと?」



ヘーロスはこの世界、レヴァリィ世界の住人であれば知ることのないセリフを吐いたヴィクトールの胸倉を掴む。



「……お前…もう一度言え。」


「時間だ。ここでの戦いは敗けたが…"あっち側"では我々が勝つ…!!」



そう言うとヘーロスの手から姿を消すヴィクトール。


すぐにヘーロスのもとにヴァレンティーンとヴィルヘルムがやってくる。



「ヘーロス!!ようやく俺とお前の…」


「いや、待て。」


「はぁ?」



ヘーロスはしばらく沈黙した後にヴァレンティーンに近づき耳元で囁く。



「俺は一度ここを離れる。それまで”この世界”を守ってくれないか?」


「お前、バカか?…俺はお前との決着を…」


「俺が戻るまでの間、ここの世界を守れたら…お前との決着つけてやるよ。」



それを聞いたヴァレンティーンが稲妻を放出させる。



「もし、断ったら?」


「それなら俺はこの世界に戻らなければいいだけのこと。」


「……クソが。」



ヘーロスがその場を立ち去ろうとすると、ヴィルヘルムが攻撃を仕掛けようと試みる。



「ヴィルヘルム、やめろ。」


「ヴァレンティーン…何のつもりだ。まさかこいつの仲間になるつもりじゃないだろうな?」


「…てめぇも俺の闘いの邪魔すんなら五体満足じゃ済まねぇぞ…」



ヴィルヘルムは攻撃態勢を解く。



「…お前もな。」






~五日目~


19:00 クヴィディタス大国・古城跡



「ダメだよー!ハイド!」


「そうだ!お前だけじゃ危険すぎるぞ!」


「でも…これしかないですよ…きっと。」



ハイドを制止しようとするアンドリューとリアム。


その理由は…



ハイドがリベルやグリーンを追うべく内在せし指輪エンシャイエンを使おうとしていたことだった。


アドルフの情報によると内在せし指輪エンシャイエンをはめたものは昏睡させる能力を持つ。

これまでこの秘宝を身に着けた者は例外なく昏睡に陥ったが、どんな手段を用いても目を覚ますことはなかったのだ。


つまり、ハイドがこの秘宝を使用すれば、目覚める方法は誰も知らないということになる。



しかし、ハイドはここまでの古城跡の戦いで気になったことがあったのだ。



アダムと名乗る青年やリベル、グリーンまでもがこの秘宝を用いた。


単純に昏睡するのであれば、非常に不可解な行動なのだ。

それもうち二人は姿ごと消している。


ハイドはこの三人が内在せし指輪エンシャイエンと呼ばれる秘宝を中心に何かしらの繋がりや関係があるのではないかと考えていた。



それを聞いたアドルフはハイドの覚悟を決めた瞳を見て、決心する。



「ハイドくん、必ず戻ってくると約束しますか?」


「もちろんです!俺も帰らなきゃいけない理由があります!!」



ハイドはレヴァリィ世界に入る直前のヴァイオレットとの交わした夢を思い出す。








「この世界にもね、北側には広大な自然が広がる景色がまだあるんだって…!そこで…ハイドと…その景色を眺めたいんだ…」






ハイドの発言を聞いたアドルフはハイドと目線を合わせ、安心させるようにハイドの肩を撫でる。



「できれば、私も君に着いていきたかった。けど君が自身の役目を全うするなら、私たちも自身の役目を全うすべく動きます。」


「…ありがとうございます…!!…アドルフさん!!」


「君だけ戻らないというのはやめてくださいよ?」


「もちろんですよ…!」


「ハイド。」



そこにハイドを呼ぶ声がかかる。


それは皆と合流をはたしたヘーロスだった。


ヘーロスはハイドの話を聞き、簡潔にハイドに自身の気持ちを伝えた。



「行ってこい、ハイド。」



ハイドは何も言わずに内在せし指輪エンシャイエンを身に着ける。



返事は戻ってきた際にするために。

読んでいただきありがとうございました。


7大国決戦を終わらせたハイドと流浪人。

しかし、問題はいまだ残り続けている。


現実世界、レヴァリィ世界、そして内在せし指輪エンシャイエンを身に着けたことで姿を消したグリーンとリベル、アダムの行方は…


3章はこれで完結です!

次回からはハイドが向かった先である深層世界編、ヘーロス達の現実世界編2つの世界観で物語が進む第4章へと続きます!

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