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ハイド  作者: じょじょ
ハイド 第1章 ~第一次リヴィディン大国侵攻~

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12話「世界の真相」

扉を叩く音。


その音はまことか?


それともいつわりか?


信じた先にあるものを受け入れよ、


扉から差し込む光や闇さえも。

~クヴィディタス大国・国境付近:クヴィディタス帝国軍の野営地~



「おそらく流浪人かれらはこの世界の真相”を知っている者達に違いない。」



アズラエルが言った発言…


それは”流浪人”の正体に迫る衝撃的なものだった。


ヴァレンティーンとヴィルヘルムはアズラエルが放った言葉に驚きを隠せないでいた。


それもそのはず、今いる”この世界”の真相というものが存在するなど考えもしていなかったからだ。

アロガンティア特務機関のアズラエルとカマエルはそれ以上のことはなにも言わずにその場を後にした。

ヴァレンティーンはヘーロスが封印された今、この侵攻計画に意味がないと悟り、全軍を直ちに引き上げる命を下した。



各地ではヘーロスが封印されたことでクヴィディタス帝国軍がリヴィディン大国侵攻を中止していく。



~リヴィディン大国・西部都市~



殲越十二戦士のアシムスが落とした瓦礫によりフォート率いる聖騎士団第二部隊の死守していた街は見る影もなく荒廃と化した。

クリスティーナ大佐たちは巻き込まれる寸前で、別動隊として行動していたパウラ少佐とリベル軍曹に助けられる。



「助かりました、パウラ少佐。」


「ご無事で何よりです。急ですがリヴィディン大国侵攻は中断しろとの将軍からの命令です。」


「将軍が!?……わかりました…。命令に従いましょう。」



クリスティーナは急な計画中断に驚愕するも軍の大佐として命令に従った。

だが、気がかりなのはクリスティーナの率いた兵たちだ。部下は瓦礫の下敷きとなり残存する兵力はほとんど残っていない。


そんなことをあざ笑うかのようにリベル軍曹が瓦礫の下敷きとなっている兵を見てこう言う。



「あははっ!この人、息あるけどほとんど身体潰れちゃってるじゃん!」


「少しでも息のある者は救助するんだ!」



パウラ少佐が部下に命令を下す。

しかしリベル軍曹はその命令にこう返す。



「少佐~、これは逆に助けない方がいいと思いますよ~?だって…ほらこんなに…!」


「…いいから私の命令に従え…リベル軍曹。」



リベル軍曹の心無い発言にいきどおりを覚えるパウラ少佐とクリスティーナだったが、状況が状況。

二人はヴァレンティーンの命令通り、その場から撤退の道中でクリスティーナの危機に察し向かっていたアルフォンス中佐とも合流し、クヴィディタス大国に帰還するのだった。



~リヴィディン大国・王都正門入り口付近~



同時刻では王都でサフィーナ率いる聖騎士団の第三部隊がラインハルト大佐率いる大量のクヴィディタス帝国軍とで膠着こうちゃく状態が続いていた。



「どうしますか?聖騎士団。」


「(どうゆうつもりなの…?この大佐は何を危惧しているの…?)」


「待つんだ、ラインハルト。」



ラインハルトを呼び止めた人物。それはアレクサンダー中佐だった。

彼は部下のブリュンヒルデ少佐ともにラインハルトにヘーロス封印によりリヴィディン大国侵攻計画を直ちに中止し、クヴィディタス大国に帰還する命令を伝えた。



「!!!」


「うそ…でしょ…。」



それを聞き、ラインハルトだけでなくサフィーナも驚きを隠せないでいた。

ヘーロス・ベルモンテが封印されるという到底信じられない事実を聞いたサフィーナ達はただちに王宮にいるジャクソン王に知らせるように部下のダイルに命じた。


敵国の動きに対し、ブリュンヒルデ少佐がアレクサンダー中佐に尋ねる。



「中佐、聖騎士団のやつが王都内部に入った。どうしますか。」


「問題ない。こちらも引き上げるぞ。」



ヘーロス封印の一件でリヴィディン大国の各地でクヴィディタス帝国軍に撤退が命じられた。



~クヴィディタス大国・古城跡付近~


クヴィディタス帝国軍にそんな動きが見られる数刻前…

つまりヘーロスが封印される数十分前ではハイドはクヴィディタス大国内でテロスの群れとコンスタンティン少佐率いるクヴィディタス帝国軍との三つ巴の戦いが続いている中、ハイド側、クヴィディタス帝国軍側の両陣営ともに古城跡内部から響き渡る地響きの方へ視線を集める。



「な、なんだ!!!あれは!!!」


「まずい…!!」



クヴィディタス帝国軍の兵とコンスタンティン少佐が地響きを起こす人物を見ると驚愕する。

同時にミニーシヤとアンドリューも反応する。



「あれは……」


「特級テロスか!!」



両陣営の前に現れたのは10メートルはあろうほどの巨体のテロス…特級テロスだった。


その姿はまるで岩の化身。


どうやらこの古城跡を住みかとしていたらしい。

故にこの場には大量のテロスが生息していたのだ。



「(アンドリュー殿が言っていたように特級テロスこいつがいたから他のテロスが集まり、周辺の街には人が少なかったのか…!)」



サムエルが周辺のテロスを倒しながらそう悟った。



「ゴーレム型がここにいたか…。」



ウリエルも特級テロスを見ると静かに呟く。

特級テロスの介入により、各陣営のバランスが崩れ始める…。



「オマエ…達…!…コロス……!!!」



図体に似合わず素早い攻撃を繰り出す特級テロス。


その一撃でクヴィディタス帝国軍の兵士が多数犠牲になる。

攻撃の余波はハイド達にも襲う。



「ぐっ…!!(一撃でこの威力…!)」



ハイドのもとにウリエルが迫る。

それをリアムとロクアの同時攻撃で防ぐ。


そして特級テロスの前にアンドリューが立ちはだかる。



「(まずいな…もう時間があまりねぇ…!)俺が前衛を務める!他は援護を頼む!」



アンドリューは手から放たれた炎を全身に纏い始めた。

そして特級テロスの攻撃をうまくしながら攻撃を畳み込む。



アンドリューに攻撃により特級テロスの身体の一部が砕ける。

しかし、すぐに周囲の岩が身体に接合し修復されていく。



「くそっ…!!キリがねぇ…!!」



二人の攻防で周囲にも火炎や瓦礫が飛び散る。

ウリエルは自身の剣に装備した神秘の欠片から放たれる水流で炎を消していく。



「特級が動き出したとなると、今回はここまでだな。」



被害の拡大によりウリエルはハイドの秘宝奪取を断念し、その場を去るのだった。

追いかけようとするロクアだったが、特級テロスの攻撃やテロスの群れの襲撃を避けるのに手一杯でウリエルを見逃してしまう。


クヴィディタス帝国軍も予想以上の被害に増援を要請するようにコンスタンティン少佐は兵士に命じる。

しかし、そこにアローラとレタが現れる。


古城跡前でなんとか2級テロスと1級テロスを倒し終えた二人は特級テロスに気を取られていたコンスタンティン少佐に不意打ちを仕掛けた。



「くっ……!!」



その攻撃によって重傷を負うコンスタンティン少佐。



「少々卑怯な攻撃で悪いね、少佐殿。」


「よかった…まだみんな生きてた…!」



みんなの安否を確認して安堵するレタ。

二人の助けによりコンスタンティン少佐率いるクヴィディタス帝国軍は一気に窮地に立たされる。


しかし、コンスタンティン少佐はその状況に笑みを浮かべこう言う。



「ふん……今さら卑怯など……関係ないさ…。」


「!!!」



アローラは驚愕した。

なぜコンスタンティン少佐はすでに諦めの表情をしているのか…


それは彼の背後で特級テロスが拳を振り下ろそうとしている状況を本人が一番先に察知したからだった。


この距離からでは避けきれない。そう悟ったアローラだったが…



「アローラさん!!」



アローラを救ったのはレタだった。


アローラをつかみ、自身の能力で自分とアローラを音波による衝撃によってぎりぎりで回避したのだ。

だが、レタはその際に降り注ぐ瓦礫に頭をぶつけ、気を失ってしまう。



「(まずい…!!)」


「レタ!!」



レタを案じ、ハイドが駆けつける。

だが、畳みかけるように特級テロスは攻撃をハイドたちに狙いを定め襲い掛かる。


アローラはレタを抱えながら古城内部で特級テロスの攻撃を上手く躱していく。

アローラ達の姿を見失った特級テロスは自分自身の身体の一部を粉砕し、瓦礫の雨を古城上空に降らせる。


それにより古城は激しい音ともに損傷を加速させる。

いまだ周囲にいるクヴィディタス帝国軍の兵も司令塔のコンスタンティン少佐を失い逃げ惑う中、瓦礫の雨の餌食となる。


アンドリューは懸命に攻撃を続けるもすぐに損傷した箇所を修復され攻撃がなかなか通じていなかった。



「どうすりゃいいんだ…!!」


「アンドリュー!」



そこにアローラがアンドリューに提案する。

特級テロスに決定打を与えるべく、最高の一撃を胸の中央に与える策を。



それを聞いたアンドリューとハイドは、準備に取りかかる。

また、アローラはレタをミニーシヤとカニスに預け、他のメンバーとリアムもアローラの作戦に協力する。


特級テロスがクヴィディタス帝国軍の兵に気を取られている中、ロクアとアローラが姿を現わす。



「おい!こっちだ!!デカブツ!!」



2人に気が付いた特級テロスは攻撃を仕掛ける。


それを上手く躱す2人。


そして特級テロスが2人を追い古城内部に入り、ある地点まで進んだとき、



「コレ……ハ…!!」



特級テロスの足場が大爆発を起こし古城内部の床が抜けていく。


ボロフの発明した特殊な火薬だ。

ボロフの火薬は爆破地点から連鎖的に爆破を繰り返す特殊構造をしている。


それにより下の階の床も次々と爆破していく。

すでにこの場は屋上に近い階、特級テロスは為す術もなく落ちていく。


片足を損傷した特級テロスの落ちた先ではリアムとサムエルが待ち構えており、2人の攻撃で特級テロスの片腕を破壊する。


続けざまに上から降りてきたアローラの一撃で特級テロスは頭部を損傷する。


頭部を損傷したことで動きが鈍くなった特級テロス。



そして……



「今だ!!」



アローラの合図で高熱の熱波を帯びた火炎を拳に纏うアンドリューとハイドが現われる。



アローラが皆に伝えた作戦…



それはハイドがアンドリューの能力である”火炎操作”による火炎を真理の神秘ダブマによって情報を取得し、2人の最大火力による攻撃で特級テロスの胸を貫くというものだった。



先ほどまでの攻撃は全てこの一撃に繋げるための準備…。



ハイドとアンドリューは特級テロスに向かって攻撃を放つ。



「これでも…」


「くらえ!!!!」



2人の一撃が特級テロスの胸を貫く。


その一撃は古城を大きく揺らすほどだった。






だが…






「そんな…!!」


「これでもダメなのか!?」



特級テロスは大きくよろめくもすぐにハイドとアンドリューの方へ身体を向け、残った方の片腕で2人もろとも殴り飛ばした。

その攻撃が直撃する前に自身の”高速移動”の能力でリアムはハイドを庇う。


3人は古城の壁を破壊し古城内部まで殴り飛ばされる。



~クヴィディタス大国・古城跡:内部~



自身の火炎で威力を抑えたアンドリュー、リアムのおかげでハイドもなんとか無事だった。



「くっ…そ……」


「アンドリューさん…!リアムも大丈夫か!?」


「僕は大丈夫!能力を発動中はダメージを受けないから……けど…」


「あぁ…けっこう飛ばされたな。」



特級テロスの一撃で古城の壁を突き破り、とある部屋にたどり着いた三人だったが、ハイドはそこに一人の白骨化した死体を目にする。


その遺体に引き寄せられるかのように向かうハイド。



「これ…」


「この古城の主かもな。」


「でも、なんか妙だね。」



リアムが言ったとおり、この白骨化した遺体は少し妙な点があった。

それは、明らかに服装などから見るに今の時代よりも古い時代の人物、だがその割には遺体の白骨化がまだ進んでいない部分があったのだ。



まるで、この遺体だけ時間が遅いかのように…。



それだけでなく、ハイドはこの遺体に気配を感じていた。




もしかして、まだ生きている…?




そう思える不思議な感覚に襲われるハイドをよそにアンドリューはこの遺体の近くにあるふたつの文字を目にする。



「これは……」


「CodeーμミューとCode-ν(ニュー)…………はっ!!」



突然リアムが思い出したかのように大きな声を上げる。

そしてリアムはアンドリューに耳打ちをする。


すると二人は急いで遺体の周辺を観察し始める。



「え…?二人ともなにを……。」


「前にも言ったよな、ハイド。俺たちは”ハイドがいる世界の人間じゃねぇ”って。」



アンドリューが続けて言った内容はこの遺体が記した内容の一部は自分達の世界では重要なものを意味するものらしい。


そこでハイドがふと口にする。



「Codeーωオメガ……」


「!!!」



アンドリューとリアムの二人はハイドのその発言を聞くと表情を大きく変えた。



「ハイド!それ、どこで聞いたの!?」



それはハイドが見る夢に必ず映る文字の羅列。


しかし、夢を見ているときは内容を覚えていても目が覚めると内容が思い出せなくなるのと同様にハイドは自分が頻繁に見る夢の内容を思い出せないでいた。


だが、アンドリューとリアムはその夢の内容こそが2人…


いや流浪人が最も求めているものだったのだ。



ハイドは自分が見た夢に映される「Codeーωオメガ」という文字、そしてこの遺体のそばに書かれたCodeーμミューとCode-ν(ニュー)……


これらには必ず関連があると現状をそこまで理解できていないハイドですらわかった。



「(ん?この遺体、指に何かはめてるな……)」



ハイドは遺体がはめていた2つの指輪を目にする。



「もしかして…それは……」



リアムは続けようとする直後、アンドリューとリアムは突如青ざめた。



「うそだろ……」


「へーロスさんが……」



二人は流浪人の筆頭であるへーロス・ベルモンテが封印されたことを知る。


ハイドにとっては何のことかわからないといった様子だがこの時、リヴィディン大国では各地の戦いが終わりを遂げようとしていた。


アンドリューとリアムの二人はへーロスが封印された事実をいまだ受け止め切れていない。

彼の実力を知る者ならこの事態がいかに異常でありえないことなのかが明白だからだ。


そしてたたみ掛けるように次の事態がアンドリューとリアムを襲う。



「まずい…!…もう時間か…!!」


「何が起きてるのか説明してくださいよ!」



リアムは決心したようにハイドに説明した。



この世界の真相を……











「簡単に言うと…この世界は……現実じゃないんだ…」


「え……」



ハイドはリアムの放った発言が理解できなかった。


現実じゃない?


じゃこの見えている物も、起きている事も、感じていることも、俺の存在も……


偽りなのかと。


だが、リアムはこれを否定した。



今いる”この世界”はリアムたちからは「レヴァリィ世界」と呼ばれる世界で、リアムたち流浪人は現実世界からこの世界に定期的に入り、目的の情報を得ようとしていた。


その目的とは「Code」と呼ばれる情報だ。その中でも最も重要な情報のひとつである「Codeーωオメガ」…


そして「Codeーωオメガ」について何かしらの情報を知っている者が自分なのだとハイドは知る。



「でも…そんなこと急に言われても………信用できるわけないじゃないか…!」


「じゃ見てみるか?」


「え…?」


「ハイド!!お願いだから僕たちの世界に来て!この指輪の秘宝ははめた者を覚醒させる力を持つんだ!」



リアムが遺体から抜いた2つあるうちの1つの指輪、それは10の秘宝の1つ……


名称のみしか”この世界”では伝えられていない秘宝……超越せし指輪アポクリプシだった。


これをこの世界ではめた者は現実世界で目を覚ますことができるという代物だった。


2人もこの秘宝の所在は分からずにいたが、能力を明かしてしまってはたちまちこのレヴァリィ世界の住人にこの世界が偽りだと知れてしまう危険性を考えてこれまでこの秘宝の能力を明かしていなかったという。


ハイドは2人の目を見てこれまでに聞いたことが事実なのだと理解した。



だが…



頭で理解したとしてもどうしても…心が理解できない…!!


自分がこれまでに見てきた美しいもの、おぞましいものそれら全てが架空の世界で作られたものだということが…!!



「時間がねぇ!ハイド!!」


「俺は……」


「ハイド!!はやく決めて!」


「俺は…!…知りたい…!!真実を!!」



ハイドは超越せし指輪アポクリプシをはめた。


するとハイドの姿が徐々に薄れていく。



それと同時に意識がだんだん遠のいていく…。



~クヴィディタス大国・古城跡付近~



その頃、特級テロスを倒すことができずハイド、アンドリュー、リアムを殴り飛ばされ窮地に立たされていたアローラたちは……



「(あの攻撃で倒れないならどうやって倒せば…!)」


「隊長!来ます!!」


サムエルの発言でなんとか特級テロスの攻撃を避けるアローラ。


先ほどのダメージはすでに修復を終えている…

打つ手なしかと思えたアローラ達の前に突如、フードで顔を隠した男が現われる。


フードの男は全身から縄のようなものを放出し、特級テロスの両手足を切断した。

体勢を崩し、その場に倒れる特級テロス。



「(これは…!!…10の秘宝の…!)誰だ…!」



男はフードを脱ぐ。

その姿は整った容姿と金髪、そして鍛え抜かれた肉体の持ち主だった。


彼は自身をレオンハルトと名乗った。



「聖騎士団、俺も手を貸す。それとクヴィディタス帝国軍の増援が向かっている…そこの気絶したガキを逃がすなら今だぞ。」


「あなた傭兵ですね?なんで私たちを…?」


「特級テロスが動き出したとなったら嫌でもこうするしかないだろ…。」


「……。」



アローラはこのレオンハルトと呼ばれる傭兵を警戒するも、自分達の窮地を救ってくれたことには変わりない。

だが、気がかりなのはレオンハルトが所持している秘宝、暴虐の縄エレフィリアロープ


それは所有者の意思のままに縄を伸縮、形状変化が可能となる代物だった。

かつてその自由度の高さから所持した者はみな、残虐にも殺戮に身を投じるほどの戦闘においては非常に危険な秘宝だった。



だが、なぜそれを7大国に属していない傭兵が所持しているのか?



それがアローラが引っかかる部分だった。



アローラはミニーシヤたちにレタを任せてここから去るように命じ、自分とレオンハルトの2人が残り時間を稼ぐことにする。

一度は反対をしたミニーシヤたちだったが、みなアローラを信じその場をその場から離脱した。



「……。」


「君が何者かは知らないが、グラ大国から俺たちの動向を見ていたみたいだな。」


「!!…知っていたか…。」



アローラはグラ大国でハイドがハインリヒ軍曹にさらわれ、イラ大国に向かう道中クヴィディタス帝国軍の兵士の死体を目撃していたのだ。


それはミニーシヤが倒した兵士たちだったが、ミニーシヤは息の根までは止めていなかった。

ミニーシヤの他に全員の息の根を止めた人物が別にいることをアローラは予測していたのだ。



「理由はどうであれ、今はこいつをどうにかしないとな。」



アローラは特級テロスの方を見上げる。

すでにレオンハルトが破壊した部位も完全に修復している。


再び動き出す特級テロス。



「コイツはいくら傷つけても再生する……、だが核となる部分が必ずどこかに存在するはずだ…」


「それの見当ならついている…」



二人は襲いかかる特級テロスを迎え撃つ。











遠のいていた意識が徐々にはっきりしていく……



まぶたを閉じていても眩しく感じる外の光……



そして聞こえてくる声……



「……ド………イド………ハ…イド………」



自分を呼ぶ声がする……



ハイドは静かに目を開ける……



そこにいたのはアンドリューだった。

そしてハイドはあたりを見渡す。


そこには無機質な空間、金属でできているのだろうか?



服装もこれまでに見たことのない服装だ。



「ここ…は……」


「現実世界だ。」


「え……」



ハイドは立ち上がり、部屋の窓辺に向かう。


そこに広がっていた世界は、高い金属の塔、金属の塊がものすごい速度で動いている。


車輪がついたものも空を飛ぶものもある。


目にするもの全てが見たことのないものばかり……


これが……




本当の世界……!!




現在、20XX年。


人類は”機械”と呼ばれる金属の加工物を生みだしたことで高度な文明を築き、繁栄し、この世界を、生きている。



青年ハイドは”世界の真相”を目にする…

読んでいただきありがとうございました。


世界の真相を目にしたハイドはこの先に何を想うのか、そして「Code」とは…


新たな世界へと目覚めた青年の物語はさらなるステージへ…


第1章はこれで完結です!

次は現実世界での物語、第2章へと続きます!

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