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転生ですか?面倒なので能力は召喚対応でお願いします。  作者: 飛友翔 
第三章第二部 マグサヤ領へと駆ける風雲
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マグサヤ子爵領 ご当地のあれこれ⑥邂逅・・らしくないよ

本日の投稿分です。宜しくお願い致します。


※マグサヤ子爵領 バーアッソゥ商会隣接宅


 何度目の衝動を克服したか解らないが、現在もリーリェが居ると思われる屋敷に入った。その屋敷がどんな作りだったかが思い出せないのだから、俺の中に沸いている心境は恐ろしい程に狭くなっている筈だ。それが視界か視野かの判別も面倒な程に。彼女の世話人らしき者に連れられて、こちらがその部屋だと教えられた場所で声掛けをした。


 ここで声掛けの返事が返されたが、それに音を感じる事は難しかった。否応を疑わずにその扉を開かくしかない。そんな空間から僅かな灯りが漏れだす。これは明かり取りから差し込んだ日に比べられない程の僅かな人工的な寒さを纏っていた。それを訝しむ俺達の目に薄っすらと現れる人影は、目的の人物であったのだろう。ただその者が出迎えている場所は、対座が揃っていない3人程度の座りソファーでだ。それが少しばかりの安堵を齎した、そのソファーの前に1人用のテーブルでも置かれていたら、俺の尾が切れたかも知れないから。


 こちらを伺う様子に熱は感じられない、それがいつもと変わり映えの無い日常であるかの様だ。この部屋の場所から通りが見渡せるのに、今の時間に響く喧騒が消されてる。まるで隔絶されてるかの様に。聞かされていた歳嵩は16だったか、浮き見せてる様相しか察し出来ないが間違いかと疑える。そんな彼女の足元の床が薄暗さを増して見える。それは影では無いと自分の心が否定する、嵩積った涙の染み込みではないかと。その表情までもが雨曇りの中で霞んでいそうだ。俺は彼女を知っている、親に捨てられた孤児の持つ諦めの達観を重ね着している様子で。戸惑いは愚者を纏わせる、そんな言葉遊びが披露出来そうだと。この一瞬だけでこの場の用事を忘れそうに成っていた。


「・・待たせたね」


一日を一秒と数えられる程に、ここまで待ち侘びさせたと実感する。謝罪の言葉も償いさえ行えないが、お前と一緒に俺はホームに立ったのだ。行く宛ての無いこの列車だが、降りられる駅は終点でしかない。この先の未来を今は


「・・セブレス様・・ですね。宜しくお願いしますセブレス様」

「・・ああ・・よろしく」

ちょーっとちょっとちょっと!俺的にとってもいい流れで感慨っていうか感傷って感じな奴?そこを行き成りぶった切って俺の紹介とか済まされてるやん。


「・・はい、旅程用の衣服ですか・・旅はした事がありませんが、最近に騎乗服を仕立てました。そちらで宜しいでしょうか?」

「ええ、それで構わないでしょう。レマイア領に戻りますから予定に騎乗はありませんけど、それこそ活発に動ける装いです。その他の突発性の物事は私の旦那様が処理をしますので」


 放置されまくりで話が進んどる・・いや、何も言わないし聞かないよ。サナーの左腕に幻の腕時計とか見えないし。それを指してケツカッチンだからマキでヨロシクとか言われたくない。俺が後詰めを気にして振り向いたのは内緒だ。うん、そこに下着をひらひらさせてたコウーテスが見えたけど、それもなの?旅程の装いは下着から入るってか?後・・俺を部屋から押し出すのは毎回の事なんだ。



※下着事件




 無いよ、そんなの話せないし聞いて無い。そこはチョキチョキと使えないところは編集に頼るから。後は適当にヤラセスタッフに任せるわ。専門の嘘つきだから突飛な事にも成らないし。


 それより荷物の収拾をしちまおう。うーん、ここは寝所作りじゃなかった部屋を宛がわれたのか、造り付けの調度品は無いんだな。特に固定もされて無いからそのまま持って行こう。衣服も靴入れも・・葛籠もひょいひょいと。着替えを取り出す時にそれなりの場所が必要だけど何とかなるか。それより寝室のベットは・・要不要も本人次第でそれからにしよう。


 はいさいなら。別れの挨拶は要らないってリーリェが言うから、そそくさとこの住居から出て来た。住居の中や外に数人の関係者が居たけど、リーリェが別れの挨拶を必要とする者はいないそうだ。その関係者達も商会の親御達からは、何かの伝言を受けてないのだろう。こちらの様子を見てはいたが、声を掛けて来る事は無かった。


 この商会から俺達の泊まっている宿へ・・リーリェがいた住居にむかった時に、マグサヤ子爵の執事とはそこで別れている。彼は何も言わなかったが、そこまでが担った仕事だったらしい。リーリェがこの領から出て行く事に興味は無かったと。他にも必要に駆られる仕事は満載なのか、極めて迅速に撤収して行った。俺達の足と成っていた馬車もそれで戻ってしまったから、ここから我が身の足に俺は鞭を振るう。宿屋が見えている場所にあるから、不味い飯を出す事さえ我慢すれば何の事はない。


 リーリェにサナーとコウーテスが、旨い飯屋の情報を強請っている・・半場幽閉状態だったのだから、それは無理じゃないかな?俺や他の男連中も、その声に割と必死に聞き耳を立てていた。聞き出していた2人は、その返答に絶望感を出して俯き始めた。そんな俺達は、納骨終わりの行進で帰宅するヤバい状況に見えてるかも?何の妥協策も提案されないのは、俺達が求めるものをこの領は存在しないのだろう。だが大丈夫、宿が出していたステーキはそこそこましだった。塩を振って焼くだけだし。


 この宿の料理はあれか?奮起した夫が料理に手を出す奴。まともに味を付けられずに、多様の調味料を振り過ぎて収拾が無理に成った料理っぽい何かだ。どうやったらここまで不味く出来るって感じの。奮起したなら金を出せ!レストランを予約するかデリバリーを頼みなさい。金を使って信頼を捨てるな。不味い物特産は元総理なんとかのヤマ何とか県だけにして欲しい。セクシーがフグに当たって頭がおかしく成ったとか・・一族を一掃して欲しい。怖い系だし。


 養殖フグは毒が無いんだぜ、毒魚を食べてる所からおかしな話だけど。後、俺はハギ派だから。グラムで買ったらフグに負けてないぞ。








「・・さて、今回の旅程も半場を事無く迎えましたので、明日からも・・」宿での夕食だよーん。


 皆が期待しなかった夕食が少しだけ上向いた。その辺の事やらを色々を含めて、ここは中締め宜しく少し話をする事にした。宴会でもないから、食べる前の挨拶は野暮だと思ったのだよ。俺の隣で2人程が片頬を膨らませてモキュモキュしているが、そこは華麗にスルースキルで初志を貫く。話を始めようとした時にサナーがノンノンをした。あの人差し指を立てて左右にワイパーの様に動かす奴、「旦那様」俺を注目させてからだから完璧だ。暗黙の了解の上位互換だと。彼女の最近は、夜だけに留まらない積極性をアピールされる。俺はいつでも対応だし。彼女等の口が休まらない様に追加の補給をする。


 この夕食というか料理の件だが、食材の仕入れの段階で躓いたらしい。そんな宿屋の言い訳だが、昨日に食べた上質の牛肉・・俺的には牛?バッファローか水牛かって見た目がそれだけど牛肉なんだと。それのいい所が仕入れ出来なかったらしい。そこはマグサヤ領主・・子息が亡くなった事で晩餐に拘る感じだな。その関係者達には食欲を期待出来ないが、そこへ諂い持つ寄生貴族達が上級肉を献上した。だから我先にとそんな肉を買いに漁り、その上級牛肉の姿が無くなったのだと。


 普段はそれ程に需要が見込めないから、数日前に締め落とした肉はそんなに多くないのだ。その上級とは熟成までされてそう謳われる。ならばと中級牛肉を求めようとしたら上級の豚肉・・これな、見た目はその物の猪だな。うり坊みたいな可愛さは全く無いイノシシだ。焦げ茶か浅黒かの表現に困るが、白い奴なんていない。白いもち肌を持っているのはお姉ちゃんだけだ。家の奥様達はモッチモチだよ!


 でっ、料理な。その上級豚肉は中級牛肉より値が上、今夜の晩餐はこれで了承して欲しいのだと。何が言いたいのか全く解らない。食材の中身を指定しても無いし、前もって知る事も無かったのだから。ただあれよあれよと説明に流され、色々な妥協案を示された。基本の料理の他に豚以外の2種各3本の串焼きとエール子樽を2つ。エール子樽1つと筒ワインの2本は注文済だったから、そこそこのお得に感じる。3種のナッツも8人分を頼んだ。ナッツを盛り合わせにするのは止めてね、纏めると減ってるのはお約束だから。


 俺が持ってる干し肉も焼いてくれ、カリカリベーコンに成りそうだし。それと・・それは急いで欲しい。目の前に座って居た、リーダーのカマセィの隣にいるコウーテスが自棄酒気味だからだ。そんな自棄を起こさせたのはモキュモキュの2人なんだが、焼き菓子に手を伸ばしたら2人の強烈な視線で威嚇されたのだよ。そんな現在は俺が作ったワインカクテル・・ロマンチックハーモニー擬きをクビクビと飲んでる。ワインと乳ニュウじゃ微妙だったので砂糖も多目に混ぜて見た。勿論そこに必要なカルピスちゃんが、あっちから呼び出せなかった結果だけど、そこは似たり寄ったりじゃない?隣の2人には教えないでね。甘ったるいワインがお気に入りに成ったら、色々と面倒しか生まれない。切れ味好みの辛口派は冷えたエールでがっつり行け。毎回冷やすのは俺だけど。


 それでも今回の旅程中で、初めて冷やしたエールを振る舞った。面倒・・そこは解って欲しい。蓋を外してエール樽の中をクルクルと・・宿屋の客として見映えがおかしいから。それとリーリェ君、この先の未来に何か思う事とか聞きたい事とかないのかね?2人の姉妹が、一心不乱にモキュモキュしている様子に見えてるからな。欠食児童の王道を闊歩している様に見えてるし。何もしてなければ良いとこの令嬢に見えるのが微妙だ。


 そういえばジンジャーエールを作って無かったか、あれが在れば辛口のワインカクテルが作れたのに。でもエール派が多いから、その辺は要らないかな。ジンジャーエールは俺の好みの外だから、そこまで意欲が沸かないよ。そのエールのコラボは想像を外さないから、神達のリクエスト次第だな。コラボっても予想外の味にはならないし、エール嫌いの為にってのもおかしな話だもの。


 シュワシュワ炭酸とのコラボ・・げっぷがしたいとか、脳が膿んでしまう。元から炭酸への欲望も湧かなかったから、そっちも放置でいいかな。口の中や喉への清涼感・・魔法の{洗浄}が強烈に凄い体感があるから、十分に間に合ってる。ぬるい炭酸飲料の缶を開けて騒ぐ、そんなお遊びは缶飲料が無いからでけまへん。えっ?酔ってないよ。酔っ払いは口が裂けても酔ったとは言わないぞ。炭に近いベーコンが来た・・黒々して美味しそうな奴は、労いの意味もあるから其方でどうぞ。こっちは焼き色の薄い奴で・・良いって言ってんだろ!犠牲・・現役の冒険者は問題な、あっ!毒の反応が出とる。その黒々で毒判定か。ちょっとは焼き加減を考えろよ。干し肉に燃える程の油が残ってのか・・ホシ君、次は必ず勝つ!


年末の投稿が出来ませんでした。申し訳なく思っています。それと暫くは不定期になりそうですので、その辺も留意の程よろしくお願いいたします。

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