表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/166

転生伏線・・今だ継続中です

ネット世界で繁栄してないとか・・昭和か?再投稿しました。


※2022年6月14日 加筆修正致しました。宜しくお願い致します。




※レマイア領中央領公館



領公館へと現在は到着いたしまして、受付にて手順を追っている状況・・だよね?何故かサナー対応を受けてるけど。


「坊ちゃま、この時間からの受付ですと、オヤツの時間に被ってしまいますが?」


「・・・」


いやいや、十分にまだ時間があるでしょ?何なの?オヤツとサナーはセットじゃない?浮かれちゃうと他を忘れる事になるからね。


「十分な素材の吟味と、至高な一品に手抜きは如何なものかと」


おーい、サナーさん?それはちょっとじゃ済まないから。珍しく受付の場に掛り出されていたとは・・人手不足?待ち構えて居たとか怖いからね?


「後の時間に回して置きますね。私もここは一時を任されているだけですから、担当が戻り次第私と奥へ参りましょう」


「・・そうだね。それでいいけど、緊急な時の対応はこのままじゃダメじゃないかな?」


うんうん、すごーく怪しいよ。総合受付として使っているテーブルの下に、ここの担当者が縛られて転がっていそうだった。犯人がサナーで。最重要場所がここだから。

この周辺が領地から遠く外れた僻地だった頃に、この建物を代官の屋敷として使われていた。そこに務めていた寄生貴族がうちのお父様である。それからそこそこの政策を向上させてるうちに、成果を認められ伯爵へのと至った訳だ。

そして王都からの報酬をつぎ込んで伯爵領に必須な伯爵としての屋敷を建築する事に成った訳だが、代官邸は男爵邸と遜色もないからちょっと勿体ないと・・20畳も有りそうな部屋が20超えであるのさ。そんな大層な物を作り直すのだよ、ここは建て増しリフォームも視野にしたらしい。そんな増築は軽く却下されたが、領館に使うのならとオッケーが出た。ゆるい。

だがまさかそれに伯爵邸を付け加えたリフォームがされるとは想像しなかったのだと。通路を後から繋げるとは鬼畜過ぎる。

そんな小ぶりな伯爵邸でも部屋数は30を超えている、この合体屋敷に騎士団を同居させれば良くね?またもおバカな考えが拒絶され、無駄部屋がたくさんな回りを騎士寮が建てられた。屋敷と騎士寮の真ん中に訓練所もしっかりある。

そのキャパはなんと400人!現状は150人にも届かないから超侘しいが。部屋の掃除に苦労が偲ばれる。ぶっちゃけ元の代官邸は領の管理する武官達の仕事と、その他の雑用や騎士達の休憩場所に娯楽云々な施設と化している。(注)


「はい。緊急な時の対応は、あちらで受けておりますので」


「・・・」


あはは、そっかー。知らないとやらかすな。いやー驚っおおう?いや、驚きも突然に削られたんだよ、俺の背に何かの衝撃が走ったから。


う~ん、背はそこから両手が伸びて来たけど、それ以外は俺の尻に顔らしきものがへばりついたのはいいのか?ここで屁が出なくて良かったな、顔っ屁とかやばいし。かっぺの親せきじゃないよ。


そんな可愛らしい行動のまま尻に突貫して来たのは、兄の長男である今年で6歳?セリオウス君だった。次期領主のアトレア・レマイアの嫡子なので、将来が順当ならここの領主の座がまっている。

それにこの子の存在は知っていた・・さっき、俺達の後ろを一目散に走り抜けてったからな。


そのまんまトテトテトテー的な擬音が出そうな感じで。ここの床張りが石材なので、足音は解り難いけどな。


「セオ様、走ると転んで怪我をしますので、お気をつけ下さいませ」


「・・サナーが意地悪を言う。子供は元気なのが良いのだぞ」


あふぅ、6歳に成ったか成らないかなのに、様づけで呼ばれとるわ。俺は坊ちゃんなのに。

でも良かったよ、この子の年齢は合っていそうだ。前の俺がこの子の年齢をうろ覚えなのはちょっと微妙だが気にしないにしよう。


う~ん、様付けと坊ちゃんの格差が良く解らん。そこは親近感の違いにしておこう、俺得に勘違いに回すぜ。相手はサナーだから、深く考えてはダメだろう。サナーだし。ちょっとダメな子認定が標準だ。


それよりも・・だ。いつまで俺の尻にしがみ付いている?壁扱いはちょっとムズムズしちゃうから離れなさい。


「意地悪ではありません。公館中は走らないようにと、お子様向けの書き印が張られているではありませんか?読めないと申されるのでしたら、今一度学なければ成りませんね」


「・・秩序は守っていたのだ。ただ、兄上の訪問なら緊急かと先走ってしまったのだ」


「・・お尻」


「まった。その先は知りたくないから、奥にいこう。尻だけに」




・・・・・




その領公館の奥・・先ずはサナーの指示していた厨房という戦場を除くと、今日の当番の者達が準備を進めていた。今日の予定は柑橘系を練り込んで焼いた焼き菓子。


これ、十分でしょ?贅沢は敵だよ。面倒なのでこのまま進めて貰う事にする。まあ、厳ついお父様が甘味に興味を持つとは考えにくいけど。


「この皿の回りに添えている物はなんだ?」


そこが最初かよ?我が父上は、甘党じゃ無かったはずなんだが。少し大き目の皿の上に、適当に焼き菓子を配置してある。その回りには、キャロブの粉末とカシア茶の粉末を散りばめた状態にした。

(キャロブの実の粉末でチョコレートを作っている・キャロブの鞘を精製してココアを作っている・カシアはシナモンの類似品)


「お好みでお使い下さい。キャロブ粉は以前巷で騒がれていた、チョコレートと似た香りと味に成ります。そのままでは苦いだけなので、甜菜糖も擂って混ぜました」


「あれか。試しに食べた事があったが、独特な味と固さが気になったが」


ああー苦味がお気にいに成ったか?ミルクが一緒じゃないから明治は始まらないが。


「はい。あれはあれで中々採取しにくい豆を、多様な素材を混ぜ込んで出来ていました。それも口に入ればそんなに変わりません。無駄と贅沢は仲良しでしょうが、主役とは言い難いでしょう。元は豆ですから」


ここでお母様には微妙な物を出す、良く知らない茶会の開催主に出しても大丈夫だろうか。何かの冒涜に触れるかも?


「・・こちらは良く飲んでいるカシア茶なのですか?」


そうだよ~ん。こっちでも混ぜ物が売られているのかと思ったら、100%のカシアだったよ。シナモンは無いのだろうか?シナモンなんて聞こえがいい名前だが、その元種はカシアだからな。何も問題ない。好みによるけど。


キャロブの実からチョコレートを製造し販売されている、その鞘からココアが作られ生産されていた。それが名前に関わって変えているのは、カッコ付けの他に特許も関係したのだろうか?オタク本には書かれて無かったと思う。オタクの自負は嫌です。


「はい、少し渋辛いですが、甘い菓子を引き立てますね。飽きなく食が進んでしまいますが、スタイルの良いお母様なら問題なりません」


「あらあら、困り事ですわね。セブレスが来てくれるのを、待ち遠しいく思っているのですよ。ここは我慢を覚えなければ」


いやほんと、自著努力は絶対に必要だからね。だいたい昼過ぎからの食べる回数が増えてるし。でも構いはしない、我が母のスタイルはいつでも万全に保たれてるからな。どっかの芸能人宜しく、危ない薬を使ってるとか無いよね?素敵過ぎは疑いが深まるってもんさ。


因みにサナーはもっと食べた方が良いと思うの、甘味大好きだけど鍛錬がもっと好きだから。エネルギーの消費が凄そうだ。腹筋が割れてたら引くレベルだからな。俺のナヨっとした所を分けてあげよう。


「・・少し苦いです」


「ムフフフ・・セオ君、それは大人の味なのだよ」


とはいいつつも、甜菜糖を炙った粉を振りかけてあげる。甘味の追加が嬉しそうで良かったが、甜菜糖を炙ったら、それが塊に成って大変だったんだよ。


この前訪れた時に、それの作り置きをして良かったぜ。粉末に戻せたし・・折角の実家なんだから、セコセコと少しずつ失敬してますが何か?


「奴らの面会は、明日の午前中にと受理は済ませといた。その後に、何らかの都合が合わさられるかも知れん、明日は今一度こちらに顔を出せ。この後から細かな報告を聞く事に成るが、大筋は変わっておらぬのだな」


「そのままで或るのは、聞いた時同様に納得し難い事ですわ。この期であれば、大立ち回りも可能だったでしょうに」


「此度の件は、中々に咎がそれに至っておりません。所詮は無秩序に巣食った小物です、こちらを揺るがすような、獅子身中の虫には育ちませんでした。ですので、よい使い勝手をここで処分するのは、得策と精査出来ませんでした。なればこれからも、この領地に繁栄を齎す糧と成って貰いましょう」


そんな使える者は、しっかり使ってナンボだからな。益虫でなくても害虫にならなきゃ良いのさ。この話も父上との折り合いはついているから、母上の過激発言は誰得なの?穏便は心に安定があるんだよ、特に俺が。ほんとに俺が。


「・・理解とは難しいモノです。私としては、この件でセブレスの名が残れば良かったのです。義が掲げられた機運は、災いよりも訪れないのですよ」


「いや、私だってそう思わなくはない。だが、長くに渡った精査がここに実を結んだのは確かだ」


「それはどう報われるのですか。私は我が子を讃えたいのです」


「勿論だ。粘り強く月日を掛けた結果が、ここで報われたのだからな」


俺は頑張って無かったと思うよ、月末にちょっと見ただけだし。ダメな上司って感じの仕事程度を熟しただけだもの。


その辺はいい辛いけど。お母様は俺への報酬に拘りがあるらしい。そこは貰える物はしっかり貰うけどな。


「ここでの捕縛は、裁定を持てずに裁断を行う行為なります。そうなれば民が抱えた不信を、少なからずこちらに被るでしょう」


まあ、どっちもどっちという話でしかないよ。今回はこちらから出向いて、奴等の行為は脱税であると断定したけど。そこで直ちに自首をせよ・・と、勧告して終わりだから。あの問屋が恭順の意を汲まずに非を認める事無く、さらに関係を深める意味合いの賄賂だったら、違う形に変わるかも知れないが。


もしくは被害者による報告が、実は贈収賄罪の隠蔽に使われるとか?色々な時間の浪費を考えれば、問屋だけの自作自演で完結までを済ませる事が、問題の早期解決に繋がるからな。


被害者?今も被害報告がされないのだから、むしろ共犯の位置に扱えるだろう。手間を惜しむ意味もあるので、そこをこちらから蒸し返しなどしないけど。


その被害を報告せずに白を切りながら、変わらない情勢を無視して経費が嵩んだから減税が欲しいとか。完全にこちらを舐め過ぎだ、各所がそこまで詳細を見ないと何故思っている?


こちらはきっちりと対処するけど、その事での還元なとするつもりは無い。それの被害を当初から訴えていたなら、早期に解決がされ被害が及ばない事案だったからな。


それに脱税された物もまさに税、その行く宛ては何があってもこちらである。利子も被せて貰い受けよう。そんな考えは無い、金利はあるのに利子なし。


「捻出されて作った金額は、犯罪とし裁量すれば大罪に表わせますが、塵も積もればと申す程度・・商人の資質が頑な本性と成りましたか」


俺はそんな吐露を思わずしてしまった。そこは誰にでもありそうな、これ位はいいかな?ではあっても、範疇が超えていると判断するのは己ではないのだよ。そこも他人への指示は、まさに他人事な関心が注意を希薄にさせる。所詮は・・なる訳さ。


ここで母様が持ち出した俺への報酬の確約は、譲られる事なくしっかりと報告の中で吟味される事になる。


ここからは金の話に成るから、出し手の商人相手に頑張って貰うしかないが。そこは父様のポケットマネーでも良いのだよ!


そうなればと俺はあっちこっちに映り込みして、以前から出していた要望を思い出して貰える様に。存在を影にしていたメイサリスが、俺の行為に不信を抱いていそうだがこれは必要だと目で訴える。


貴方はまだうちの家族を良く知らないだろうが、お母様は俺には特に便宜を図ってくれるからな。ならば仮想敵はお父様しかいないので、これを当て付けても何も文句は言われないが、お母様は頑張ったと主張したいから不要な迷惑まで押し付けられたりする。


もうそんな大変な夫役なのだが、可愛い子供の為に我慢して欲しい。俺だって其れ也に親孝行を考えているが、実行に移すのは何時に成るか解らない。


まだまだ普通に若輩な状況ですから、それも含めて可愛いと思って下さい。あとお金も多く下さい。それは持っていても困りませんから。お金大事!


だからお父様の趣味の酒飲み用に、ちょっと頑張って肴を作りましょう。塩だけで飲む呑兵衛な性質じゃないから、供のバリエーションを増やそう。


後で食材の備蓄所を漁りにいくか、そこで何か面白い物が見つかればよいが。その辺は出たとこ勝負って事に成るな。俺の懐は痛まないけど。ついでにガメる。サナーの賄賂も確保しなきゃ。


次回も宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ