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ゴブリン編第3話 決戦

 今日最後の投稿となります。


 オーク、それはゴブリンにとって一番の身近にいる敵だ。ゴブリンははっきりいって弱い。オークに一体に成人のゴブリンが四体がかりで挑まなければならない。さらにオークはゴブリンを憂さ晴らしのために男も女も関係なく殺しまくるという。

 村の老ゴブリンがそのときのことを身体をビクビクさせながら話していたのを思い出す。同世代のゴブリンも釣られてビクビクしたいたが、俺は平気だった。それが間違いだったと気づくのはこの戦いが始まる前だ。想定外のオークの襲来に村はパニックになった。


 「ギギ(いいか。(オーク)どもを一匹も入れるな)」


 「「ギギ(承知)」」


 ここの群れのボスが威勢のある声で叫ぶ。ここには子どもを除く全てのオスが居た。もちろん、俺も居る。決戦を前に俺の心臓の鼓動がバクバクしている。

 逃げたい。逃げ出したい。死ぬのが怖い。でもそんなことは出来ない。一匹のオスゴブリンが逃げ出そうとしたところをボスゴブリンが殺したのを見てからは。敵前逃亡はどの世界でも許されないようだ。俺は必死に自分を抑え、時を待つ。しばらくすると、オーク達が視界に入る。数は十体以上、とてもじゃないが、勝てるとは思わない。


 「ギャギャ(オークが来たぞ。攻めこめ)」


 ボスゴブリンは最初から守りを捨て、攻めにいくようだ。ボスゴブリンの命令にゴブリン達が前に出る。もちろん、俺も前に進む。オーク達もブヒと鼻を鳴らすと、ゴブリン達を迎え撃つ準備をする。


 「ギャギャギ……(無念……)」


 俺が見ている前でまた一体のゴブリンがやられた。たくさん居たゴブリン達もかなり少なくなっている。もうボスゴブリンもこの世にいない。オーク一体を仕留めたが、仲間を殺された恨みか、オーク三体に囲まれて袋叩きにあって死んだ。


 「ブヒィィィ」


 俺は目の前のオークの攻撃を紙一重で避ける。最初からまともに戦うことはしない。ただ逃げに徹する。しかし、それがオークの怒りを買ったようだ。


 「ギギィ(痛っ)」


 一瞬の間にオークは目の前に現れた。そしてオークの持っていた棍棒が俺の身体を直撃した。何が起こったのか分からない。だが、急にオークは速度を上げた。また次の瞬間、俺の身体は悲痛を上げた。


 「ギィ」


 気がつくと俺はオークにタコ殴りにされていた。オークは俺のいたぶられる姿を見て、喜んでいる。くそっ、くそ。この豚野郎が。俺の思いとは裏腹に、俺の意識が薄れていく。何も出来なかった。その悔しさを抱くのを最後に意識が遠く離れていく。







 「ブヒィ」


 俺は嫌な声を聞いて、目を開けた。すると、一体のオークがこちらを覗き見ていた。この野郎と叫んだ。いや、そう叫んだつもりだった。


 「ブヒ」


 俺の口から目の前に居るオークのような声が聞こえる。ふと、周りを見渡してみる。そこに居たのはオーク達、いやな感じしかしない。もしかして俺、オークになって居るのか?






 主人公の情報


 ゴブリン時代


 生年月日 新暦500年 1月 1日

 享年   新暦500年 1月 34日 

 戦闘能力 ランクE(上はSSSが最高、下はEが最低)

 地位   一般ゴブリン

 功績   特になし

 未来への影響 皆無      

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