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ゴブリン編第1話 転生

 もう一つの方の箸休めとして投稿しております。不定期になりますが、よろしくお願いします。今日は15時と18時にも投稿します。


 「ギギィ、ギギィ」


 なんだ? この化け物の鳴き声みたいなものは? 


 「ギギ」


 ふと、俺は身体を動かそうとする。しかし、出来ない。さらに、目の前には全身が緑色の醜悪な顔をした化け物が居た。俺は恐怖のあまりに絶叫する。考えても見てほしい。誰だって起きて目の前に居たら、声ぐらい上げるだろう。

 えっ、上げないって? あ、そう。そういう人もいるな。って違う違う。そんなことより今、自分の声。おかしくなかったか。


 「ギギ」


 やはり出たのは聞いているだけで不快な声である。日本語ではないし、そもそも人の言語ですらない気がする。


 「ギギャギャ」


 ななな、止めろ。俺の目の前に居る化け物が突然、俺に迫っている。誰が助けてくれ。俺は死にたくな……。






 「ギギ」


 いったい、どうしてこうなったんだ。俺はあの化け物に乳を飲ませていた。というよりメスだったんだな、あいつ。

 それより重要なのは俺が、あいつらと同じ化け物になってしまったことだ。一瞬、水に映った自分の姿はあいつらを小さくしたような姿だった。


 とりあえず、状況を整理しよう。俺は昨日まで私立大学に通う大学生だった。名前は思い出せない。親や友達の顔すらぼやけている始末。考えても結論は出ないのでとりあえず頭の片隅に置いておく。なぜ、起きたらこうなったのかは思い出せない。誰か教えてくれと叫びたいところだ。

 この化け物。昔、やったゲームにそっくりな生き物が出てきた。ゴブリンだ。体長は大人でも一メートルぐらいしかない生き物だった。正式名称は知らんが、勝手にこいつらをゴブリンとする。異議は認めん!


 「ギギィ」


 「ギィギィ」


 とりあえず俺が目覚めたときから三日たった。人間の子どもと違って既に俺は自由に歩けるようになった。この三日間に調べたことを報告する。


 周囲には彼らの村がある。大人ゴブリンが数匹村の中を徘徊(はいかい)している。多分彼らは村の防衛を任されているのだろうと推測。日が沈みだす頃、村の外から大量のゴブリンが帰ってくる。手には兎のような動物の死骸を持って。そのことから彼らは外へ狩りに出ている部隊なのだろう。


 他には文化レベルは低い。人間に比べれば。家らしきものは周囲の木や枝、藁を編んで作られている。食料も狩りで取れた肉以外はそこらへんの雑草や虫を食べている。俺は最初にみたときは卒倒しそうになった。嫌悪感とは裏腹に食べてみると、不味くはない。いや、不味いと感じないだけか。逆に美味しいとも感じなかったが。えっ、服について? そんなものは腰に巻いた草だけだが。


 「ギャギャギャ」


 俺はまだ子どものようで、村の外へ行こうとすると、大人ゴブリンが怒って止めてくれる。もう少し成長してから出た方がいいな。俺は大人しくゴブリンの生活をしてみることにする。







 世界観説明①


 魔大陸


 魔大陸は魔族が人族との戦争に破れ、逃れてきた大陸である。北は豪雪地帯、南には砂漠があったりと起伏の変化が激しい土地。ここで魔族達は人間が住む大陸へ再侵攻することを目的に生活している。しかし、魔族同士でしょっちゅう喧嘩しており、再侵攻のメドは立っていない。

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