例えばの話。
主人公の声は、なぜか平田さんを思い浮かべる。
六ね。もちろん。
例えばの話だ。
簡単な質問。まぁちょっとした、遊びだと思ってもらえればいい。
場所は、
そうだなぁ。....うん。
まぁ、なんかしらの倉庫で、中には危険な引火物、
ガソリンなんかが入っていて、それが何らかの理由で、火がついてしまい、倉庫内が火の海だったとしよう。少々現実味がないが、まぁ、あくまでお遊び、 フィクションだ。
この遊びにでてくる人物及び団体名は、一切関係ありません....。
さて、
さて、
そう思ったところで、君たちには、想像をしてもらいたい。
なぁに、ちょっとした頭の体操だ。なにも今から方程式でも解いてもらおうとは言ってない。
うん。じゃあ始めようか。
例えばの話だ。
右手の方向には、
そうだなぁ、うん。君の大切な親友がいたとしよう。心のなかで思い悩んでいることを全部話せてしまえるような、信頼できる親友がいたとしよう。
そしていま、その人物が足を怪我をしていたとしよう。
それも結構な重症、靭帯の断裂、脚の骨折、筋肉の肉離れ....なんでもいい。
少なくとも一人では歩けない状況であると思ってもらえればいい。
おっと!まだ動かないでもらえるかな?話は終わっちゃいない。
さて、ここでもう一人。君の左手には、そうだなぁ、うん。君の愛する人。
恋人、愛人、幼なじみ。ちょっと邪道で妹!
まぁ最後のはあくまで、そういう趣味を持っている人がいるらしいから出してみたんだけど......まぁ、どちらにしても君の中で、大切な存在であることは間違いないはずさ。
さて。
そんな君が心から愛する人が、先ほどの親友以上の怪我をしていたとしよう。
一人じゃ歩けない、それどころか意識まで失っている。
いくら呼び掛けても反応がないから、かなり大変だ。すぐに病院に送らないといけない。
しかし、右手には、先ほど登場した君の大切な親友がいる。
それと忘れているかもしれないけど君のいる場所は、燃える倉庫。火の海だ。
倉庫は、いまにも崩れ落ちそうで、早く助けないと生き埋めになってしまう。
しかし、二人は今、歩けない状況だ。
恐らく、誰かを犠牲にしなければ、誰も助からないだろう。
さて、君はどうする?
えっ?
僕はどうしたのか?
僕の場合、どうするのかって?
......うん。もしも僕だったら......
「僕を犠牲にして二人を助ける。」かな?
――――おいおい。無茶だろう。「誰か」を犠牲にしなくちゃ駄目って....
あはは。その通り。
よく気がついたね。
誰かを犠牲にしなくてはいけない....
ということは、誰でもいいんだ。だから僕は、自分を犠牲にした。 自分を助けて、二人を助けたんだ。
......そう。僕の口ぶりからして、もう気がついているはずだ。
――――そう。
この遊びは、この例え話は、フィクションではなく、ノンフィクションであることに。