第7章 ゆかいな仲間たちよろしくお願いします
独自捜査を始めることにした我々だったが・・・
大きな障害に直面してしまった
実は・・・
正式なポストがあったわけではないが,五派四は我々のまとめ役でありリーダー格であった
彼にしか我々のような濃い面々を束ねることが難しかったのだ
しかしその五派四がおっ死んだ
個性の強すぎる各自は暴走する一方となった
我々はまったくまとまりがない集団,まさに烏合の衆であった
寡黙で何を考えているかわからない沈黙の女王、差異
出湯法度は暴走彗星と呼ばれるほどの無鉄砲さがウリ
陶淵明氏は冷静沈着だがかなりの気分屋で自己中心的なため思い通りに動いてくれない
円李家はごつい見た目とは異なりデリケートでナイーブなココロの持ち主
情事は常時お盛ん
玲名安登は元ペテン師でハッタリ野郎だ
ご存知酸陀ー損はあんな感じ
疲れるぜ
我々は今、五派四ハウスに近い(といっても10kmほど離れるが)カフェにいた
酸陀ー損が私に話しかけてくる
「おい、鬼流駆、こんなとこでこんなやつらとだらだらやってても何もすすまへんで」
「Yeah...」
「気のない返事すなや!
陰気で根暗な鬼流駆には興ざめや!
ちょっと見た目は爽やかスポーツマン風やゆうても中身がこれじゃあな!!」
「Yeahと言え!キサマなんて支離滅裂な言動しかできないじゃないデースカ!!!!!」
「おい、それくらいにしておいたらどうだ、低脳ぷりが溢れ出てるぜ」
と陶淵明
「け、喧嘩は嫌いです・・・えーん、えーん」と差異が泣き出した
「す、すまない、もう喧嘩はしない」と珍しく素直に謝る酸陀ー損
よく見ると顔が少し赤らんでいるようだ
通常の彼は北欧の白人男性のまさにそれのような青っ白さをしているというのに
「申し訳アリマセーン、ここは一致団結して五派四事件を早急に解決しなければいけなかったデース」
「そのことだが、地元警察が動いているようだが、我々はどのように動くつもりだ?」
と陶淵明
「私に考えがあリマース・・・」
全員の視線が私に集まった
どうもやりづらいがそうも言ってられない
私の思い描く理想の捜査論を展開した