登場人物紹介
本編のネタバレを含みます。
朝桐八雲・・・城主の三男に、近侍として仕える若者。家老・朝桐常盤の次男に当たり、早世した七つ年上の兄・北斗を尊敬し続けている。剣の腕は相当なものだが、不殺生を志すお人好し。
篝・・・八雲の妻。比咲大社の先代巫女・梓の娘。森の中の古い村で、赤子の時分より十六年間、付喪神と呼ばれる、器物に霊魂が宿った妖たちに育てられる。
付喪神
銀・・・漆黒の髪と、白銀の瞳を持つ、武人風の青年。彫り物かと見まがう整った顔立ちだが、寡黙で、表情はほとんどない。本性は妖刀と呼ばれた太刀。
早蕨・・・好奇心旺盛で、活発な少年。大きな瞳と、くしゃくしゃの短い髪は、鮮やかな緑色。本性は風鐸。
木蘭・・・深藍の髪を結い上げ、紫染めの衣を纏った、美貌の女性。面倒見の良い姉御肌。本性は扇。
柳葉・・・博学で頭の回転が速い、官人風の青年。翡翠色の瞳を持ち、茶髪を一本に編んでいる。本性は巻物。
鈴・・・衵姿の、愛らしい盲目の少女。蘇芳色の髪を二つに振り分けて、耳の下で結い、そこに鈴を付けている。本性は簪。
宵闇・・・背の高い僧衣の男姓。鈍色の長髪に、くすんだ金の瞳。常に柔らかく微笑んでおり、低く響く声は穏やか。本性は古寺の笛。
稲荷・・・森の村に結界を張っていた土地神で、今は朝桐の家の守り神となっている。金の髪と瞳、白い狩衣を纏った青年の姿で、祠に現れる。奔放で気まぐれ。
優月・・・八雲の妹。口が達者で明るく、兄によく懐いている。
小春・・・北斗の妻。八雲の義姉に当たる。
竜樹・・・北斗の息子。八雲の甥に当たる。
穂波・・・朝桐家に仕え、優月に付いている侍女。