思い出す記憶
美憂「ま、まにあったぁぁあ」
華恋「もう、、、疲れた!寝る!」
美憂「え!ちょ、華恋!」
華恋「..すーすー」
華恋は寝てしまった。
そりゃそうだ。
全速力で走ったからだ。
美憂「(私のせいだよね。)」
私が小さくため息をついていと、
背後に誰かがたった。
拓也「....」
振り向いた先には拓也が無言でたっていた。
拓也は絶対怒ってる。
私のせいで、電車遅れかけたからだ。
「スッ」
美憂「!!!」
拓也の手が私の頭の上にあげられた。
美憂「(やばい!叩かれる!)」
私はぎゅっと目をつぶった。
「....ぽすっ」
だが、予想とは違って、
拓也の大きい手は優しく私の頭をなでていた。
美憂「....へ?」
拓也「お前なりに頑張ったじゃん。
結局電車に乗れたんだし、
、、、よくね?」
美憂「!」
拓也「今日はせっかくの海だし、
楽しもうぜ?な?」
美憂「、、、、た、たくやぁ..」
ジーンとなにかが溢れ出す。
次第に頬が熱くなる。
拓也「....っ!」
拓也は私と目が合った瞬間
照れくさそうに頬を染め、
優しくなでていた頭を
くしゃっとした。
美憂「なっ!」
拓也「な、なんでもねぇよ」
拓也と私が喋っていると
私は
膝をすりむいた時の血がでていたことに
気づいた。
美憂「、、、っ」
裕太「なんや!なんや!血でてるやん!」
美憂「わわわ!声でかいよ!」
裕太の声がでかすぎて、
一緒に電車に乗っている人が
ジロジロ見ている。
美憂「ゆ、裕太君の馬鹿、、」
裕太「な、なにをぉ!?」
美憂「だーかーらー!でかいって!」
あたりがざわつき始める。
拓也も焦っている。
華恋は、スヤスヤ眠っている。
裕太「俺は、心配してやってんねん!」
美憂「大丈夫だってぇえぇ!」
菜月「いや、美憂ちゃんのが声がデカイよ」
あたりのざわつきが静まりかえる。
菜月「私の絆創膏あげるよ?」
美憂「な、なつきぃいぃ〜」
あたりが元の空気に戻る。
美憂「菜月ありがとう。助かった。」
菜月「え!ぜ、全然いいよ!」
彼女は菜月。
バンドではドラムをやっている。
普段はひかえめの女の子だが、
バチを持った瞬間
人柄が変わるとゆう不思議な女の子。
美憂「菜月ってなんでも、持ってるよね〜」
菜月「へ!?」
美憂「いや、だってさ、
菜月のカバンからはなんでもでてくるね。」
菜月が私の膝に絆創膏を貼りながら
しゃべった。
菜月「そ、そんなことないよ!
だって今日は荷物少ないよ!」
菜月がキャリーバック二つを私に見せた。
美憂「いやいや(笑)多いじゃん!」
なんやかんやで楽しんでいると、
裕太が叫んだ。
裕太「ぁあぁぁぁぁぁ!!海!!」
美憂「だからうるさっ...海だぁあ!!」
菜月「どっちもどっちだよ。」
私達は菜月いがい
皆いっせいに窓にひっついた。
そこには、
青く、どこまでも、どこまでも、広がっている海が見えた。
私は
思い出してしまった。
あの海をみるたび
思い出してしまう。
おばあちゃん、、、。
ただいま。帰ってきたよ?