いざ、海へ。
私は、さっきから
華恋のゆう「あいつ」が気になる。
あいつっていったい誰のことだろう。
美憂「あ、あのさ。」
華恋「な、なによぉ」
よかった。
普段の華恋だ。
美憂「さっきから、、、
あいつばっかゆってるけどさ、
あいつってだれ?」
華恋「...」
あ、また黙りこんじゃった。
華恋ってわかりやすいなぁ。
照れてるのわかってるんだから。
黙るイコール照れているのだ。
美憂「ねー?だれぇ?」
私がからかうように言ったら
なにか、背中に暖かいものを感じた。
華恋「.....ゆ、ゆーただよ。」
真っ赤に染まった華恋の
顔が私の背中にくっついているのだ。
美憂「あ、裕太くんね。ふーん。」
裕太君とは、
バンドメンバーに新しく入った
メンバーの子だ。ベースを担当している。
私は、裕太君をあまり知らないからわからないが、
華恋と裕太君は中学校から一緒らしい。
華恋「あ、あいつなんで急にバンドなんかに入ったのよ。
い、今までサッカーしてたくせに。
サッカーも辞めちゃうなんて、、、。」
背中がどんどん熱くなる。
美憂「あ、あのさぁ。
一つ聞いてい?」
私はすぐにわかった。
華恋「?」
華恋って、、、
美憂「裕太君の事ぶっちゃけ好きでしょ?」
華恋「っ!⁉!」
ピンポーンと言わんばかりに
背中の熱がいっきにヒートアップした。
華恋「ち、ちちち、ちがうし!
あ、あいつはただの同級せっ、、」
「プルプル、、、」
ナイスタイミングかとゆうぐらい
私の電話がなった。
美憂「拓也?」
かけてきたのは拓也だった。
拓也はバンドメンバーで私と一緒にギターをしている。
バンドを組もうと言ったのも拓也だ。
拓也とはなんだかすぐに気が合い
仲良くなった。
美憂「、、、はい。もしもし?」
拓也「あ、美憂?
まだ着きそうにない?
もうすぐ電車がくるんだけど、、」
拓也は少し焦っているみたいだった。
美憂「あぁあぁ!どうしよぉ。
あと、10分くらいかかりそうだなぁ、、」
拓也「、、、まずいなぁ。
あと電車5分でくるなぁ。」
どうしよう。遅れちゃう。
「ちょっと、かわってくれへん?」
電車越しで渋い関西弁が聞こえた。
「、、、もしもし?」
美憂「は、はい、、、」
「なんや!なんや!俺裕太やで!
同い年なんやし、気楽にいこぉや!」
なんと、
電話越しで聞こえたのは
あの裕太君だった。