専属メイドと家庭教師を得た五年後
食べ物に関してです。
悩んだ末主人公は見た目ではなく味で食べ物の呼称を判断しています。
心の中では似たような味をした食べ物を前世の呼称でよんでいます。
なので台詞の中にこの世界にはない固有名詞が出てくると思います。
その場合基本、後書きにて説明させていただきます。
望が一応満足するぐらいには食生活は発達しています。
重力
万有引力とも言い、物体の重さを作り出す原因。
人間の体はこの重力という刺激によって体が作られていく――いや、
重力に耐えられるだけの体を人間は作っていく。
しかし、骨や筋肉は重力という刺激があるからこそ育っていく。
では無重力状態ではどうなるのか。
宇宙飛行士は無重力である宇宙に出ると必ず運動を欠かさないという。
その理由は、常に重力による刺激がほぼ無くなるため、常に骨や筋肉が劣化してしまうから。
正確には人体の自己再生能力が低下してしまうのだ。
人体には体の組織を壊す細胞と再生する細胞がある。
この再生する細胞の能力が低下して、破壊と再生のバランスが崩れ人体が常に劣化してしまう。
では逆に重力が強ければどうなるか。
骨や筋肉への刺激が強まり、日ごろの何気ない運動でもそれなりの筋肉の発達が促されるだろう。
追加
しかし、あるステータスは高確率で男性平均以下になるだろう。
「万物にその身を与える重力の意思よ、その御身の息吹 わが身に纏わせ我が意に従え。」
自分の体が少し軽くなった。
「……えぇ~」
エリック・シルフィールド八歳。
今日が誕生日。
まるで神様がプレゼントを与えたように今日一発目、重力魔法が発動できた。
「なんか達成感がない、けどまぁいいや出来たんだし」
後は、重力系の魔方陣と刻印を勉強して完璧だ。
「上位三原則魔法 重力系」と背表紙に書かれた本を閉じ、本棚にちゃんと戻す。
「五年か、結構時間かかっちゃったかな?」
これで特別な人だけ使えるという無属性魔法以外は使えた。
そう、この世界に勉強するものとしてある魔術は―――ん?
少し違うか、この世界で一般人に「知られている」魔術は使えた、だ。
後は、自分の魔術を創っていくしかない。
すでに構想はあるし。(転生前の世界はアースと呼ぶことにした。)
ふふふ、私の妄想は尽きることはない。例え神が敵として攻撃してきたとしても、
私の世界に傷一つつけられる事と思うな!
私の煩悩の前には、除夜の鐘など届きもせんわ!
ふぅ、落ち着け。
でもこれって遊びが勉強になってるような。
よく工学系の兄さんが「勉強は遊びみたいなもの」とか言ってたけど今ならその気持ち分かるかもしれない。
……あーちょっと思い出したら目から涙が出てきちゃった。
思い出し泣きは仕方ない、仕方ない。
別れ、と言えば家庭教師として来ていたユアンさんともだ。
契約としては基本魔術「四原則魔法」ができるまでなので、今は本業に戻っている。
これ以上顔を青くされたくないのでユアンさんには時間の面で、ダニエル父さんにはお金の面で申し訳ないけど五歳ぐらいまで付き合ってもらった。(それでもまだ十分に青くしていたが)
さらに魔法の勉強をし続けていったらまた会えるのだからあんまり寂しさはない。
中学校の担任と卒業式で別れるような感じだろうか。会いに行けば会えると。
五歳になれば、外出できるようになりました~。(ダニエル父さん付き)
外にでて市場に行ったときなんか「異世界に来た」ってことを強烈に実感させられた。
頭でわかってても体は拒否ってたのかな?
そこで出会ったこの世界での始めての友達、アレン・アルタイル。五歳。
つまり私と同年代で、今年に八歳になる。
知り合った理由はアレン君の父親、ガウディー・アルタイルさんはダニエル父さんと旧知の仲だった。
親が親なら、子も子でというのか、友達になるのにそう時間はかからなかった。
基本聞き手に回ることが多い私だから勝手に喋ってくれるのはありがたい。
馬鹿だけど……。
分からないものはとりあえずたたっ切ればいいという豪快な考え方である。
考えていないともいえるな。うん。
まぁ閑話休題。
「これでまた妄想を現実化させることが出来るかな?」
重力系に関して、実現させてみたい妄想は今のところ二つぐらいある。―――――
けど、
「火属性はあるのに爆発がないんだもんなぁ」
そう、火を魔術で作り出す事は出来た。
けど、魔法そのもので爆発を引き起こそうとは考えなかったらしい。
これがないと二つのうち一つはまだ実現不可。
やっぱり、自分で創るしかないか。
……っと、
「エリック様、訓練の時間でございます」
背後から声をかけられるなんてもう慣れたものですよ。
五年前、両親に内緒でアンナさんに頼んだこと。
漫画でも良く出てくる脳の訓練を手伝ってもらっている。
「はい、わかりました」
そうして今日も、魔術の勉強部屋の地下室から出て朝日を浴びる。
今日の朝食はなんだろうかと考えながら。
内緒にしている意味はないけどね?
はい、魔術に結構関わってきました。
すでに魔術の構想は練り終わっております。
一気に説明するのもあれなので少しずつ出していこうかと。
詠唱考えるときは顔真っ赤。
総合評価が二桁を超えました。
ありがとうございます。
こういう気持ちは忘れたくないですね。
2012/02/28
八歳の思い出の五歳の頃で、ちょっと分かり難いと思ったので、アレンが同級生という部分を付け足しておきました。