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神様の好奇心は人をも殺す  作者: all
靴下を履けない本編
54/59

恐怖に本能が反応して

 別視点のときは線を引くことにします。

 これまでの話は後日、修正しておきます。

 綺麗な青空、生い茂る大地、立ち並ぶ民家、談笑の人々。


 その下に、追いかけっこがあったとしても、別にそこまで不思議はない。


 追いかけるのが花の女性で、追いかけられるのが少年という部分も、まぁ変じゃない。


 いたずら小僧とその姉貴分が〜なんて、日常も日常。


 ただし、そこに魔法という要素が加わって、二人共が魔法学校を卒業できるレベルであったなら。


 それは町の日常から二歩ぐらい離れた、そういう事象である。





 〜恐怖に本能が反応して〜





 問題。朝早い時間、こそこそ出ていって何をしてるんですか?


 答え。はい、お風呂に入っていました。


 別に、そこまで変ではない。


 むしろ、物語の主人公ならそう答えただろう。


 いや、出来上がった時点で隠そうともせず、少々の自慢しながら提供したに違いない。


 この異世界にも、湯船に浸かるその入浴(こうどう)は、娯楽として広く知られている。


 ただし、やはりというか「個人所有」の場合が殆ど貴族であり、身近である人は少ない。


 もちろん、商売の形として銭湯はしっかりとあり、それこそ街であったら一つはあるだけども。


 ……さて。


 王族と、その取り巻きと睨んでいる(というかほぼ確定)のキャロラインさん達に、この町()()()()で、お風呂の存在が知られたらどうなるでしょうか?


 つまり、状況・環境に殆ど囚われずに、お風呂に入れます。


 そして悲しいことに、チームの内、三人は女性。


 ……お風呂係任命である。


 私がその立場だったら、多少の犠牲を伴なってでも、無理矢理にでも、やらせるだろう。


 有無を言わさず、問答無用でやらされるだろう。




 ……ひどく面倒な未来しか浮かばない。




 しかし私、だけども私。


 この答えを事前に弾きだ(もうそう)していた私、追求された時の行動は決めている。


 背筋に青い線が通った瞬間、風魔法を使ってダッシュ! 重力魔法も併用して今この状況に至る。


 女性と来て、お風呂とくれば、説得は通るはずもなし。


 実に予定通りの行動で、予想以上に恐怖で弾きだされ、こうしてなっているわけで。


 屋根から屋根への飛び移りなんて、えぇ、実に若い頃の妄想通りですとも。


 追跡されているという、シチュエーションもね!


 何を隠しているかも、だいたいバレてるに違いない。


 そう考えているから、逃げてるのだけども。


 ……え? 宿は同じだから、結局意味が無いんじゃないかって?


 諦めてくれるまで、逃げるに決まってるじゃないですか……。


 いざとなったら魔法という万能さんで、野宿場を作ることだってできなくはない。


 今回は作ったお風呂場で、一夜を明かす決意をする。


 こちらこそ、諦めるつもりなど微塵もありませんとも!






 そこまで狭くはない町を、ミスリードを誘うように私は駆ける。


 これも、そういう魔法演習の一つだと、そう思いながら。


 どっちも面倒ならば、訓練になるだけまだマシな方を取ります。




―――――――――――――――――――






「それで、言い訳はある?」


「ありませぇん〜……」


「はぁ、全く、八歳の子供を追い掛け回すなんて、何考えたらそんな事が出来るのよ」


「ごめんなさぃ〜」


「……うん、キャロ。少しは私にも責任はあると思ってるよ? 止めなかったからね。でも、だからと……」


「でも、じゃないのクラリィ! アリシアを止めなかった責任は重いの! 少しはおかしいとは思わなかったの!?」


「いや、彼だし……見た限りアリシアと互角に渡り合ってたし、そこまで問題ないかなと」


「問題大ありよ!! 貴方が放置した結果がコレよ!? いい、わかっ……




 ………………………………〜少女(アルコール)説教中〜………………………………




「……で、結局なんで追いかけてたの? 聞いてあげるから言いなさい」


「最初は本当に捕まえて聞き出そうとしただけなの、だけど……楽しくなったから」


「何を聞き出そう……楽しい!?」


「あ〜、うん。まぁわかってるよね、キャロなら」


「えぇ、アリシアが逃げるものを追いかける趣味を持っているという事は、ね」


「趣味じゃないよ〜、ついやっちゃうんだよ〜」


「ついじゃないでしょう……」


「でねでね!? エリック君すっごく手ごわかったんだよ! 最初っから本気出しても、駄目だったかもしれないくらいに!」


「幼児化してはしゃがない! アリシアが捕まえられない、というこの結果を見てそれくらいは分かるわよ。

 流石、エリック君ね〜。もう実力者の称号持ちとして、鑑みる必要は無さそう。もうエリック君なら大抵のことは、問題無さそうだけど……」


「ね、だから……ね。この縄、外して欲しいなぁ〜なんて」


「駄目に決まってるでしょ! とりあえず一晩中そうなってなさい。

 はぁ……薄い木の板に削り跡。『野宿します』って本当に……連絡してくれるだけありがたいわね。

 捜索は…………無駄でしょう」


「危機管理がしっかりしているな。本当にいつの間に置いたのやら」


「そうじゃないてでしょ! あなた達はあの子になんてことをさせてるかわかってるの!?

 あのね、忘れているならもう一度言ってあげる。

 あの子は子供なの、八歳なの!

 あの子の体験した恐怖を癒すために来ているのに、貴方達がその原因になってどうするのよ!!」


「「ごめんなさい(ぃ〜)」」










 一人の軽い寝息が聞こえる中、そんなお酒が入った説教は、聞きつけた宿屋の女将も加わって、てっぺんから月が少し傾くまで続きましたとさ。


プロローグの前に、ちょっと思いつきで付け足しました。本当に思いつきです。

さて、またまた一ヶ月ほどおまたせ致しました。

前の半月はお気に入りが増えていき、後の半月は少しずつ減っていく形で。

仕方ないかなぁと思いながら、やっぱり仕方ないねと思う次第でした。

一喜一憂としながらも、執筆速度は変わらずゆっくりでした。(本当に仕方ないね)

課題が多いために、就職活動をしていないという圧迫感。

課題放り投げて就職だけに走りたいけど、そうすると卒業が危うくて……。

なにか一つの物事をしっかりやり続けていたほうが、精神的に楽なんですよね。

何件もの案件を抱えてられません。私はそういうタイプなんです!(逃げ)

さて、そんな気持ちが節々に現れているであろう文章です。

また一週間後・一ヶ月後と確約はできませんが、せめて『この小説は二ヶ月更新されていません』と表示は出しません。

えぇ、無理矢理にも出させません。

では、次の話でお会いいたしましょう。




お酒に逃げたいけど、そこはグッと我慢……。

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