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神様の好奇心は人をも殺す  作者: all
靴下を履けない本編
30/59

恐怖に縛られた人間の行動

恐怖


 現実でも妄想でも、過去でも未来でも、その危険や脅威に対する感情。


 安全に対しての警報、安全までの退避行動の引き金であり、本能的な感情であるとされている。


 それ(恐怖)は暗闇、高さ、特定の人間、あるいは水であったりと様々である。


 また毛色はちがうけども、『知らない』事が恐怖の対象になったりもする。


 勿論、その逆の『知っている』ために恐怖に狩られるということもある。


 恐怖の対象は全てがそうなるわけではなく、花などはその対象にはなりにくい。


 人が恐慌状態になると下半身、主に足などの筋肉に血液が集中し、身体能力が向上するのだとか。


 他にも、目が広がる、瞳孔が広がる、などが起こるようである。











 『慣れた』なんて嘘だった。


 早く安心したい。


 早く楽になりたい。


 早くこの恐怖から解き放たれたい。




 ……だから、私のいる場所を少しでも安全にしたい。


 せめて、この拠点が壊れないように。


 せめて、私が出来ることを。


「気高き強固な地の意志よ 我が魔力を糧に我が物を強固に」




―――――――――――――――




「キャロ! エリック君が出てきてない」


「え!?」


 周りを軽く見渡してみるけど、確かにいない。


「ブーニング先生の重圧に()()されて?」


「ああ、多分そうじゃないかな……」


 迂闊だった、あんなものを子供が受けたら、失神してもおかしく無い。


 私だってクランに声を激を飛ばされなかったら、もう少し呆けていたはず。


 多分拠点の中には居るんだろうけど……。


 でも、声をかける暇なんて無い。


 この状態のブーニング先生の相手をしていて、余裕なんてある訳が無い。


 攻撃を仕掛けて、少しでも歩みを止めて、時間切れを狙うしか無いのだから。


 ……エリック君がいたら、どうにか出来るかもって思ってたんだけど。


 まだ、私自身がエリック君が居ることに慣れていない。


「目標はエリック君に持たせたままだから、私達は自由に動ける。状況的に拠点を守るのと同じだし、やることは変わらない。なんとしても食い止めるよ」


「「了解」」


 結局は現状維持。


 ただひたすらにクランが接近戦を挑み、私達が足止め、牽制、クランの援護、そして死角を付いて当てにいく。


 それが今のできる事(せいいっぱい)




 襲撃者は、今も歩みを止めてくれない。


 ブーニング先生を……強制退場させる方法が無い。




―――――――――――――――




 やはり人間の本能で、見たくないものから目を背けるのだろうか。


 何も外の状態が分からない。


 外を見たいとも思わない。


 どれくらい時間が経ったのかも知らない。


 わかるのは、今も戦闘が続いているということだけ。


 それでも、拠点に硬質化魔法を掛けた後、私が少しでも安全だと思った後、少しだけ恐怖が薄らいだ……ような気がする。


 金縛りのような状態ではなくなったけど、なんだかとても億劫で、身体を動かしたいとは思えない。


 ともすれば、木のベットに転がって寝てしまいそうだ。


 いや、本当に寝てしまいたい。


 ……。


 …………。


 横になるだけならいいよね?


 いやいや、やっぱり寝るのは駄目だ。


 疲れてはいるが眠ってしまうよりましだ、多少なりとも体を動かそう。


 木の箱から立ち、一歩を踏み出した……ら、地面に穴が開いた。



 「はい!?」



 身体が、重心が前に出てきている。


 簡単にバランスを崩す。


 やはり意識がベットに向かっていたのか、このままじゃ、顔がベットにぶつかる。


 と、そう『判断』する。


 その『回避』行動を起こす。


 ぶつかる寸前にベットに手をつき、バネのように体を持ち上げる。


 しかし、身体を支えるための地面はなく、重力に逆らえず、落ちる。


 叫び声をあげることも出来ず、目を瞑った。


 助かることを祈って。











 そして拠点は無人になった。

今週は波が来なかった。


はい、大学が始まって成績見て、就職活動に四苦八苦しそうだと予想するallでございます。


こんな大層な名前つけてるのにね。


はい、ご都合展開です。


エリックを動かなくしすぎました。


こうなったらもうエリックを無理やり動かすしか無いな、と。


ということでこうなりました。


本当なら、この拠点の致命的な欠陥をつつき、チーム全体すんごいピンチに落とす予定だったんですけどねぇ。


どうしてこうもうまくいかないものなのか。


それではまた次話で。

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