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神様の好奇心は人をも殺す  作者: all
靴下を履けない本編
23/59

全力を出さないと宣言した代償

嫉妬


 この感情は、自分がほしい物を持っている相手などを悪く思うものであり、(ひが)み、妬み、毛色は違うがヤキモチなどとも言う。


 自分に必要だと思うからこそ、持っている相手に快い感情を持てない。


 持っている相手への反感とも言えるこの感情は、向上心によく似ている部分もあると思う。


 自分が持っていて、相手が持っていない時に悦に入るのも、ある種の嫉妬と呼ばれている。


 感情として、嫉妬は作品の題名、芸術的なテーマとしても取り上げられている。


 生後五ヶ月の乳児にも観測される感情で、個人的意見だけど、時として我を忘れされるほどの強い感情だと考えている。


 現代社会的に悪の感情とされている嫉妬だが、マスコミなどは大衆の嫉妬心を煽ることが根底にあるため、そういう意味でかなり矛盾している。


 簡単に制御できるような感情でもなく、一説によると、他人の美点を褒める事はその裏に嫉妬があると言われている。


 それは、自分が賞賛を浴びたいから、と思う心があるからが主な理由である。


 つまり、大小の違いはあるが、人間は日常的に嫉妬心を抱いているということなのだろう。




 余談だけど、英語では嫉妬と妬みは区別されていたりする。












 いくらキャロラインさん監督、クラリィさんの秘策(前衛)魔法があるにしても、やっぱり本物の前衛(クランさん)がいなくなる時間は少ないほうがいいに違いないという話になったので。


 役割分担はクランさんはお肉系、私とアリシア(ポワポワ天然)さんの二人で、他の木の実や山菜を取ることにした。


 訓練開始時刻はお昼ごろ。


 せめて明後日の夜までは持たせられる量を確保することにした。


 これまででも、訓練時間内での食料調達は元々一回か二回に収めていたんだとか。


 つまり、どっちにしろ私の指摘は必要なかったかもしれない。


 ……断言してもいいぐらいのレベルかも知れない。


 







 私は今、非常に嫉妬している。


 誰に? アリシアさんにである。


 何故に? 食料係にクランさんが抜擢されているのかが、わからないからである。


 何に? その生まれ持った運量という認めたくないものにである。


 森のちょっと奥に入っただけで、木の実が成っている場所に当たる。


 そのまま真っ直ぐ進んだら、山菜が生い茂っている場所に出る。


 極めつけは、生きた魔物には一度も出会う事が無かった。


 初日、クランさんが体感三十分以内で魔物に出会って仕留めている。


 このことから、この森にはかなりの魔物が住んでいるということが分かる。


 けれども、魔物の溜まり場(エサ場)のような場所に食料を取りに行っても、道中でも出会うことが無かった。

 

 





 私はあまり、運の存在を信じないように――いや、頼りにしないようにしている。


 自分で物事や事柄を判断したいという思いがあったり、只々(ただただ)運任せなことをしたくないという意味もある。


 だけど、だからこそ、どうしてもそのアリシアさんの運量に嫉妬する。


 ああ、やっぱり運があればなんでもできるのかなぁ、と思ってしまう今日この頃。


 ……私の心情的な疲れに比例するように、作業が順調だったのが救いだろうか。




 と、その帰路。


「ねぇ、ちょっといいかな」


「はい?」


 いつものアリシアさんと少しだけ、違う声のトーンに戸惑いながらも返事を返す。


「どうして、エリックくんは自分の力を隠そうとするのかな?」


 ……と、私にとって、とてつもなく面倒な質問したアリシアさんのその横顔は、いつになく真剣だった。


 普通に考えて、八歳の子供が自分の実力を隠そうと考えてる時点で、そこに疑問を持つのは当たり前なのかもしれない。


 今この時まで、質問が来なかったのがおかしいぐらいに。


 けども、この真剣さはそういうもの(好奇心)とは少し違うような気がする。




 私の秘密(転生)に気づいている事は絶対に無いはず。


 それでもこういう質問は、今のアリシアさんの真剣さと相まって肝が冷える。


 ひょっとしたらどこかでバレているんじゃないか? と、どうしても思ってしまう。




「んー、答えたくないなら別にいいよ? そう思ってこうして二人きりの時に、質問してみたんだからね」


「……すいません、それでお願いします」


「でも、チームが失格になりそうなのに全力を出さない、というのはやめてほしいな。 それだけは約束して?」


「分かりました。失格になりそうなら、ですね」


「うん……ごめんね。でも、隠している状態で対処できるなら別にいいよ〜」


 このチームは一度も失格にはなっていない。


 それでもこういう忠告をしてきたのは、私が不確定要素だからなのだろう。


 いや、単に天運としての勘が働いたからかもしれない。


 このチームを纏めているのはキャロラインさんや、クラリィさんだと思ってたけど、少し違うのだろう。


 このチームで一番年上(お姉さん)、としてチームを影から纏めているのは、アリシアさんだと再認識しておこう。


 そして、物事を隠す上で一番注意しなければいけない人は、アリシアさんだということも。


 










 私が拠点に着いて、一番最初にやったことは勿論、体力回復のための治癒魔法だ。

なんかすごく文章が書きにくいです。


文章的に矛盾していないはずなのに、変な違和感がやっぱりあります。


文章は書くいたり読んだりしなきゃ、成長しないんですよねぇ。


このあとの構想(ストーリー)が出来ていて、結構伏線とかシッカリ貼ってあって、自信があるのに書けないです。


……ということで拠点防衛訓練&サバイバルは次回以降に持ち越しでどうかひとつ。


そのために今回はちょっーと少なくなってしまいました。


それでは次話で。


……私としても他の作者様に、その文章能力という点で嫉妬してしまいます。


ストーリーや引き出しに関してもですが。


バネにできたらいいなぁ。

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