劇独漬けの鍵穴
毎日飽きずに「お礼はいらない」
ホントの独りを先延ばし
そんな重りも見ず逃げて
1、2で気づけば鍵の中
ただいまもおかえりもいってきますの言葉だって
いただきます。
全部、全部。消えて無くなって
僕の明日だってなんにも見えない
必死こいてべそかいたって
顔を隠して布団の奥底
こうだ、ああだと 逡巡する中
今日も床から怒号の音がする
沈黙は金が今年のモットー
「いつか終わるから」と今日も唱える
そんな思いの蓋を開けたら
3がどこかへ行っちゃった
憂い怒って喉のまた奥
ごちそうさまでした。
こんなはずじゃって今更言って
僕は今日からどう暮らす?
必死こいてかき集めたって
鍵を失くして溢れた中身
ねえねえ聞いてよ、誰かの苦しみ
今日も気づかず苦悶の音が死ぬ