表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

28/62

第28話 四天王、思いつく

 悪魔デーモンの魔法の準備が整い、唱えようとしたとき、


燃囲円フレア・サークル!!」


 悪魔デーモンは紅蓮の炎に包まれた。

 リーリエルが声の方へと顔を向けると、ガヴリーがヤケクソ気味に爆笑していた。


「ふひ、ふひひへへへへへへへ!!!

 どーだこの化け物!! 燃えろ燃えろ燃えろ!!! あーっはっはっはぁ!!!」


 ガヴリーから放たれた炎魔法は、悪魔デーモンの意識外からの攻撃であり、なおかつ悪魔デーモンは攻撃の意志で満たされていたことから、奇しくも完璧なカウンターとして直撃していた。

 炎の効果が消えると、悪魔デーモンの身体は煤けて、纏っていたローブはボロ布と化していた。


「……ギギ」


「よーし! よしよしよし!! 効いてる効いてる、ボクの魔法ってば効いちゃってるぅっ!!!」


 ガヴリーがリーリエルへ駆け寄り、勝利を確信してホクホクのドヤ顔をした。


「どう? どう? ど~お~ボクの魔法!?

 なんか、あいつに君の攻撃効いてるっぽかったし、もしかしてボクの魔法も効くんじゃないかなーって思ったけど、やっぱりだったね!!

 あいつ悪魔デーモンだけど、雑魚だよ雑魚! 君がひきつけて、ボクが魔法で撃つ!!

 ボクたちが力を合わせれば、楽勝だね!!!」


「急にやる気になったな、お前」


「だってだってだってぇ、もう絶対ダメかと思ったけど、君はいい勝負してるし案外いけそうだったじゃん?

 チャンスは逃さず、畳みかけてこそだよねっ!」


(現金な女だ)


 リーリエルは呆れるが、ガヴリーの放った魔法は確かに悪魔デーモンを焼き、ダメージを与えている。

 戦いに割り込まれた事実は気に食わなかったが、ガヴリーの奮闘自体は認めていた。


「ではその調子で、もっと強力な魔法を使うのだな。

 あれでは奴を倒せん」


「ふぇ? でも、結構ダメージ受けてる感じだったよ……」


 ガヴリーが言葉を引っ込めて、サーっと顔を青くした。

 悪魔デーモンの羽織っているローブはボロ布となっていたが、受けた傷は急速に回復をしていた。

 

「ちょ、ちょーー!? なにあれ!? 魔法もなんも使わないで回復しちゃうとか反則じゃない!?

 ズルだよ、ズルでしょあんなのーー!?」


「戦いにズルも糞もあるか。だいたい奴が回復することなど、ベルグやイレーヌの攻撃を受けたときからわかっていたことだろう。

 一撃で倒すか、さもなくば回復する間もなく連打すればいいだけだ」


「む、無理だよぉ……燃囲円フレア・サークルって、ボクの今使える一番強力な攻撃魔法だし、とてもじゃないけど連続でなんてできないよぉ……」


 ガヴリーは一気に勢いをなくして、ぺたりとその場に座り込んだ。


「あぅあぅあぅ。やっぱり悪魔デーモン悪魔デーモンなんだぁ。

 うぇぇぇ、なんでボクってば調子のって出てきちゃったんだよ……ぐぇっ!?」


 リーリエルがガヴリーの首根っこを掴み、右方へと投げ捨てた。 

 それと同時に、悪魔デーモンが両の手を突き出した。

 悪魔デーモンが魔法を解き放つ。

 

獄災インフェルノ」 


 悪魔デーモンの掌から漆黒の炎が生じ、あっという間にリーリエルへと迫る。

 リーリエルは左へ跳躍して躱すが、黒炎はリーリエルを逃すまいと追い続ける。


「鬱陶しいわ!!」


 リーリエルが拳を振るい、黒炎をかき消そうとする。魔力強化された拳により、黒炎は部分的に霧散するが、すべては消しきれずリーリエルの右腕にからみついた。

 リーリエルは顔をしかめ、何度か左手で乱暴に払うと、黒炎はようやく消える。後には、肉の焼けた匂いがした。


「グギギギギ……オマエヲ、クラウ、ワレ、タマシイ、クラウ」


「ふん、すでに言ったはずだ。この俺を倒せたのならばとな」


「クラウ、クラウ、ワレクラウ、オマエクラウ、クウクウクウグウグウゥゥゥゥゥゥ!!」


 地獄の底から漏れだしたようなうめき声による威圧に、離れた場所にいるガヴリーは「あわわわわっ」と、ガタガタ震えまくった。

 リーリエルは悪魔デーモンの威圧は意に介さず、集中して魔力を練り上げ始めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ