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尼子の野面皮者、伊織之介  作者: 菜尾鹿芽
9/11

スサノオノミコト伊織之介


永禄7年1564年9月、そしてついに、その日がやってきた、日本海から児玉 就方率いる川内水軍が200隻5000人の大船団で現れたのだ。!


荒隈城の元就はこの日を待っていた、

毛利軍の10000以上の兵は奪った尼子の支城に篭り尼子からの守りに入っていた。


川内水軍が水道を奪えば一挙に富田城への包囲網を張り兵糧攻めの手はずとなっている。


そっそく、元就は熊谷伊豆守に出陣の命を下し、白鹿城から3000の兵と共に山伝いに進軍を開始させた。


水道と日本海が見渡せる白髪山に陣を張るためだ、権現山城、横田山城、鈴垂城とすぐそこの場所である。



川内水軍は熊谷伊豆守が陣を張るまで日本海沖で待機することとなる。


9月の日本海は夏を惜しむかのように、よりいっそうギラギラ輝いていた。

これからこの海が血で染まることなど知らないように。


伊織之介はこの時を待っていた。


「鹿介、いよいよじゃあ。」

「はい! 思う存分やりましょう! がしかし伊織之介殿、拙者は念には念が必要と存じます、備えだけは拙者が勝手にさせて頂きます。」

「うむ、頼んだぞ!」



鈴垂城では皆が戦の用意に追われていた。

男は刀や槍を研いだり、鎧を磨いたり、女は鎧や着物の縫い目を締め直したりしていた。


その中には千秋もおり、甲斐甲斐しく働いていた。


そこへ鹿介が現れ、千秋を呼び出した。

おにぎりを作っていた手を止め、千秋は鹿介のもとへ走り寄る。


「千秋、用意ははかどっていますか?」

「はい、皆と一緒に頑張っております!」


笑顔を見せる千秋のほっぺたに鹿介は米粒を見つけた。


「つまみ食いはいけませんよ〜」

鹿介は笑いながら米粒をとって千秋に見せた。


「えっ!?つまみ食いなんてしてません!何故米粒が?!」


慌てる千秋に、戦の用意に追われ少し疲れていた鹿介は和んだ。


「鹿介様っ!それよりどうかされたのですか?」


千秋は恥ずかしかったので話題を変えた。


「あぁはい、実は千秋にお頼みしたい事があるのです。」


「なんでしょうかっ?」


「鰯油を大量に集めてほしいのです。」

「鰯油ですか・・・、何に使うのですか?」

「伊織之介殿の策にはもちろん賛成ですが、戦というのは何が起こるかわかりません。もし、尼子300の船が川内水軍に近づけなかったら・・・。念には念をと思い、囮を使えば一隻くらいなら近づけるはず。川内水軍に鰯油を掛けて燃やせるやもしれません!」


「わかりました!それなら本当に大量の鰯油が必要ですね。出来るだけたくさん集めてみます。」

「宜しく頼みます。」

「はいっ!」

鹿介の役に立てるのが嬉しかった。千秋の顔はキラキラ輝いていた。


鹿介は秀綱にも計画を話し、鰯油を集めて欲しいと頼んだ。


秀綱は領民に指示し大量の鰯油を集めた。

千秋が集めた鰯油と合わせると、さすがは港町だけあってかなりの量が集まった。

これだけあればもしもの時には大いに役立つだろう。


鹿介は二人に感謝した。



そして伊織之介は本隊の尼子水軍50艘は中海で待機させ。


その夜遅く伊織之介、鹿介らを先頭に300艘1500人の兵は静かに小舟を出し、島根半島の岩場に隠れました。


川内水軍からは音も無く、山側から確認した通りたいまつも点けず、穏やかな海に眠っているかのように、ひっそりと漂っていました。


そして、伊織之介の静かな合図で小舟達は川内水軍を取り囲むように進んで行きました。


ぼんやりとした月明りの中、潮の流れを掴んでいる尼子軍はすいすいと、そして静かに川内水軍に近づいて行きました。


そして伊織之介が取り囲んだ頃合いを見計らって、川内水軍の船に気勢をあげ一気に飛び乗りました。


「おぉー!おぉー!行けー!」


「おぉー!おぉー!」

「おぉー!おぉー!」


鹿介達尼子勢が雪崩をうって一斉に飛び乗りました。


すると、伊織之介が


「うぅぅぅ、、、」


と唸ったのです。



なんと!その時!目を疑う光景が待ち構えていた、

川内水軍の兵達が刀を抜いて立ち向かって来たのです。


待ち伏せだ!!


しかも川内水軍の船団は綺麗な隊列を組み船と船を渡し木で固定し合い、船が揺れないようにして一気呵成に切り返してきました。


伊織之介と鹿介はとっさに相手の刃を除け応戦していましたが、多くの尼子の兵達は不意をつかれバタバタと斬られ海へ落ちていったのです。


「引けー!引けー!引けー!」


伊織之介が精一杯の声を張り上げ退却を命じました、しだいにその声が枯れ涙がとめども無く流れていたのです。


「引けー!引けー!引けー!」


「不覚、、、やられた、、、、、」


そこへ、鹿介の小舟が近づき、

「伊織之介殿!まだまだですぞ!

敵は船と船を繋げておるため、わしらを追うことができませぬ、即ち動けぬのです、ここに大量の鰯油がございます、火種も隠して持ってまいりました、せめて一矢だけでも酬いてやりとうございます!」


「でかした!鹿介!」

「わしが弓で援護してやる、毛利の奴らにぶっかけて燃やしてまいれ!」


「はい!」


「新次郎、お前も一緒に行くのじゃあ!」


伊織之介らが一斉に弓矢を放ち、鹿介が川内水軍に近づき鰯油が入った桶を何十個と投げ入れた、そして火がついた矢を鹿介が放った、その瞬間、辺りは昼間のように明るくなったのです。


まるで尼子軍の無念を晴らすかのように燃え広がっていきました、、、、


結局、川内水軍が船を解き追撃して来たので、伊織之介達は退却したのであった。


結果は尼子軍20名、毛利軍10名と船5隻を失う事となりました。


戦いの前との状況はほぼ何も変わらず、熊谷伊豆守が白髪山についに陣を張ることとなった。


ただこの辺り、小さい地震が度々起こっていた。





伊織之介は決断をしていた、尼子水軍50艘500人と小舟300艘1500人で川内水軍の200隻弱、5000人弱と正面からぶつかり合うことを。


2000対5000である、しかも川内水軍は大型の帆船であり、圧倒的な船の高さの差があり力関係は歴然である。


勝ち目がなくともやるしかないのだ。


すでに近習衆は覚悟はできていた、戦って死ねば本望である、尼子のために名誉ある死であることを。


ついにその日がやってきた!


日の出と共に、毛利の熊谷伊豆守が合図の狼煙を上げるように指示をした。


児玉 就方がそれを見て鬨の声を発した。


「エイエイオー!行けー!」


川内水軍が帆をいっぱいに広げ、日本海から一気に水道にめがけて突進してきたのであった。


日本海の潮風を帆にいっぱい受け、白波を立てながら猛然と突き進む大船団は、まるで出雲神話にでてくる巨大なヤマタノオロチ如く吃驚仰天の姿だったのです。


弓ヶ浜決戦の始まりです!!!!


それを確認した、熊谷伊豆守が軍配を振るった。

白髪山から3000の兵が攻めおりてきたのである。


森山付近で源太兵衛は鉄砲隊を入れ800の兵で必死に応戦した、伊織之介が川内水軍を破ると信じて。


そして、伯耆から杉原盛重が500の兵で攻めてきた、これを迎え討ったのは

高岡城の武良内匠頭率いる1500の兵である。


伊織之介は森山付近の水道で小舟300艘の先頭に立ち川内水軍を迎え討った。


穏やかな水道の海に直立不動で腕を組み、冷静な瞳で日本海の方向を見据えていた。


「天よ、地よ、我にお味方を、、、」

と小さく呟いた。



尼子軍は全員、長槍を持っていた、3間はあろうかほどの長さである、だが急ごしらえのためお粗末な物であったが、これに賭けるしかないと皆は思っていた。


鹿介は尼子家に伝わる常光(刃渡り4尺の長刀で、黒金の分厚い刀身)で応戦するつもりである。


川内水軍と伊織之介達、尼子軍との距離、約300メートルに迫った時の事である。



急に!!

晴れていた空に雲がかかり、、、、


何百匹の鳥たちが一斉に鳴き声をあげ飛びたって行き、辺りは急に暗くなった。


戦いの最中で隠れていた、何匹もの犬がしきりに吠えはじめたのです。


すると地の底が、

ごぉぉ、ごぉぉ、ごぉっと鳴った瞬間!


ずっど、ずっど、ずっど、、、

地面が小刻みに突き上がってきました。

地震だ!!!


両軍の兵達は咄嗟にうずくまり地震が鎮まるのを待ちました。


数秒の縦揺れの後、横揺れに変わり、それも数秒で終わりました。


その時、舟の上の伊織之介は空の様子と両軍の兵達の様子がおかしいことに気付いたのです。


「何があったのじゃ?」

海の上では地震の揺れは感じないのである。


そして両軍の兵達が合戦を再開するのを見ていると、横田山城の天守から必死に手を振るお七の姿が見えたのであった。


お七は飛び跳ねながら胸の御守りを指差し、ちぎれんばかりに手を振っていた、身体全体で何かを伝えようとしていたのである。


御守りとは時空を越えてやって来た、デジタル時計のベィビーGのことである。


その瞬間!!

伊織之介はハッと閃いた。

「地震だ!(じぶるい)」


お七の様子からすると只の地震ではない。


!!!大波が来る!!!


天と地は我に味方した!!!


そして、大声で

「引けー!引けー!引けー!」

「大波じゃあ、大波じゃあ!」

「早く引けー、舟と共に山へ上がるのじゃあ!」


鹿介が

「何故分かるのですか?」

「いいから、早くじゃあ!」

「これでは相手にこの水道を明け渡してしまいますぞ。」

「わしを信じろ! わしには天地神明が憑いているのじゃあ!千載一遇の好機を逃すかー!」

「引けー!引けー!引けー!」

「鹿介! 源太兵衛に全員山に上がれと言うのじゃあ!」

「はい!」

「我が水軍は中海の方へ引けー!」


伊織之介が必死に声を張り上げている、大柄の身体全体が躍動し眩しく発光していた。


骨太で筋肉質、顔は頬骨が発達し大きくつり上がった目が、より武骨さを増していました。


まるでヤマタノオロチ退治したスサノオノミコトの化身のようであった。



海上にいた尼子軍はそんな伊織之介を唯々信じ必死で舟を漕ぎ、岸に上がり小舟と共に近くの山に登った。


伊織之介は横田山城に急ぎ駆け上がり、お七に聞いた。

「今、何回じゃ?」

「4回です!」

「お七、その御守りを貸してくれ!」

「はい!」


伊織之介はお七に以前にあった、地震と大波の状況と御守りの分単位の関係を何度か教えていたのである。


川内水軍は水道を突き進み続けていた、白髪山からの3000の兵は急に退却した尼子軍に戸惑い立ち竦んでいた。


白髪山の陣から戦況を見ていた熊谷伊豆守はつぶやいた。


「尼子、恐れをなしたか!」

眼下には毛利の旗指物しかないのだ。

しかも何千何百もの、、、、、

尼子軍の姿はないのである。


横田山城の伊織之介は御守りを凝視していた、もうすでに分の単位は7回変わっていた、この間は5回で津波が来たのである。


伊織之介は焦っていた、

「んんっ!早く来い!」


ついに川内水軍、大船団が目の前に迫って来た、そして分の単位が9回変わった時、誰かが叫んだ。


「大波だー!大波だー!」


伊織之介の目がパッと見開いた。

「来た!」


2メートル位の津波が日本海の方から押し寄せて来ていた。


津波の勢いは凄まじく、水道の岩礁を越え木々をなぎ倒して進んで来たのである。


「大きいぞ! 会心ぞ! 来い来い! 来い来い!」


山に避難した尼子の兵達は小躍りして喜んでいる。

「来い来い! 来い来い! 来い来い! 来い来い! 」


大合唱だ!!


津波が木々をなぎ倒す音と尼子軍の大合唱がこだまのように響きわたり、毛利軍、川内水軍は慌てふためいていた。


いよいよ津波が川内水軍に襲ってきた、必死になって逃げようとするが津波の早さに叶うはずがない。


船は大きく揺れ!

振り落とされ海に落ちる兵達!

転覆する船!

津波に流され岩礁にぶつかる船!

砕け散る船!

次々と波にさらわれる毛利の兵達!

逃げまどう兵達!

津波と岩礁がぶつかることで渦ができ、それに巻き込まれ沈んていく兵達!



毛利軍と川内水軍の兵達の悲鳴と波がぶつかり合う音が辺りを支配していた。


白髪山の熊谷伊豆守はこの壮絶な惨状に思わず叫んだ。

「引けー!」


そして伊織之介も叫んだ。

「舟を出せー!早くじゃあ!」

「源太兵衛、行けー!合図をしたら引くのじゃあ!」


尼子軍が一斉に飛び出してきた。

それを見た児玉 就方、熊谷伊豆守は踵を返し反撃の命を下したのである。


まだ数では毛利勢が絶対有利である。


伊織之介がニヤリと笑った、、、、


それを見た鹿介は身体に身震いを覚えた。


今の伊織之介に逆らう者などいない。


皆が神の化身になったのか、何かにとり憑かれたのか信じ難い行動なのである。


だが皆、伊織之介を信じていた、信じるしかなかった。


そして、川内水軍が間近に迫ってきた所で伊織之介は御守りを見た、分の単位が6回変わった。



「引けー!引けー!引けー!」


大声で叫んだ!

源太兵衛にも聞こえるように。


今度の尼子軍は伊織之介の合図と共に一糸乱れず退却したのであった。


伊織之介は次の津波がいつ来るのか分かっていた、その期に合わせ毛利軍、川内水軍をおびき出したのだ。


伊織之介にとってまさに幸運であった、このタイミングで経験した地震がくるとは、ただ度重なる小さい地震でなんとなく予感はあったのだ。



白髪山の熊谷伊豆守は目を疑った!

さきほどと同じ光景なのである。


「なぜじゃ???」

「なぜじゃ???」


眼下に広がるのは風になびく毛利の旗指物だけだった……


伊織之介の御守りが9回変わったところで第二波が来た。



結果は同じ惨劇が繰り広げられたのであった…………。




熊谷伊豆守は怯えていた尼子には呪術師がいる、、、、


毛利軍、川内水軍にとって悪夢であっただろう、第二波が引いた時点で全軍退却したのである、ボロボロになりながらである、500の兵と70隻を失った結果を残して。。。


大惨敗である。


対する尼子勢の犠牲者は、ほとんどいなかった。

新宮党壊滅以降、弱体化が徐々に進み中国の雄の面影はなく、降露坂の戦いで勝利して以来5年振りの大勝利となったのです。



横田山城では、お七が伊織之介の帰りを今か今かと待っていた。


波打ち際には大波に流された毛利兵達の亡骸が打ち上げられていた。


尼子の家来衆はそれを片付けていた。


その中に伊織介もおり、一人一人に手を合わせていた。


その姿に見習い、家来衆も手を合わせる者が出て来た。


一通り片付け終わると、伊織之介は横田山城へ帰った。


門へ入るとそこにはお七が出迎えており、

「お七戻ったぞー」

「お帰りなさい、伊織介様!ご無事で何よりでございます。」


笑顔を見せるお七に、自然と伊織介の顔もほころんだ。


伊織介はお七の手柄を褒めてやった。


「お七、地震と大波の事良く気が付いたのう。戦に勝ったのもお七のお陰じゃな、えらいぞ。」


お七の顔がぱっと明るくなる。


「伊織介様のお役に立てたのですね、嬉しいです。」


伊織介は大きな手でお七の頭をくしゃくしゃっと撫でた。


褒められたのが余程嬉しかったのか、お七は伊織介に抱きついた。


伊織介はドキッとした。


お七の乳房の膨らみを感じたからだ。


あの日、両親を亡くし泣きじゃくっていた女の子は少しずつ大人へと成長していた。


そしてお七は、伊織介の中でいつの頃からか特別な存在となっていた。


お七を守ってやりたい、いつまでも一緒にいたい、さぞかし楽しいだろう・・・


伊織介はそんな風に思っていた。


しかし、そんな伊織介の気持ちも知らず、お七は無邪気に喜び抱き着いてくる。


お七にとって伊織介は兄のような存在で、男としてとは全く見てなかった。

伊織介はそれを分かっていた。

とても切なかった。


少しでも気持ちが伝われば・・・

そんな願いを込めて、お七を抱きしめた。

この時伊織之介は24歳であった。



荒隈城本丸、熊谷伊豆守は元就に弓ヶ浜決戦の報告をしているところであった。


「元就殿、申し訳ございません、」


「そちは、よう帰って来れたな、恥ずかしゅうないのか?

この甚大な犠牲は毛利250年の歴史に汚点を残したのじゃぞ。」


「いやしかし元就殿、拙者は夢を見ているようでございます、尼子には大波を自在に操る呪術師がいるのでございます」


「大波を?呪術師?」


「はい」


熊谷伊豆守は元就に白髪山の眼下で繰り広げられた全てのことを話した。


「二度までもか?」

「はい!」

「ふぅーーーぅ」

元就は深いため息を吐いた。


しばらく沈黙があり。


「もうよい、下がれ!」


元就は吉川元春、小早川隆景を呼んだ、軍議を開くためだ。


「わしは、呪術師など信じない、今度も力攻めで行くべきだと思うが、もし万が一本当の呪術師がいるとすれば、力攻めで我が方の犠牲が出ることは許されない。尼子に勢いをつけさせる事になるからじゃ」


「そこでじゃ、杉原盛重の謀りに賭けようと思うのじゃ、力攻めはその後でも良いのじゃ。」


「杉原盛重ですか!」

「謀りですと失敗しても我が方の犠牲は少ないですな。」


吉川元春、小早川隆景が賛同した。


杉原盛重とは伯耆、尾高城城主である、吉川元春の推挙で尼子攻略の先鋒的立場の武将であった。


弓ヶ浜決戦の時は伯耆方面から攻め入り高岡城の武良内匠頭と戦ったが、熊谷伊豆守の撤退の命で退却した、高岡城は内陸部にあったため津波の影響はなかった。


家来に忍者、山賊、盗人上がりの者を多数持ち、目的のためなら手段を選ばない男である、又元就に劣らず謀略家であった。


この時35歳である、数々の謀略で伯耆を支配した男としては、目鼻立ちがすっきり通り物腰の柔らかい風貌であった。


毛利方は、この杉原盛重が謀略を駆使しての第二次弓ヶ浜決戦に挑むこととなります。












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