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第25話 秘め事

「その、わかりにくいかもしれませんが、ジュリアンたちがいつもやっているような方法で……その、元気を分けていただけたらな……と」


 ナタリーは消え入るような声でそんなことを言った。


「は、はあ……」


 俺はなんだか圧倒させられて、間の抜けた返事しかできない。


「このままではリリーは衰弱しきってしまいます。ですからその前にカズヤにお願いしようと思って」


 俺は部屋の隅で小さくうずくまる少女に視線をやる。

 たしかにとても弱々しい様子だ。


「何か問題がありますか?」


 いや別に問題はないような気もする。

 男と女であればジュリアンたちよりは何倍も健全だ。


「いえ、特に無いですけど……本人の承諾は取れているんですか?」


「ええ、本人も迷宮に入る以上、覚悟の上だと思います。騎士団の中ではカズヤさんが一番親しかったので適任かと思いまして」


 親しいと言っても、二言三言会話したことあるというだけだ。

 それだけ内向的な少女なのだ。

 あまり人と話しているのも見たことはない。


「私なら気にしません。お願いします」


 それまで何も言わなかったリリーが口を開いた。

 まあ、本人が言うのなら大丈夫なのだろう。


「わかりました。やってみましょう」


「そうですか。よかった」


 ………………………………。


「…………あの、ふたりきりにしていただけると助かるのですが」


「そうはいきません。カズヤがふしだらなことをしないように、私には見届ける義務があります」


「あー」


 ふしだらなこととはなんだ?

 それを今俺にやらせようとしてるのではなかったか?


「あの、これからやることがふしだらなことではないのでしょうか」


 話が進まないので、こう聞くより他にない。


「リリーには付き合っている男性もいます。ですからカズヤが元気を分けてあげる以上のことをしないように見張らせていただくのです。つい気分が盛り上がってということもあるかも知れないでしょう?」


「いや、その……男がいるならまずいんじゃないですかね。色々と」


「問題はありません。騎士団に入る以上、そういうこともあります。もちろんリリーも最近はその男性とうまくいってなくて悩んでもいました。浮気がひどいのだそうです。いえ、そういうことではありません。あまり個人的なことはお話できません。それではこの薬を飲んでください」


 もう何が何やらわからない。

 俺は渡された例の苦い薬を飲んだ。


 俺はナタリーに促されるまま、リリーをテントの真ん中まで運んだ。

 赤い頬と白い息からリリーの具合が良くないことは分かる。


 ナタリーはリリーの頭を自分の膝の上に載せた。


 俺の前でナタリーがリリーのズボンを下ろす。

 足の間に見える茂みに俺は意識を奪われた。

 しかし暗くてよく見えない。


「それではどうぞ」


 どうぞと言われても、こんな状況では俺の気分が盛り上がらない。


「このままだと、まだ出来ないので、その、上着をちょっと脱がせてもらうことは出来ますか」


 俺はいったい何をやろうとしているのだろう。

 だけどもう、そういういろんなことがどうでも良くなりかけている。


 いいわと、リリーが言った。


 それを聞いて、ナタリーはリリーの胸元をはだけさせた。

 俺の前に小さな膨らみが現れる。


 俺はもうこんなこと早く終わらせてしまおうと思ってズボンを下げた。

 最近では女性に見せることにも抵抗は薄くなっている。


「わっ」


 ナタリーは俺が出したものを見て耳まで赤くなった。


 俺は気分を高めようとリリーの胸に手を当てた。

 ここで俺にははっきりと言えることがある。

 リリーと付き合っているのはロリコンであると。

 とにかく全体がそんな感じの女の子だった。


 俺はリリーの膝を持って左右に広げた。

 さっきまでとは違い、今ははっきりと見える茂みと割れ目を俺は脳裏に焼き付けようとした。

 せっかくの役得なのだからこれくらいは許してもらいたい。


 そしてなるべくナタリーのことは考えないようにリリーに自分のものを当てがう。


「わっ、わっ、そんなに大きいの、入れちゃうんですか」


 考えないようにしているのに、なぜこの人は顔まで近づけて覗きこんでいるのだろう。

 しかもよりによって話しかけないでほしい。


 俺はナタリーを無視して腰を沈めた。


 その感触をそれほど味わう暇もなく、ここ数日溜まっていた俺は果ててしまった。

 大量に出たのが自分でもよく分かる。


 もう抜いてもいいのかなと考えて顔を上げると、至近距離でナタリーと目があった。

 不思議なことに、真っ赤な顔が可愛いなとしか思わなかった。


「お、終わったんですか?」


 この人だけはまともだと考えていたが、大概におかしいと俺は考えを改めた。


 俺はまだ入れたままで、ええと答える。


「そうですか、ありがとうございました」


 その言葉を聞いて俺は立ち上がり、ズボンを履き直した。


「それではこれからも具合が悪くなった時はお願いします」


 その言葉にも俺は、ええと答える。


 そして俺は別れ際に冗談を言った。


「もし団長が倒れるようなことがあった時も俺にお任せください」


「そんなのダメに決まっているでしょう」


 そう言ったナタリーはいつも無理して凛々しく振舞っている時の表情に戻っていた。


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