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Time Canceller  作者: パコパコ。。
1章 タイムキャンセラー
4/7

第四話~屋上~

「ねえねえ起きて!!ねえってば!!」


真穂の声で目が覚めた。

なんだろう、なんか凄い嫌な夢を見ていた気がする。


「授業中こんなに爆睡してる生徒フツーはいないよ~?おかしいって、絶対。これで成績がいいんだからムカつくわよねー」


「よく言うよ。涼介の寝顔を携帯で撮って」


バシッ!!!!


恭弥が思い切り辞書で真穂に殴られた。


「いってえええええええ!!絶対後で涼介に言ってやるからなあああああああ!!」


「そんなことしたら絶対殺すからねええええええ!!」


顔を真っ赤にしながら真穂は辞書で恭弥をポカポカ殴る。


っていうか普通に痛そうだ・・・


「おい、ふざけてないで屋上に行くぞ。腹減ってから早く行こう」


真穂は渋々殴るのをやめる。


俺達は屋上に向かった。


屋上は俺らバドミントン部がいつも昼飯(弁当)を食べる場所である。俺ら以外に人がいることはまずない。


屋上に着くと、先客がいた。


「智恵!!待った~?」


真穂が聞くと


「・・・・少し」


とその先客は答えた。


この先客の名前は智恵(ちえ)。同じバドミントン部の一員だ。クラスが違うために、こうして昼飯を屋上でいつも一緒に食べている。


「ゴメンな~。ちょっと真穂の撮影会に付き合ってたら遅れ」


バコーン!!!!


恭弥が吹っ飛んでった。


っていうか真穂はいつも辞書をもっているのか・・・?



昼飯を食いながら、俺たちは他愛もない話をしていた。


「この間行ったコンビニの店員が超可愛かったんだよな~。もうちょいしたら告ろうかな~。」


「・・・・覚えてないと思う」


「そうよー。あんたのこと覚えてるわけないじゃない」


「みんな冷たいな~」


「大丈夫、俺は応援してるぞ恭弥」


いつも通り平和な昼が過ぎていく。


「なんか面白いことないかな~。なんかない、智恵?」


と真穂が聞くと、


智恵はしばらく考え込んだ後、


「・・・・転校生」


と答えた。


「転校生?高3の今頃になって転校生が来たのか?」


俺が尋ねると、智恵はコクリと頷いた。


「この時期に転校生か。確かに妙だな」


「名前はなんていうのよ?」


「・・・・高倉浩平」


あいつか・・・


俺はすぐ思い出した。学園の前の坂であった奴だ。そういえばなんか変な空気をまとっていたな。

俺も人のこと言えた義理じゃないが・・・


「でもそういうことならそいつと仲良くなりたいな~」


と恭弥が言う。


「そうね、その子バドミントン部に入れちゃおうよ。もしイケメンだったら大歓迎だわ!!」


「お前には涼介が」


ドガーーーン!!!!!!


なんか恭弥が吹っ飛んでった。


っていうか本当に死なないだろうな・・・


「で、どんなやつだったの!?浩平君は!?」


と真穂が尋ねると智恵は顔を赤らめながら、


「・・・・イケメンだった」


と言った。




場が凍った

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