第62話 余裕~
さて、戦闘が始まった。
リリの支援魔法によって、エリの速度は上がりスラッシュ・ダーク・ボーンと同じくらいのスピードになった。
だけど、苦戦している。
ユリが、エリの援護をしているのだが....あまりダメージが入らない。
まあ、ユリのスキルは索敵向きのスキルなので、この戦闘には不向きかもしれないな。っと、思っていたが、スラッシュ・ダーク・ボーンの視線をずらしたりして、エリの攻撃するための、死角を作り攻撃を当てることが出来ているようだ。
だが、スラッシュ・ダーク・ボーンには効果がない。
普通のボスなら、倒れているはずの攻撃でも倒すことが出来ない。
エリのスキル聖騎士で、長い剣を高速で振り回すことが出来ているのだが、ただ速いだけ。
「剛剣!!」
スピードを落として、剣に光を纏わせ威力を上げた攻撃をしようとしている。
だが、スラッシュ・ダーク・ボーンは剣で受け止めた。
だが、威力だけはあるので、スラッシュ・ダーク・ボーンを吹っ飛ばした。
「お~」
俺もつい、声が出てしまった。
さて、俺も弱点を見つけようかな?
前は、骨の辺りに隠れるように小さな赤いコアがあった。それを確認しなければ、ならない。
俺は、スラッシュ・ダーク・ボーンに近づいた。
俺も経験を積んでいるので、スラッシュ・ダーク・ボーンの剣を受け流すことが出来る。
「烈焔剣煌!!」
で、ぶっ飛ばし、俺の攻撃を当てているんだが、骨がかすかに欠けるだけだ。
だが、しっかりとコアを確認することが出来た。
やはり、心臓部分にコアが有った。
小さくて、やはり見つけにくい。
じっと、見ないとわからない。それも、戦闘中だ。シンデレラーズが見つけれないのも無理はない。
「あったぞ。」
「う、うそ...ほんとに?」
「エリ!!」
エリが少し油断すると、スラッシュ・ダーク・ボーンに攻撃されそうになり、サリが盾を使いエリを助けた。
「ほら、心臓部分。骨に隠れているコアを潰せば倒すことが出来る。」
「ほんと?」
「よく見ろ。」
俺は、スラッシュ・ダーク・ボーンを空中に浮かせ身動きが取れないようにした。
「たしかに、赤いコアみたいなのが見えたわ。」
スラッシュ・ダーク・ボーンは、空中で急に回転し始めたと思うと、黒い斬撃を飛ばしてきた。
『炎砦』
俺は、空中に炎の壁を作り防御した。
「わかったらな、俺はあいつを倒すぞ。」
そういい、俺は着地したスラッシュ・ダーク・ボーンに攻撃を仕掛けた。
しかし、剣で受け止められる。
俺はごり押しで、スラッシュ・ダーク・ボーンの体勢を崩し心臓部分にあるコアを潰し倒すことが出来た。
「あんなにあっさり...」
「エリでもあんな芸当出来ない。」
「やはり、クロウ様は最強。クロウ様凄い。」
「ユリもあんなことできない。すごい。」
4人は、呆然と佐藤があっけなく倒した姿を見ている。
ドロップは、また宝箱だ。
また、臭いローブでも入っているのではないか?
と思い、恐る恐る中を覗いてみると、黒い剣だった。
「魔剣か?」
俺は、そう思い手に取り振るってみる。
ただ、黒い斬撃が飛ぶだけだ。
カッコいいが、俺には炎の魔剣がある。
この魔剣は、スキル聖騎士を持つエリに渡すことにした。
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