第4話 焼き肉屋で盗み聞き
焼肉屋に1人焼肉をしに来た。タン塩を焼きながら片手に白米を持ち、まだかな〜っとお肉が焼き上がるのを待っていると、隣の席の人の会話が聞こえてきた。
「なあ、知ってるか？フェニックスギルドにタケルが入ったって」
「ああ、あいつフェニックスギルドに入ったんだな〜。あいつ、性格悪すぎて追放されたって話だけど？」
元居たギルドの事を話す男2人組。
俺は、気になるので聞き耳を立て聞いていた。
「それが違うらしいんだよ。アイツ実力だけはあるからスカウトされたらしいぞ〜」
「物好きなギルドもあるんだな〜」
俺が元居たギルドの事を話していた。
タケルの性格は悪いらしいけど、強いならいいんじゃ無いかな？実際、タケルが入っていたビーダルギルドで第3位の力があるし。
っと、思いながら焼けたタン塩を食べモゴモゴとしていた。
「そういえば、新しいギルドが出来たらしいな」
「あ〜ダンジョンが庭にできたとかで、個人で管理するからとかでだろ？いいよな〜俺の家にダンジョンできねえかな〜」
「お前マンション住まいだろ？」
「アハハ〜まあな〜」
俺の事がギルド中でもう、噂になっている。
ちょっとした有名人になったような気分で悪く無い。
「あと、最近急成長して上位ランキングに出てきたデビルギルドってあるじゃん？」
「ああ、フェニックスギルドとか追い抜いて...確か26位とか結構上位ランキングに食い込んでるギルドでしょ？」
「噂によると、ノルマが達成できるまで、給料を出さないらしい。給料が出ても少ないとからしいよ。」
「マジかよ。そんなギルド摘発とかされないのか？」
「いや、それがされないんだよ。まあ、噂だからどうかわからんがな。」
ノルマを達成とかを迫るギルドをブラックギルドと呼ばれるらしいが、摘発が難しいらしい。
証拠が隠蔽されたりするらしい。
そんな事をネットで見た気がする。
なんで、そんなブラックギルドとか出来るんだろうな？探検者を使い潰すと、上位のランキングに入ったとしてもすぐに探索者が潰れてしまうのにっと、俺は思いながら最後にカルビとご飯を食べ焼肉屋を出た。
一人焼肉とはいえ、中々にお金がかかった。
今日の夜ご飯だけで4000円も持ってかれた。
財布の中身が、減ったのを見ながら家に帰ろうと電車に乗り込もうとすると、フードを被った人にぶつかってしまった。
自分の前方不注意が原因だと悟り、急いで謝ろうとするが、可愛らしい声で謝罪の言葉を口にされてしまった。
「ご、ごめん。大丈夫ですか？」
「だ、大丈夫です。すいません。俺の前方不注意で」
俺とぶつかった事により、フードが外れて女性の顔が見えた。ロングヘアーの黒髪で顔が整った美人さんだった。
「私もごめんね。あ、でも前を向いて歩かないと危ないよ」
「あ、はい」
綺麗なお姉さんに注意されてしまった。
ちょっとラッキー。
俺はそんな事を思いながら、電車に乗り込み家に帰った。
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