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第3話「脱衣麻雀」

「ポンじゃ」

「ポンであります」

「それ、ポンします」

 わらわ達で連続してポンしまくりなのじゃ。

 さて、ポンに順番がまわって、牌を取って捨てると…


 さて、今回はわらわが主役じゃ。

 いつものポン村とは違うのじゃ。

 ここからは大人の物語なのじゃ。

 いつもはどら焼き級の仔タヌキが主役ゆえにつまらぬが、お色気満載なのじゃよ。

「では、今夜は麻雀をするのじゃ」

「了解であります」

 うむ、シロは返事がよいのう。

「あら、面白そうね」

 おお、ミコもやるかの。

「お姉さま、わたしもぜひ」

 たまおもやるかの。

「お姉さま、お姉さま」

「なんじゃ、たまお」

「麻雀をするのに、なにも賭けないのですか?」

「いや、賭け麻雀はさすがにまずかろう、一応作品の雰囲気もあるしの」

「そ、そんな、なにもにぎらないなんて、勝負に真剣さが……」

「それはそうじゃのう」

 たまおの言うのももっともじゃ。

 しかし、シロのヤツが膨れておる。

「賭け麻雀はタイホであります」

 まぁ、警察の犬の言いそうな事じゃ。

 しかしたまおのヤツ、しれっと、

「負けたらバツで脱ぐっていうのはどうでしょう」

「おお、それは面白そうじゃ」

 まぁ、陳腐といえば陳腐じゃが、お色気がないといかんしの。

 わらわとミコで大人の色気担当じゃ。

 たまおは脱衣巫女、シロは脱衣婦警担当じゃのう。


 今回はポン抜きって思っておったのじゃが……

「ごほん、よんで~」

 レッドが登場じゃ、ミコを引き抜いて行きよった。

 これでは面子が……思ったらポンめが、

「あ、みんなでなにやってんの?」

「麻雀じゃ、大人の世界なのじゃ」

「む、コンちゃんわたしをバカにしてますね」

「ポン、打てるのかの?」

「あったりまえです、わたしは不法投棄で無敵なんです」

「ほほう……それではお手並み拝見といこうかのう」

「えへへ、みんなの点棒、いただきです」


 い、意外じゃ、ポンのヤツ、快進撃じゃ。

「ふはは、超たのし~!」

 さっきから浮かれておる。

 わらわは上を一枚脱いだだけじゃが、着物ゆえに残り二枚じゃ。

 シロも連続で振り込んだものじゃから、下着と帽子。

 たまおは善戦しておるが、下着とシャツの残り三枚。

 ポンのヤツはパジャマのくせに無傷。

 うむ、ポンが強いというのがシャクにさわる。

 なにかくやしいのう。

 こーゆー時は、この生意気な仔タヌキを泣かさずにおれん。

 まずはシロにテレパシーじゃ。

『こりゃ、シロ』

『うわ、なんでありますか、心の声?』

『おぬし、わらわのテレパシーの通りに打つのじゃ』

『う……それはイカサマでは?』

『ポンに負けてよいのかの?』

『言われた通り、打つであります!』

 次はたまおじゃ。

『こりゃ、たまお、おぬし、賭けを切り出したわりに弱いのう』

『こ、これはお姉さまのテレパシー!』

『そうじゃ』

『お姉さま……私はポンちゃんが参加時点でテンションダウン』

『なんじゃそれは?』

『わたしはミコお姉さまの裸が見たいだけに、命を賭けていたのに』

『ポンを自由にしてよし』

『えー、ポンちゃん……ポンちゃんはイマイチ』

 いろいろとうるさいヤツじゃ。

『ポンを(負かして)泣かせたりしたら面白いぞ』

『ポンちゃんを(いろいろして)泣かせたら面白いかも……』

『どうかの?』

『乗りました、その話』

 うわ、このたまおというダメ巫女は、なんだかちょっとわらわの知らない趣味のようじ

ゃのう。

 たまにおそろしく邪悪なオーラを背負っておるときがある。


「ポンじゃ」

「ポンであります」

「それ、ポンします」

 わらわ達で連続してポンしまくりなのじゃ。

 さて、ポンに順番がまわって、牌を取って捨てると、

「それ、上がりじゃ」

「!!」

 ポンのヤツ、わらわをにらんでおる。

 さっきのテレパシーから、もうポンの負けは確定じゃったのじゃ。

 ふふふ、三対一で「ポン」しまくり。

 あの時からフルボッコ。

「わーん、みんなでポンポン鳴きまくり!」

「うるさいのう、さっさと脱ぐのじゃ、シロ、取り押さえるのじゃ!」

「了解であります」

 さて、シロのヤツ、ポンを羽交い絞めじゃ。

 ポンのヤツはパジャマ参戦じゃったから、スタートはパジャマ上下とパンツだけ。

 そしてラストはパンツなのじゃ。

「たまお、パンツを取ってよし」

「ふふふ……これはこれで、楽しいかも……」

 おお、なんか普段のダメ巫女からは想像もつかんくらいのオーラじゃ。

「ちょ、そんな、嫌ーっ!」

「ルールじゃから、しょうがないのじゃ」

「わ、わたしの裸は店長さんのモノなのーっ!」

「わらわはいつも風呂で見ておる、恥ずかしがるところかの」

「嫌ーっ!」

 むう、たまおのやつ、なんだかいやらしいパンツのはぎ方じゃのう。

 ゆっくり下ろすのは、なんだか感じるものがあるぞ。

「わーん、お嫁に行けませんっ! 死んじゃう!」

「狸汁になればよいではないか」

「コンちゃん祟ってやるーっ!」

「脱がせておるのはたまおじゃ」

 お、ようやくパンツを脱がせたようじゃ。

 挿絵にするには困るシーンよのう。

「お姉さま!」

「なんじゃ、たまお」

「ぽ、ポンちゃんしっぽで隠してます!」

 みんなでポンに見入ってしもうた。

 むう、確かにしっぽで隠しておる。

「そんなに見たいのであれば、見るのを許す」

「やったー!」

 たまおのヤツ、すごい喜びようじゃ。

「コンちゃんのバカー!」

「女同士ゆえ、よいではないか」

 うむ、でも、たまおのオーラはなんだか嫌じゃのう。

 しかし、ポンの泣きっぷりはちょっとよいかもしらん。

 シロのヤツも、なんだか嬉しそうな顔をしておる。

 まぁ、警察の犬ゆえ、じゃれておるつもりなのじゃろう。

「みんな、なにやってんの、うるさ……」

 いきなり襖が開いて、店長じゃ。

 惨状に、一瞬で固まってしもうた。

「キャー!」

 うわ、なぜシロが飛んで来るのじゃ!

 おお、今度はたまおが飛んで来た!

 ぽ、ポンが暴走しておるっ!

「店長さんに見られたーっ!」

 ま、まずい、あの仔タヌキ、暴れ出したら手がつけられんのじゃ。


 む……なんじゃ?

 気持ちよく寝ておるところに、なにかモゾモゾするぞ?

 むむむ……隣で寝ておるポンめ、寝ぼけおったか?

「これ、ポン」

 指を鳴らすとリモコンのごとく電気が灯くのじゃ。


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