プレゼント
突如次々と運ばれてくる資材と、嬉しそうな大工のタツとミーア。
アリサは何が起きているのか分からず呆然としていた。
「ミ、ミーアちゃん?これは一体……」
「おう!ミーアちゃんに感謝するんだな!」
タツは運び終えた資材を確かめ、梯子を使って壁や天井の寸法を測り始めた。
「あのね、お金貯まったからここの修理をお願いしたの。だって雨漏りや隙間風が酷くて……」
建ってからかなりの年月が経つ教会は、確かに雨漏りや隙間風に晒され酷い有様であった。
しかし、アリサは修繕費用まで工面する余裕は無く、仕方なく下に器を置いたり、テープで塞ぐ程度しか出来なかった。
「ほ、本当に?」
アリサはミーアの言っていることがにわかには信じられなかった。特に、12歳の女子がいつの間にか大金を『貯めた』と言う点が……。
「金ならもう全部貰ってるよ!心配要らねぇ!」
タツは屋根に登り、雨漏り箇所を見ていた。
「ミーアちゃん……。ありがとう。何てお礼を言ったらいいのか……」
アリサはミーアの好意を素直に受け取ることにした。
どんな方々でお金を貯めたのかは分からないが、悪いことをする子じゃない。
私の知らない所で、この子は色々と大人になっていたのだろう……。
アリサは頼もしい少女を眺めながら、感慨深く頷いた。
「すまんミーアちゃん!こいつは思ったより酷え!材料足りないから時間がかかるがいいかい?」
「ええ!大丈夫よ。お金が足りなくなったら言ってね。もう少しならあるから」
「へへ、すまねぇな!じゃ、明日から取り掛かるから宜しくな!」
タツは修理の段取りを書いた紙を資材の上に置き、帰って行った……。
「ミーアちゃん。本当にありがとう。お金大変だったでしょ?あまり無理しなくてもいいのよ?」
アリサは心配そうにミーアを見つめた。
「この教会の運営が大変なのは知ってたし、私もアリサお姉ちゃんの力になりたかったから……」
「ミーアちゃん……」
アリサはミーアを静かに抱きしめ離さなかった。




