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狼煙

「期待はしていなかった。だが願ってはいた。憎き魔族に対する反撃の狼煙。その一助になればと。しかしどうやら想像以上の大物が掛かったようだな。問おう、悪魔よ。お主の名前はなんという?」

「サイエニアス。そこのバカを確保しろ。イリイリア、マーレリバーの傍を離れるなよ」


 椅子に踏ん反り返っているドーワーフはマーレリバーの身内らしいので殺さないように気を付けようとは思うのじゃが、それも相手の実力次第じゃな。さて偉そうにしておるその実力はいかに?


「「仰せのままに」」


 儂の命を受けたサイエニアスが一瞬でドーワーフの背後に回り込んだ。何があってもサイエニアスを援護できるように儂も神経を集中させる。しかしドーワーフはサイエニアスの動きを追えていない様子。そのままアッサリと体を押さえこまれおった。


「拘束完了です。……しかしこれは」


 見たところ何の問題もなかったはずなのじゃが、ドーワーフを拘束したサイエニアスが何故か眉を寄せる。


 ドーワーフは拘束されたにも関わらず焦った様子をまったく見せん。ふてぶてしい態度のままこちらを、というか儂を睨み付けてきよった。


「罪に汚れた愚かな種族らしく、何とも乱暴なことだな。こんな老いぼれを拘束して満足したか? ならばもう一度問うぞ。悪魔よ、お主は何者だ?」


 魔王の子供達については機密事項。恐らく天族も儂らのことはまだ知らんじゃろうし、わざわざ情報を与える必要はない。むしろここで儂が気にすべきなのはこやつが積極的に情報を得ようとしておるその態度の方じゃろう。


「他に誰かいるのかもしれない。フルフルラ周囲を探れ。サイエニアス、妙な顔をしたがそいつに何かあるのか?」

「はい。良くできてはいますが触れてみて分かりました。これは生き物ではありません。式神……いえ、ゴーレムの一種かと思われます」


 サイエニアスの言葉にドーワーフは冗談ではないとばかりに顔をしかめた。


「ゴーレム? 貴様等の野蛮な創作物と同じにするでない。これは機械人形。儂らドーワーフが誇る魔道工学の粋を集めて作られた自慢の一品よ」

「機械人形だと」


 マジか。ファンタジー世界を満喫しておったのにいきなり近代兵器っぽいのが出てきおった。いや、この世界の文明レベルがかなり高いことは分かっておったし、それとなく話は聞いていたので驚くことではないのじゃが、なんか元居た世界にある物が出てきたことで一気に戦争やっとる感が出てきたんじゃが。


「リバークロス様、式を飛ばしてみましたが他には誰も居ないようですわ。そうでしょう? イリイリアさん」

「ええ、その通りですわフルフルラお姉様。他には何の気配もありません。私の式もそう言っておりますわ」


 フルフルラの肩には白い鳩が、イリイリアの肩には白い鷹が止まっていた。


「無駄だぞ悪魔。すでに避難はすんでおる。ここには儂以外誰もいないし、何もない。カッカッ! 残念だったな」


 勝ち誇るように笑うドーワーフ……の形をした機械人形。調べればすぐに分かることじゃし、さすがにこの台詞がハッタリである可能性は低いの。……やれやれ。分かってはおったがそう簡単に手柄を上げられたなら誰も出世に苦労などせんわな。


 それにしてもこの機械人形、本当に良くできておるの。パッと見、生物と区別できんぞ。


「お前は何の為にわざわざそんな機械人形を用意したんだ?」

「それは貴様らに破滅をもたらすためだ」

「破滅、ね」


 大方その人形が変身して襲いかかってくるか、あるいは爆発とかする気じゃろうな。いや、待てよ? あるいは普通の魔族ならこのまま気付かずに魔王城に連れ帰っておったかもしれん。そうするとトロイの木馬よろしくかなり不味かったのでは……。


 儂はポケットから手のひらサイズの骨を一本取り出した。早急に機械人形の仕組みを理解しておく必要が出てきた。丁度いいのでこいつの試運転といくかの。


 特S級魔法具『生命を糧にする者』。魔将就任祝いのときにアンデット族から貰った物で、こいつは所有者の血と魔力を材料に武器を生成することができるのじゃ。


 その能力はアンデット族の『肉纏い』に近いものであり、力の弱い者が使っても下手をすれば普通の武器よりずっと脆いモノができてしまうのじゃが、逆に力ある者が使えば上級魔族の体でさえ軽々と両断できる武器を生み出すことも出来る。


「我が血を啜れ」


 儂が呟き骨に魔力を流すと、骨から骨が飛び出して儂の掌を貫いた。そして飢えた獣のごとくそこから血を吸い上げる。


 そうして儂の血と魔力を栄養に骨は刃を生みだした。


(ブラッディ)(ソード)


 それは乾いた血のように何処までも黒い一振りの剣。


「おお、何とおぞましい」


 既に魔族の中でも最強クラス。そんな儂の血を材料に出来た剣のその異様にドーワーフが畏れと嫌悪を露に叫んだ。


 儂はそんなドーワーフの四肢、そのはしっこの部分を切り落とす。ふむ。まるで豆腐を切るかの如くじゃな。


「もういいぞサイエニアス。そいつから離れてろ。フルフルラ、ないとは思うが毒や幻術を警戒してろ」

「ハッ! 仰せのままに」


 サイエニアスがドーワーフを離す。その間もドーワーフの四肢からは普通に血が出てきておる。これではちょっと傷付けた程度では人形かどうか判断出来そうもないの。


「失礼。少しひんやりしますわよ。大気よ、ほんの一時その歩みを休めなさい『凍休』」


 フルフルラを中心に放たれた冷気が儂らの髪を僅かに揺らす。毒物に備えフルフルラの魔法が儂らを守っておるのじゃ。


 観察した結果、機械人形が出す液体は揮発性というわけではなく流れておる血もどうやら本物を使っておるようじゃな。野外ということもあるし毒などの心配は殆どなさそうじゃが油断は禁物じゃな。


「悪魔の癖に随分と臆病なことだな」


 守りを徹底して固める儂にドーワーフが苛立たしそうに呟く。ふむ、機械人形なので当然じゃが四肢を切られた程度では動じもせんか。


 自爆が出来るなら一応サイエニアスが引っ付いているときがチャンスではあったんじゃが、やはり狙いは連れ去られることなのじゃろうか? しかしその割りには機械人形だとバレても動じておらん。何か別の狙いが? ……うーむ。分からんのう。


「……マーレリバー。話があるなら今のうちにしておけ。フルフルラ、イリイリア。式を使って地下への入り口を探し、ついでに中も探索させろ。サイエニアス、この人形はかなり貴重だ。このあと分解してみるがどんな機能があるか分からん。何があってもいいように空間魔法の準備をしておけ」

「お任せください」


 頭を下げるサイエニアス。


「分かりましたわ。さあ、イリイリアさん。式を飛ばしましょうか」

「そうですわね、フルフルラお姉様」


 そう言ってフルフルラとイリイリアは肩に乗せていた式を放った。

 恐らく地下を見つけても何もないじゃろうが、やれるだけのことはやっておかねばの。


 マーレリバーは儂の指示に返事もせず、複雑そうにドーワーフを見ておる。マーレリバーにこのドーワーフと話す機会を与えるべきかどうかはさりげに悩んだのじゃが、知り合いどころか身内のようじゃし、ケジメの意味合いも含めて本人に任せてみることにした。


「おじいちゃん」


 沈黙を破りマーレリバーが恐る恐る話しかける。それにドーワーフは無機質な、人形だからではなく操り手の無関心ぶりがありありと伝わってくる、そんな瞳を向けた。


「誰じゃお主は?」

「え?」

「儂の孫は勇敢に戦い死んだ。魔族風情が気安く話しかけるな」

「…おじいちゃん」


 マーレリバーはほんの少しだけ寂しげな表情を見せたが、恐らく拒絶されることを覚悟しておったのじゃろう。思った以上に平気そうじゃった。


 まぁ、ドーワーフの言うことも分かる。儂にとってマーレリバーは可愛い眷族じゃが、こやつ等からすればマーレリバーは憎い裏切り者。所詮人の評価など立場や都合でコロコロ変わる。マーレリバーには辛いじゃろうが、ここは乗り越え精神的に強くなってもらわねばな。


 何よりもこれは家族の会話じゃ。儂は断腸の思いで二人を見守ることにした。


「大体なんだ? その薄汚い姿は。これまで見たどの魔族よリも気味のわ……」

「やはり黙れ」


 儂はドーワーフがつまらん呪いをマーレリバーの心に残す前に、その首を一刀の下に切り飛ばした。


「り、リバークロス様?」


 マーレリバーが目を大きく見開いてこちらを見てくる。余計なことをしたかと少しばかり思わんでもなかったが、見た感じマーレリバーに怒った様子はなさそうなので安心する。マーレリバーの祖父には祖父の都合と感情があるように、儂にも儂の優先すべき都合と感情がある。


 自分のハーレムメンバーと敵側の偏屈そうな爺さん。そりゃあ優先するならハーレムメンバーじゃろう。


「く、かかか。仲間のために怒るとは悪魔の癖に人のようなことをする」


 機械なのじゃから別に可笑しくもないのじゃが、首だけになってもまだやかましく叫びおる。やれやれ。面倒じゃが細かく砕くかの。


 儂は魔力の宿った掌をドーワーフの形をした機械人形へと向けた。すると機械人形は生きているとしか思えない憎しみに満ちた瞳で儂を見てきおった。


「ふん。なんだその顔は。それで勝ったつもりか? この愚か者めが!! 言っただろうが、儂は貴様らに破滅をもたらすのだと。さあ覚悟しろ天に唾吐く罪深き魔族共。これが我ら盾に属する者達全てが上げる反撃の狼煙じゃ」


 そうして機械人形の体から目映い光が放たれる。何じゃ、やはり自爆か? 単純な破壊力はどんな罠にも勝る常道とはいえ芸のない。


「全員集まれ。同時に悪魔の盾を起動しろ。アクエロは防御魔法だ。急げよ」


 瞬時に儂を中心に集まるサイエニアスとフルフルラ、そしてマーレリバーを小脇に抱えたイリイリア。全員を囲んで魔法具悪魔の盾が起動、更にその外側をアクエロが発動した空間魔法が覆う。あの人形にどんな仕掛けを施したのかは知らんが、この守りを突破できるわけがない。


 しかし機械人形は光を放ち続けるだけで中々爆発しない。何じゃ不発か? そう思った直後、人形の放つ光を受けた周囲の家が同じ光を放ち始めた。


「なんだ?」


 と、儂が声を出した次の瞬間。地面が爆発した。


「きゃ!?」


 ドーワーフの真の王国、その全てを丸ごと爆弾に変え爆発させたかのようなその衝撃にマーレリバーが悲鳴を上げる。

 火山の噴火の如きそのエネルギーの本流に結界に守られた儂等は遙か高き上空まで一瞬で打ち上げられた。


 雲がとても近い。地平線が見える。それに幾つもの村や町も。近代と中世を融合させたかのような建造物。それは自然と科学の融合のようにも見えた。目を凝らせば遠目にも異常に大きいとハッキリ分かる生物がいた。とても綺麗な海があった。山と見紛う大樹があった。あまりにも美しい世界がそこにはあった。


「リバークロス様。ご無事ですか?」


 サイエニアスの問いに儂はハッとする。


「あ、…ああ。なかなかの威力だったな」

「はい。大量の魔力石とそのエネルギーを運用できる巨大な魔法陣を地下に仕掛けていたのでしょう。兵を下げたのは英断でした。あのエネルギーの塊を見てください。恐らくあの辺り一帯の地形が大きく変わったはずです」


 雲に届かんばかりに吹っ飛ばされた儂等の眼下では、巨大な光の玉がドーワーフの王国があった上空で太陽の如く輝いておった。あの規模、兵を連れて行っていれば結構な被害が出たかもしれん。功を焦った結果とはいえ少数精鋭にしたのは正解だったの。しかしやれやれじゃ。


「結局、大した成果は上げられなかったな」


 ドーワーフの真の王国の実在と機械人形の危険性を確認できただけでも成果と言えば成果じゃが、マイマザーが望んだ魔力石を始めとしたドーワーフの財宝は手にできなかった。無難と言えばこれ以上無い無難な結果に終わったの。


 せめてあの機械人形は何とか確保しておきたかったのじゃが……。無いとは思うがもしもマイマザーが機械人形の危険性を理解していなければ、一度魔王城に居る全ての捕虜を調査する必要があるかもしれんの。そんな風に儂が報告と今後の行動について考えている時じゃった。


「少し可笑しくないかしら? 貴方もそう思うでしょイリイリアさん」

「ええ。私も同感ですわ。フルフルラお姉様」


 フルフルラとイリイリアの最年長コンビがそんな不穏なことを言ったのは。


「どうしたお前達?」

「今の爆発なのですけども、なぜ上空に結界か何かを展開してエネルギーの逃げ道を塞いでおかなかったのでしょうか。私それがとても気になりますの。貴方もそうでしょう? イリイリアさん」

「全くもってその通りですわフルフルラお姉様。上を塞がれていればあの威力ですもの、もう少し防ぐのに労力を必要としましたわ」


 ふむ。言われてみれば確かにそうじゃな。


 今の爆発は威力はあったし無防備にくらえば上級魔族といえども危なかったじゃろうが、警戒した状態では防ぐのはそこまで難しくなかったように思える。実際爆発の衝撃で上に吹き飛ばされたお陰でダメージがあったのは最初だけ、儂等が展開した結界にはまだまだ余裕がある。じゃがもしもこれが今ドーワーフの王国の上を占拠しておるあのエネルギーの塊に閉じ込められる形であったなら、こうも余裕を持つことはできんかったじゃろうな。


「しかし軍隊を率いていればそこそこの被害は出たでしょうし、単にあの爆発以外の手段がなかっただけでは?」


 サイエニアスが控えめに意見を述べる。


「実直なのは貴方の長所ですけども、素直すぎるのも問題ですわよサイエニスさん。あの老人は罠を起動させるために自分そっくりの機械人形を一体わざわざ残していたのですわよ。それは何故か? 推測になって恐縮ですけれども、恐らく状況に応じて発動させる罠が何通りかあったのではないかと思うのですわ。ねえ、貴方もそう思っているのでしょう? イリイリアさん」

「ええ、私もそう思いますわフルフルラ姉様。でなければいつ来るかも分からない敵に備えてあんな高度な機械人形を残しておく必要がありませんもの。人形を誘拐させるなどの選択肢も含めて、幾つもの手段を用意してたものと思われますわ」

「あんな高度な機械人形を使ってまでお爺ちゃんが用意した罠。それがあの程度のものだったことが二人は引っかかるんですね」


 フルフルラがマーレリバーの頭を優しく撫でた。


「偉いですわマーレリバーさん。その通りですわ。ねえ? イリイリアさん」

「そうですねフルフルラお姉様。あのドーワーフはリバークロス様のお力に気付いていましたわ。それなのにあんな啖呵を切って自信満々に発動させた罠がこれというのは……拍子抜けを通り越して少々不穏な感じですわ」


 フルフルラ達の会話を聞いた儂は少し引っ掛かりを覚えた。なんじゃろ? ……ああ、そうだ。そういえばあのドーワーフ、少し気になる表現を使っておったんじゃよな。


「……狼煙、か」


 てっきり儂らを爆殺することを言っとるのかと思ったんじゃが、もしそうでないのなら? それがどういう意味なのか考えてみようと思った矢先じゃ、眼下で突然異変が起こったのは。


「これは?」


 サイエニアスが珍しく驚愕の声を出す。しかしそれも無理のないことじゃろう。なんせ、宙に浮いておったあの巨大なエネルギーの塊が急に地面へと落ちたのじゃからな。いや、落ちたというのは正確ではないの。爆発で開いた地面の中に戻るように、あるいは吸い込まれるように入っていったのじゃ。そしてーー


 ドッドッドッドッド!!


 大地が巨大な力の移動に揺れる。その振動がこの高度にいてもハッキリと伝わってきた。


「これは……魔法陣?」


 吸い込まれた光の玉はまるで魔法陣を満たそうとする魔力のように地下を移動しておる。ドーワーフの真の王国。その場所を中心に四方八方に散らばったエネルギーの塊は数キロ先の目的地に向かい一直線に走り、やがてそこへ辿り着くと巨大な光を天に向けて放ちおった。


「いけません! リバークロス様、これは転移魔法陣ですわ」


 これほどまでに余裕のないフルフルラの叫びは初めて聞いた。じゃが儂にもそんなことを気にしておる余裕は無い。


「結界を解け! デカラウラス達と合流するぞ。それとシャールアクセリーナに直ちに戻ってくるように連絡しろ。急げ!」


 儂の命令にすぐに結界と魔法具が解かれた。自由効果に身を任せるのではなくこちらから積極的に大地を目指しながら、儂の中に転生してから指折りの、それこそアクエロに乗っ取られかけた時、あるいはそれ以上の焦燥が生じておった。


 浮かび上がる魔法陣はあまりにも巨大。恐らく千ではきかん数がやって来るじゃろう。そんな魔法陣が十近く儂等を囲むように展開されておるのじゃ。そりゃ焦りもする。


 ええい、かなりの速度で降りているはずなのに、それでもやけに地面が遠く感じる。急げ、急ぐのじゃ。肌を突き刺すようなこのピリピリとした圧迫感。天敵の存在に魔族としての本能が警鐘を鳴らしておる。これは……間違いないじゃろうな。奴らが、


「天族が来るぞ」


 そうして儂の初任務は調査から軍を用いた戦いへと変わるのじゃった。


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