不老不死と2つの能力を知る
「う、うーん…、はっ!ついたか!」
辺りを見渡すと暗かった。
「暗い…暗すぎる。なんだここ。いや、上が少し明るいな。」
上を見上げるとそこが森だと分かった。
「でかい木だなぁ。そりゃこんな木がいっぱいなってたら暗いわな。うん、暗い。はぁ~何もこんなところに転生?させなくてもいいじゃん。せめて草原というか平原というかそんなところに転生させてほしかったな。まぁ、うだうだ言っても仕方ないな。とりあえずここを抜けるか。」
…なんか、全然疲れないな。のども渇かないしなんだこれ?これが不老不死の力か?すごいな不老不死!はっ!もしや握力とか身体的能力も向上しているのでは?これは、確かめる必要があるな。よし!これ以上歩いてても全く抜け出せる気がしないしな。
近くの木を登ってみる。
これは!!
普通なら登るという行為でも疲労が発生するのに全く疲れないし、ずっと登れそうだ。きた!これはきたぞ!このまま登ってみよう。
おぉ!
登り切った!
「登り切ったぞーー!うおーーー!」
「さてさて、テンション上がってきたぞーー!不老不死万歳!この森はどのくらい広がっているのかなぁ?」
見渡すと、かなり遠いところに平原らしきとこが見えた。右側を見るとずっと森が続いており、左側を見るとこちらも森が広がっていた。進路方向の反対側を見ると、森だった。
ひ…広くないですか?この森。ここはまだ手付かずなとこなのかな?まぁ、気を取り直してまっすぐ平原のほうへ行きますか!
…いったいどれくらい走ったのか、全くわからん。さすがに感覚が狂うな。けどやっとこの森から出られる。しかし時間が年単位というのも困るな。月・日と時間・分・秒も欲しかったな。まぁ、ないものねだっても仕方ないしな。
…やっと出た。長かった。高いな。ここってこんなにも高い場所にあったのか。てか、ここ出てくるまで全く哺乳類らしきものと出会わなかったぞ。虫やら鳥やらにしか合わなかったぞ。どうなってんだ?まぁいっか。
下はどうなってるのかな?ふむ、けっこう広い川が通ってるな。それに、鹿みたいな動物もちらほらいるな。よし!あの鹿たちの中の1匹狩ってみるか。どうせ不老不死だし死なないから飛び降りても大丈夫だろう。せーの!
ベキッ!!ぐちゃっ!!
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!あああああぁぁぁぁ!!う゛う゛う゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁぁぁ!」
死゛ぬ゛っ!!死んでしまう!い…痛みはあるのか!これ!やばいやばい!しゃれにならん!
あ…でも、もう治ったな!痛みもひいてきたし、もうやめよう。しかし、やらかした割にはすぐ治ったな。痛みもすぐひくし。やっぱすごいな不老不死!
「さて、気を取り直して狩りますか。そういや、軍隊呼べるんだったな。試してみるか。いでよ!軍隊!(8人!)」
おぉ!すげぇ!ちゃんと8人出てきた!しかし、なんかごっそり抜き取られた感じがしたな。
はっ!もしかしたら、これが魔力か!でも、感じたのは一瞬だったな。
今は元に戻った感じだし...ん?まさか、魔力が元の量に戻ったのか?不老不死さまさまだな!
さてと、軍隊の装備はと…、ザ・騎兵みたいな格好だな。かっこいいな。
次は、自分の考えを相手に伝えられかだな。
…よし、お前たちに告げる。音を立てず包囲して目の前の鹿1匹狩って来い。分かったら頷け。
軍隊(8人)「……(コクリ)」
では、狩って来い!
(…ユラァ)
!?馬?の足が消えた。服装もモンゴル騎馬兵みたいな軽装になったな。槍から弓になるし、なるほど最適化されるのか。便利だな。
おぉ!速いなぁ、一瞬で包囲したな。ん!?弓撃つの早くないか?うわぁ、全身矢だらけだよ。えげつねぇ...ハリネズミみたい。うわっ!槍に変えて突き刺しやがった。追い打ちかよ。そのまま持ってくるし…
穴だらけだぁ、きもちわるぅ。でも、ちゃんと狩ってきたから、労わないといけないな。
「よくやった、お前たち。もう戻ってもいいぞ。」
G8「……(コクリ)」
……ん?消えない?どういうことだ?おいおい消えないとか意味わからんぞ。ええい!消えろ!「と、に、か、く、消えろぉぉぉぉぉぉ!!」
ボンッ!!
消えた!「ああぁぁぁぁ!」すっごい力が抜けるぅぅぅ!動けない。し...しかし、すぐ回復するだろうな。
……全然回復した気がしない、どういうことだ?戻すときはかなりの魔力が必要なのか。はあぁぁ、めんどくさい仕様だなぁ、おい!むやみに出せないじゃないか!
まぁ、いいか。だいたい分かったし、とりあえず人に会おう。歩くか。