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第五話

「修学旅行の班を決めたいと思いまーす」

 先生の言葉に、みんなが友達同士で組になる。

 三人から六人の班になるらしい。

 太田の班に入るわけにもいかないので、私は望月の班に入れてもらった。

 セミロングの黒髪に、茶色くぱっちりした瞳が印象的な清純派美少女、望月コウミ。

 ストレートの茶髪ロングに親しみやすい笑顔の可愛い系女子、真鍋美波。

 腰まである黒髪を緩く三つ編みにした、綺麗だけどどこか陰のある女の子、和気ふぶき。

 普段は一人でいるけれど、内気というよりも自分の世界を持ったショートヘアの不思議ちゃん、凪野未来。

 明らかに群を抜いて綺麗だけど、その大人しい性格から誰にも相手にされていない超美形、塚本メアリ。

「塚本くんは女子の班でもいいの?」

 私の言葉に、望月は爆笑した。

「……女だけど」

 塚本の消え入りそうな声。

「めっちゃイケメンのね!」

 望月のちょっとひどい言葉に、塚本は無表情を返した。

 でも、透き通った声も低いし、髪の毛も超短いし、ハーフで特徴的な顔をしているし、男に見えるのだった。

 でも言われてみれば確かに男子にしては華奢な気も……。

「じゃあ、自由時間、どこ行くか、決めましょう!」

 望月のしきりに、誰一人手を挙げなかった。

「メアリ、どこ行きたい?」

「特にない」

「わけちゃん!」

「特にない」

「未来ちゃん!」

「えーと抹茶パフェが食べたい」

「美波ちゃん!」

「定番の金閣寺と銀閣寺?」

「川崎さん!」

「北野天満宮と清水寺、二条城」

 行き先は意外とすんなり決まったのだった。

 しかし、ここで一つ問題が。

 先生に報告した際に、五時間じゃ回りきれないと言われたのだった。

 だいたい修学旅行の自由時間(五時間)で三カ所行ければいい方だと言われている。

 しかも方向。

 二条城と北野天満宮と金閣寺は距離的に行けなくもない。

 清水寺も、自由時間が終わってからの集合場所が近いので、ついでに寄れるだろう。

 だが、銀閣寺だけが離れすぎているのだった。

 後半に続く。

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