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第八話. 騎士団の依頼

宴が終わった翌朝。エルフ王国の城は、朝の光に包まれていた。悠真は城の庭を歩いていた。

「静かだな……」

昨夜の宴が嘘のように、城は落ち着いている。

その時。

「神代悠真」

後ろから声がした。

振り向くと、そこにいたのはエルフ騎士団団長。

アルヴェインだった。銀の鎧を着たまま、真っ直ぐ悠真を見ている。

「団長」

悠真は軽く手を上げる。

「昨日の続きか?」

アルヴェインは首を横に振った。

「違う」

少し沈黙してから言う。

「頼みがある」

悠真は少し驚いた。

「頼み?」

アルヴェインは真剣な顔だった。

「騎士団の指導をしてほしい」

「……は?」

悠真は思わず変な声を出した。

「俺が?」

「そうだ」

団長は続ける。

「昨日の戦いで分かった」

「あなたの戦い方は、我々とは次元が違う」

悠真は腕を組む。

「次元ってほどでもない」

だが団長は首を振る。

「スピード」

「判断」

「槍術」

「すべてが異質だ」

そして真っ直ぐ頭を下げた。

「騎士団の団長として頼む」

「騎士たちを鍛えてほしい」

悠真は少し困った顔をする。

「俺、教師とか向いてないぞ」

その時。

後ろから声がした。

「いいじゃないですか」

振り向くとリリアがいた。

「騎士団も強くなりますし」

悠真はため息をつく。

「……簡単に言うな」

だが団長は真剣だった。

「一日でもいい」

「騎士たちは昨日の戦いで衝撃を受けている」

「あなたから学びたいはずだ」

少し沈黙。悠真は空を見る。

(まぁ……)

(悪くないか)

そして団長を見る。

「条件がある」

「何でも言ってくれ」

悠真は言った。

「王族扱いなし」

「俺はただの冒険者」

団長は少し笑った。

「了解した」

そして手を差し出す。

「では」

「エルフ騎士団特別教官として」

悠真はその手を握る。

「一日だけな」

その瞬間遠くから騎士たちの声が聞こえた。

「本当に教えてもらえるのか!?」

「昨日の槍術を!?」

「神域解放って何なんだ!?」

騎士たちが集まってくる。悠真は頭をかいた。

「……面倒なことになったな」

だが。アルヴェインは少し笑っていた。

「騎士団が変わる日になる」

そしてその日エルフ王国騎士団は

伝説の特訓を受けることになる。


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