第三十一話.襲来
王立学院 闘技場。ランキング戦が終わり、観客席はまだ興奮に包まれていた。
「神代が優勝だ!」
「アレスとの戦いやばかった!」
悠真は闘技場の中央に立っていた。ゼノグレイスを肩に担ぐ。アレスが隣に来る。
「やっぱり強いな」
悠真が言う。
「そっちもな」
セラフィーナやリリアも近づいてくる。
「お疲れ様です、悠真さん」
リリアが微笑む。
その時空が曇った。
「……?」
悠真が空を見る。違和感。次の瞬間。
ドォォォォン!!!
巨大な爆発音。学院の外壁が吹き飛ぶ。観客が悲鳴を上げる。
「なに!?」
「攻撃!?」
教師たちが叫ぶ。
「全員避難しろ!!」
煙の中から
黒い影が現れる。黒いローブ。複数人。観客がざわめく。
「誰だあいつら……」
その中の一人が前に出る。悠真を見る。
「見つけた」
「神槍ゼノグレイス」
リリアが震える。
「狙いは……悠真さん……!」
アレスが剣を構える。
「敵か」
黒ローブの男が笑う。
「それを渡してもらおう」
悠真はため息をつく。
「面倒だな」
ゼノグレイスを構える。
「断る」
その瞬間。黒ローブたちの魔力が一気に膨れ上がる。
教師が叫ぶ。
「全員戦闘準備!!」
セラフィーナも杖を構える。
「……来る!」
黒ローブの男が手を上げる。
「やれ」
次の瞬間。
ドン!!!
学院中に戦闘が広がった。騎士団、教師、学生。
全員が巻き込まれる。悠真の前に男が立つ。
「お前は俺がやる」
その男の気配は明らかに別格。アレスが言う。
「俺も戦う」
悠真は少し笑う。
「助かる」
リリアも後ろで支援魔法を展開する。セラフィーナが呟く。
「大会の次は……戦争?」
悠真は言う。
「違うな」
ゼノグレイスを握る。
「これは狩りだ」
空気が張り詰める。学院は一瞬で戦場へと変わった。




