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第二話.ゲームで言うイベント発生⁉︎

森を抜けると、視界が一気に開けた。石造りの城壁。

大きな門。門の前には行き交う人々。

「見えました!あれがアルディアの街です!」

リリアが嬉しそうに指をさす。悠真は槍を肩に担ぎながら城壁を見上げた。

「おお……普通にファンタジーの街だな」

門の前では兵士が身分確認をしている。

二人が近づくと、兵士が声をかけてきた。

「止まれ。森から来たのか?」

「はい」

リリアが答える。

「薬草採取の帰りです」

兵士は少し驚いた顔をした。

「一人で森に入ったのか?危ないぞ」

すると悠真が口を挟む。

「途中でモンスターに襲われてたから助けた」

兵士は悠真の持つ槍を見る。

「……冒険者か?」

「いや、さっきこの世界に来たばっか」

「は?」

兵士が困惑した顔をする。だがリリアが慌てて言った。

「この方が助けてくれたんです!」

兵士は少し考えたあと頷いた。

「まぁいい。街に入っていいぞ」

門が開く。その瞬間――悠真の頭の中に、奇妙な感覚が走った。

(……ん?)

どこかで見た光景。城門。街。そしてこの流れ。

(これ……)

悠真は眉をひそめる。

(ゲームのイベントじゃないか?)

彼がやり込んでいたRPG。

序盤の街イベント。森でヒロインを助けると王族関係のイベントが発生する。悠真はちらりとリリアを見る。

「なあ」

「はい?」

「もしかして……家、偉かったりする?」

リリアの肩がビクッと震えた。

「あ、あの……」

少し沈黙が流れる。そして

「実は……」

リリアは小さな声で言った。

「私、エルフの国の……第一王女なんです」

「……」

悠真は空を見上げた。

(やっぱりか)

ゲームのイベントと同じだ。

「本当に命を助けていただきました」

リリアは真剣な顔で言う。

「ですので、ぜひお礼をさせてください」

「お礼?」

「はい」

リリアは少し微笑んだ。

「私の両親に会っていただきます」

「……」

悠真はしばらく黙ったあと言った。

「それってつまり」

「はい」

「エルフの国に行くってこと?」

リリアは嬉しそうに頷いた。

「父と母も、きっと喜びます」

悠真は槍を肩に担ぐ。

そしてため息をついた。

「異世界初日で王族イベントか……」

空を見上げる。青い空が広がっていた。

「まあいい」

悠真は小さく笑う。

「面白くなってきた」

こうして神槍ゼノグレイスを持つ少年は

エルフ王国へ向かうことになる。


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