黒幕
「さてと、秋道さん。あなたは、恋心を自覚し、ラブリーズとして一歩踏み出しました。私からおしえることはもうありません。ここからはライバルです。ともに励みましょう。」
川菜さんは、そういうと微笑んで車椅子を動かす。そして去り際に一言残していった。
「ラブリーオクトパスは、雇われの便利屋。彼女たちに依頼をした者がいます。油断しないように」
「ありがとう、ございました」
「いえいえ。あなたの恋が実りますように、では」
山道を下って行く中、スマホで連絡を取る川奈。
「……ツルギ。すみませんね。では、迎えをお願いしてもいいですか?流石に久しぶりの全力は疲れました。」
スマホを切り、顔をあげる。
「……なるほど、そういうことでしたか」
「やぁ、やぁ、これだけで察するとは、流石にゃ」
白崎副会長がそこに立っていた。
「ラブリーホワイト」
変身した姿で。
「ラブリークリムゾン。かつて、ラブリークール、大道寺桜子と戦い、人生初の敗北をする。それ以降切磋琢磨しあった仲。」
「懐かしいですね。人間チェスをしたときでしょうか。あのときのポーンにいましたよね」
「ポーンがクイーンを討ち取るのは、ロマンがあるにゃ」
「そうですね。この状況では逃げようがありませんしね。」
「君は、いつも誰かを傍に置き、常に警戒してたにゃ。次代を育て、自らも鍛錬を積み、隙がない。旧四天王として、立派にゃ。謀殺しても良かったけど、敬意を評したかったにゃ」
その手には大鎌が握られていた。
「紅蓮は、街中に散り、私を山奥に誘い込む、犯行は秋道くんたちに被せるというわけでしょうね」
「ご明察だにゃ。【蛸】の手足は秋道くんならもっと上手く使いこなせる。もっと彼は強くなるにゃ。怒り狂う紅蓮。日々の戦いの中、桜子ちゃんも惚れ直すだろうにゃー。わたしも秋道くんに惚れちゃうかも」
うっとりとして言った。
「はぁ。何時まで猫を被ってる。ホワイト」
「やっぱバレた?」
「当たり前です。」
「秋道くんが欲しいのは本当だよ。駒としてだけど。」
「大道寺から信頼され、強力な戦力を手にし、何をするのですか?」
「そこまで話す必要はないにゃ。お疲れ様にゃ!ラブリークリムゾン」




