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桜子さんのパンツではじまるラブリーベイベーバトルロワイヤル  作者: お花畑ラブ子
ラブリーゲッチュにハグしてベイベー!!
24/29

「君たち。わたしたちの町で何をしてるんだい。」

底冷えのする静かな声。

「な、」

「?!」

ヘッドの拳は、結界によって阻まれていた。寸前で止まった拳。

「ラブリークリムゾン…」

「はじめまして、ラブリーオクトパス」

紅い衣装を着た少女が車椅子に座って、こちらを見て、手を伸ばしていた。その手は印を結んでいた。

「なんで?」

「申し訳ありませんね、こちらは修行の途中でしてね。門下生にした以上、卒業まで育て上げる。逃がすつもりはないです。」

車輪の焦げついた匂いが立ち込める。どんな速度できたんだ。

「っ…想定外や。火事はどうしたんや」

「あのボヤ騒ぎはやはり、あなたでしたか。」

表情は変わっていなかったが、わずかに怒気が孕んでいる。

「全て処理しましたよ」

「あ、アホな」

「我々紅蓮を甘く見すぎです。いつも定刻にくるはずの遅い弟子。街の異変。被害のあった場所から反対側のラブリー反応。縄張りから消えたラブリーズ」

彼女は諌めるように俺に話しかけた。

「一つ、怒りのままこぶしをふるわない。怒りをのせて、剣を振るいなさい。一つ、修行で言われてたことを実践しなさい。」

「は、はい」

「すみませんね。中断してしまいまして。さぁ、はじめて」

有無を言わさぬ口調に2人は生唾を飲み込む。

「いや、こう、見られながら戦うのは、なぁ」

「あ、え、と、その」

「はじめて?」

「「はい」」

微妙な空気になってしまったが、まっすぐ相手を見る事ができた。怒りを剣に乗せる、か。手頃な枝を拾いあげる。

「なんやお前、枝なんか拾うて、剣士かいな」

「おれは、お嬢様の執事だ。」

「は。ラブリーズになる男なんて気持ち悪いだけやわ。さっさと倒して、家に帰らせてもらうわ」

タコ足を広げ臨戦態勢になる。普通の手足にエナジーにより形成された3本の腕。

「次は斬られへんで、三下ぁ!」

「あんたを越えて、お嬢様を守れる執事に!!」

力が湧き上がる。これがエナジー。ラブエナジーなのか?

蛸脚(オクト)強化!」「秋道流執事術亜流!」

渦潮(サイクロン)廻踊(ロンド)!!」「紅蓮一刀!!」

次々と迫り来る打撃。連打。連撃。かわそうとも、逃げようとも、受けきることは敵わない。ラブリーオクトパスの手数の多さを活かした技である。

「怒りをのせて、」

お嬢様を傷つけた怒り、己の不甲斐なさに対しての怒り、お嬢様の死をイメージした時の後悔に対しての怒り。

「おれは、おれは、お嬢様が好きだ!!」

執事だから、と、幼なじみだからと、押さえつけていた感情を爆発させる。

「どけよ。タコスケ。おれの恋路を邪魔すんな!!」

「知るかボケェ!!」

ありったけの力を枝にこめる。1本、2本と蛸脚が弾き飛ばされていく。だが、奴は焦りはしない。

「ぉおおお!!!!!」

「んな、エナジー込めて、加減せな、、、ほら!おしまい」

3本目を破壊した瞬間。枝がくだける。

「経験値も、格も違う。舐めんなや!」

「いまから、全部かっさらうんだよ!あほんだらあああ!!」

振り抜いたこぶし。に、再びエナジーをこめる。1発2発、3発。顔面を殴られる。だが、その瞳は閉じない。1度よろけるも、あくまで、止まらない。止まるつもりも、振り返るつもりもない。後悔も失敗も飲み込んで腕を振るう。

「秋道流武闘術、漢1本、桜道!!!」

エナジーを溜めに溜めた拳で、ガードした腕もろとも右拳で殴り潰す。

「だぁ、らあああ!!!!」

膨れ上がるエネルギーは桜色になり、散っていく。

いくつかの木をなぎ払い。ようやく頭〈ヘッド〉の身体は止まった。パリパリと残響が残り、そのあとには、たくさんの証が浮かび、衣装に吸い込まれていく。

「勝ったのか?」

「えぇ、お見事です。」

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